浜岡原子力発電所1号機事故、2号機トラブルに対する県の対応

Last Update:2002/ 08/ 23(Fri)



(概   要)
 平成13年11月7日及び9日に中部電力浜岡原子力発電所1号機で発生した配管破断事故、原子炉下部からの水漏れ事故、及び平成14年5月25日に2号機で発生した配管からの水漏れに関し、県では、国及び中部電力に対して原因究明のための徹底した調査の実施と事故の再発防止等について要請している。
 なお、これらの事故、トラブルによる外部への放射能の影響はなく、県は環境放射線監視データに異常がないことを確認し、インターネットを通じて公表している。

(事故の概要)
  1. 非常用炉心冷却系に関係する配管の破断
     11月7日 17時02分 浜岡原発1号機の非常用炉心冷却装置の定期試験中、配管の屈曲部が破断し、放射能を帯びた蒸気が原子炉建屋内に漏えいしたが、外部への放射能の影響はなかった。
     11月7日 17時35分 県は、中部電力からの通報を受け、直ちに環境放射線監視センターにおいて環境放射線監視データに異常のないことを確認するとともに、情報の収集にあたった。

  2. 原子炉下部からの水漏れ
     11月9日 15時30分 中部電力が停止中の1号機を点検中、圧力容器下部の制御棒駆動 機構の下から水が滴下しているのを発見。この水が原子炉水であることが確認された。
     11月9日 23時40分 中部電力から県へ通報。県は通報の遅れを厳重に注意した。
     11月10日 22時 この水は圧力容器下部と制御棒駆動機構を包むハウジングの隙間から ハウジングの表面を伝わるものであることが確認された。

  3. 2号機低圧注入管ドレン配管からの水漏れ
     平成14年5月25日 2時20分 原子炉起動中、中部電力が余熱除去系低圧注入管第2隔離弁のドレン配管からの水漏れを発見。点検調査のため原子炉を停止した。

  4. その後の経緯
    11月 8日1号機原子炉を停止
    10日原子力安全・保安院タスクフォースチーム長(広瀬審議官)が国の対応の説明のため来庁・現地調査
    13日中部電力が2号機停止を発表
    配管の切断を開始
    14日2号機原子炉停止
    16日原子力安全委員会による現地調査
    21日配管破断面のテストピース採取を終了、調査のため日本原子力研究所等へ搬送
    22日浜岡原子力発電所に関する県及び関係町連絡会の設置
    26日中部電力が漏水個所の溶接部の亀裂確認を発表
    12月 3日浜岡原子力発電所に関する県及び関係町連絡会開催
     6日配管の破断事故の破断面の調査結果について国及び中部電力が発表
    原子力安全・保安院タスクフォースメンバー(古西統括安全審査官)が配管破断部の破面・断面の調査結果について説明のため来庁
    13日原子力安全・保安院タスクフォースサブチーム長(中村首席統括安全審査官)が配管破断事故調査の中間とりまとめの説明のため来庁
    25日中部電力がCRDハウジング部からの漏えいについての調査状況を中間報告として国に提出し、内容を発表
    中部電力社長が炉水の漏えいについての中間報告のため来庁、副知事と面談
    26日原子力安全・保安院タスクフォースサブチーム長(中村首席統括安全審査官)が炉水の漏えいについての調査報告に対する国の見解と対応についての説明のため来庁
    浜岡原子力発電所に関する県及び関係町連絡会開催(第2回)
    1月 8日定期検査の最終項目の総合負荷性能検査等に向けて、3号機の原子炉を起動
    17日原子力安全・保安院タスクフォースサブチーム長(中村首席統括安全審査官)が配管破断事故の今後の調査検討についての説明のため来庁
    31日中部電力が3、4号機の緊急点検の結果を県及び国に提出
    2月 5日原子力安全・保安院の本部原子力発電安全審査課長が来庁し3、4号機の安全性に関する国の見解及び対応について説明
     7日3号機営業運転開始
    20日原子力安全・保安院タスクフォースチーム長(広瀬審議官)が炉水の漏えいに関する金属調査及びスタブチューブ下部溶接部の点検結果について説明のため来庁
    4月 4日中部電力が2号機スタブチューブ下部溶接部の水中カメラによる点検結果を発表
    24日中部電力が配管破断事故、原子炉下部水漏れ事故の原因と対策、1、2号機の耐震チェック結果、及び2号機の点検結果を県及び国へ提出し、内容を発表。
    25日「浜岡原発とめよう裁判の会」が静岡地方裁判所に、浜岡原子力発電所の運転停止を求める仮処分命令を申立
    5月13日原子力安全・保安院タスクフォースサブチーム長(中村首席統括安全審査官)が来庁し、配管破断事故、原子炉下部水漏れ事故の原因と対策、1、2号機の耐震性及び2号機の点検結果について、国の見解及び対応について説明
    23日原子力安全委員会事務局野口管理環境課長が来庁し、配管破断事故、原子炉下部水漏れ事故に関する原子力事故・故障調査専門部会の最終報告が妥当であるとする原子力安全委員会の審議結果について説明
    24日2号機原子炉起動
    25日低圧注入系隔離弁ドレン管溶接部からの水漏れにより2号機原子炉停止
    26日原子力安全・保安院 山下原子力防災課長が国の対応の説明のため来庁・現地調査
    6月20日2号機配管からの水漏れの原因調査結果について、国、中部電力が発表
    7月26日2号機配管からの水漏れの類似箇所の選定と対策などについて、中部電力が発表、これらに対する国の見解を原子力安全・保安院が発表
    29日原子力安全・保安院 広瀬審議官らが来庁し、2号機配管からの水漏れの類似箇所の選定と対策、1〜4号機の状況などについての国の見解を説明
    8月23日中部電力が、浜岡原子力発電所の保全活動の再確認について発表原子力安全・保安院及び県に報告
              中部電力から県への説明(平成14年8月23日)


    詳細は、

    原子力安全・保安院ホームページ http://www.nisa.meti.go.jp/
    中部電力 Web Site 参照 http://www.chuden.co.jp/hamaoka/DETAIL/press-atom.html

(県の対応)
  • 国、中部電力への原因究明等の要請
    • 知事名で経済産業大臣及び中部電力社長に対し、原因究明のための徹底した調査の実施と事故の再発防止について2度にわたり要請(11月8日11月12日)するとともに、他の原子炉の安全確保等についても強く要請(11月12日
    • 国の対応についての説明のため来庁した原子力安全・保安院の広瀬審議官に、事故の原因究明のため、徹底した調査や具体的再発防止策を早期に実施すること、他の原子炉の安全性について国の見解を早期に示すことなどを要請(11月10日)
    • 原子力発電関係団体協議会として国に対して要望(11月16日)    
    • 2号機トラブルについて中部電力及び経済産業省原子力安全・保安院に対し、徹底した原因究明と再発防止措置の確実な実施について要請(14年5月25日)
  • 知事談話・コメント
    • 今回の一連の事故を遺憾とし、国及び中部電力にあらためて原因の徹底究明と再発防止対策の確実な実施を要請(11月12日)
    • 稼働中の浜岡原発2号機を停止することを受け、県民の不安を十分考慮して安全確保を最優先に、原因調査や再発防止対策の実施を要請(11月13日)
    • 中部電力社長からの報告を受け、原因調査や再発防止対策の着実な実施を要請(12月25日)
    • 2号機トラブルに関する知事コメント「今回発生した中部電力浜岡原子力発電所2号機のトラブルは、外部への影響はなかったとはいえ、原子力発電所の安全に対する県民の信頼を揺るがすもので、極めて遺憾であります。このため、中部電力に対しては、トラブルに対する原因の徹底究明と再びこのような事態が起きないよう万全の措置をとることを、また、国に対しては事業者への厳しい指導を併せて要請したところであります。県といたしましては、なによりも県民の安全を再優先に考え、対処してまいります。」(14年5月25日)
  • 立入調査等
    • 職員を派遣し現地調査を実施(11月8日)
    • 安全協定に基づき、関係5町とともに立入調査を実施(11月16日)
    • 知事が現地視察(11月28日)
    • 県議会議長や各会派代表らによる現地視察(11月29日)    
    • 職員を派遣し2号機水漏れ箇所等の現地確認を実施(14年5月25、26日)    
    • 安全協定に基づき、関係5町とともに2号機に立入調査を実施(6月7日)
  • 県からの情報提供
    • 環境放射線監視データについては、インターネットで常時公表している。
    • 浜岡町原子力委員会、町議会全員協議会において、環境放射線監視センターからデータについて説明(11月9日)
    • インターネットホームページに事故の概要を掲載(11月12日)
    • 静岡県原子力発電所環境安全協議会において、県の対応と環境放射線監視データについて説明(11月19日)
    • 県議会地震対策特別委員会において説明(11月30日)
    • 配管の破断事故の破断断面についての国及び中部電力の調査結果について、県議会、周辺町等関係機関に情報提供(12月6日)
    • 県議会総務委員会において説明(12月12日)
    • 国及び中部電力の配管破断事故調査の中間とりまとめについて、県議会、周辺町等関係機関に情報提供(12月13日)
    • インターネットホームページに配管破断事故調査の中間とりまとめについて掲載(12月14日)
    • CRDハウジング部からの漏えいについての中部電力の調査状況について、県議会等関係機関に情報提供(12月25日)
    • 炉水の漏えいについての調査報告に対する国の見解と対応について、県議会、周辺町等関係機関に情報提供(12月26日)
    • インターネットホームページに炉水の漏えいについての中間的な調査状況について掲載(12月27日)
    • 静岡県原子力発電所環境安全協議会において、2号機トラブルについての県の対応と環境放射線監視データについて説明(14年6月13日)   
    • 安全協定に基づく通報に係る県から関係町、報道機関等への情報提供を開始(14年6月13日)



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