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ホーム > 組織別情報 > 監査委員事務局 > 平成26年度決算審査及び基金運用状況審査(平成27年度実施)

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更新日:平成28年5月9日

平成26年度決算審査及び基金運用状況審査(平成27年度実施)

歳入歳出決算及び基金運用状況審査意見書の概要

地方自治法第233条第2項の規定に基づき審査に付された平成26年度静岡県一般会計及び特別会計の歳入歳出決算並びに同法第241条第5項の規定に基づき審査に付された平成26年度定額の資金を運用するための基金の運用状況について審査し、その結果について、平成27年9月17日に知事へ意見書を提出しました。

意見書全文はこちら

歳入歳出決算審査意見書(一般会計及び特別会計)の概要

1.審査の対象

平成26年度静岡県一般会計及び13特別会計

2.審査の期間

平成27年7月23日から平成27年8月31日まで

3.審査の方針

平成26年度静岡県一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の審査は、次の点を重点に関係諸帳票、証拠書類の照査、関係当局から聴取等を行うとともに、定期監査、例月出納検査等の結果も考慮し実施した。
(1)決算計数は、正確か
(2)会計事務は、関係法令等に適合して処理されているか
(3)予算の執行は、議決の趣旨に沿って適正かつ効果的になされているか
(4)資金は適正に管理され、効率的に運用されているか
(5)財政は、健全に運営されているか
(6)財産の取得、管理及び処分は、適正に処理されているか

4.審査の結果

平成26年度一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の計数については、決算書、同附属書類、関係諸帳票、指定金融機関の現金有高表等を照合審査した結果、正確であることを確認した。
また、財政運営、予算の執行、会計及び財産・資金に関する事務については、一部改善を要する事項も見受けられたが、おおむね適正に行われているものと認める。

5.審査の意見


(1)財政の健全化への取組について

本県の財政状況は、歳入面では県債の発行減を上回る県税等の増加により、全体では前年度に比べ1.4%増加した。県債は1,859億1千万円で、前年度決算額1,989億9百万円に対し、臨時財政対策債の増加はあるものの交通基盤債や国直轄事業債の発行減により129億9千9百万円の減少となった。

県税は、最終予算額4,461億円に対し、16億6千9百万円増の4,477億6千9百万円で、前年度決算額4,232億1千4百万円に対し、105.8%となる245億5千5百万円増となった。これは、法人二税が、製造業を中心とした企業収益の改善を反映し19.9%の増収となったほか、地方消費税が税率の引き上げの影響により14.0%の増となっている。一方、市町との連携や特別徴収義務者の指定促進などの徴収対策の強化がすでに図られている個人県民税(均等割・所得割)については、0.5%と僅かながらの増収となっている。平成20年度から前年度を下回る状況が続いていた県税が一昨年以降、前年を超える実績を上げ続けていることは、厳しい財政状況が続く中で明るい方向に向かっていると言えよう。この県税の収入増などにより、自主財源比率は54.4%と、前年度を2.1ポイント上回ることとなった。

歳出面では、24年度から増加に転じていた投資的経費が、26年度は前年度から10.5%の減となり、歳出全体に占める構成比も14.8%と、2.0ポイント下降した。これはそのほとんどを占める普通建設事業費が対前年10.8%の減となったことによるものであり、このうち特に補助事業費が15.0%の減と、大きく減っている。一方、義務的経費については、扶助費が4.6%、公債費が1.3%、人件費が0.7%とそれぞれ増加したため、全体では1.4ポイントの増となったものの、歳出に占める構成比は0.4ポイント減の53.5%となった。なお、経常収支比率については、県税収入の増加等によって91.0%となっており、県が目標としている90%を下回ることはできなかったが、前年度に比べ1.9ポイント減少している。

次に、一般会計の県債残高についてであるが、臨時財政対策債の発行増により、全体では前年度より増加しているものの、財政健全化の目標に設定している通常債の残高は、引き続きその発行額を抑制したため、559億213万2千円減少し1兆7,182億2,222万7千円となり、通常債残高の縮減に向けた努力がうかがえる。

県の財政構造を示す指標を見ると、前述の経常収支比率をはじめ、自主財源比率、一般財源等比率、財政力指数や健全化判断比率の指標である実質公債費比率、将来負担比率の各数値とも、前年度に比べ改善している。財源不足への対応に活用可能な基金現在高は、平成26年度決算後時点で435億円あり前年度より131億円増加している。一方で、26年度に公表した「第4次地震被害想定」と、被害想定への県の対策を示す「地震・津波対策アクションプログラム2013」に要する経費は10年間で約4,200億円とも推計されている。景気の動向も不透明であり、県人口が減少する中で少子高齢化は着実に進んでおり、将来的には税収の落ち込みや社会保障関係費等の大幅な増加も見込まれる。

平成24年度以降は県税が増収に転じており、単年度の財政指標では改善の傾向が見えるものの、今後、県の財政状況はより一層厳しさを増すと考えられることから、こうした状況を踏まえ、今までにも増して財政の健全化への取組を推進されたい。

(2)収入未済額の縮減への取組について

収入未済額から徴収猶予等の措置をとったものを除いた実収入未済額が、平成23年度から減少に転じ、平成26年度は更に縮減していることについて、その努力は評価できる。県税関係、税外収入関係のそれぞれの状況は次のとおりである。

(ア)県税関係

県税に税外収入の加算金を加えた実収入未済額は102億9,694万円余となり、前年度に比べ15.8%、19億2,842万円余の減少となった。そのうち15億9,098万円余の減少は個人県民税が占めており、平成24年度からの市町と協働で進めてきた特別徴収の徹底の取組、市町への職員の短期派遣による滞納処分や捜索等のスキル向上に努めてきた成果が現れたものと考えられる。

また、個人県民税(均等割・所得割)の収入率は、平成24年度以降の滞納繰越額の減少もあって、平成26年度は前年度より1.1%上昇し93.0%を確保した。平成21年度以降続いていた全国順位最下位から脱出し平成25年度は43位、26年度は41位と改善は図られてきたものの、依然下位グループに位置している状況である。平成23年度から4年度連続して収入未済額が縮減されてきており、平成27年度の収入率も更なる向上が期待されるが、前述のように、県の財政は厳しさを増しており、自主財源である県税の確保は重要な命題となっている。個人県民税については、引き続き市町と協働での対策を進めるなど、より一層の徴収強化に努められたい。

 

(イ)税外関係

平成26年度の実収入未済額は41億1,171万円余で、前年度に比べ、0.2%、915万円余の微減となった。

未済額の主なものは、高度化資金貸付金、母子寡婦福祉資金特別会計に係る貸付金償還金、県営住宅事業特別会計に係る使用料、中小企業近代化資金貸付金、産業廃棄物原状回復代執行費用返納金等である。中でも、高度化資金貸付金については、1件が14億円となるものがあるなど計20億円余となっている。また、平成25年度に発生した、愛鷹山麓での不法投棄に係る産業廃棄物原状回復代執行費用返納金6億6,390万8千円については、様々な手段を講じその縮減に努めているものの、回収がなかなか進んでいない。

税外の未収金については、全庁的な観点から部局を横断して対策に取り組む「税外収入債権管理調整会議」を設置し、平成23年度から過年度未収金について、回収目標や整理目標を立て縮減に向けた各種の取組を行っている。

しかし、26年度においても設定した目標と実績に乖離のある科目が見受けられる。個々の実情に応じて設定した目標を達成するため、適切な対策を講じて収入未済の縮減・解消に努めるとともに、新たな収入未済の発生防止に努力されたい。また、これを進めるためにも、債権管理事務についてさらなる研修等の充実に努められたい。

 


区分

収入未済額(A)

実収入未済額(B)

(B)のうち県税関係実収入未済額

(B)のうち県税関係以外の実収入未済額

金額

前年度比

金額

前年度比

金額

前年度比

金額

前年度比

一般会計

千円

12,130,457

85.9

千円

11,513,744

85.8

千円

10,296,943

84.2

千円

1,216,801

101.5

特別会計

2,895,000

99.1

2,894,908

99.1

2,894,908

99.1

合計

15,025,457

88.2

14,408,652

88.1

10,296,943

84.2

4,111,709

99.8

(注)実収入未済額:収入未済額から徴収猶予等を除いた額

(3)事業繰越の縮減について

翌年度への繰越の状況は、一般会計で448億1,158万9千円、前年度比89.9%で、前年度に引き続き大きく減っている一方で、特別会計については24億5,165万8千円で、前年度比107.0%と増えている。国の緊急経済対策による補正に伴い大幅な繰越となった24年度に比べ社会資本整備総合交付金事業費(道路)や農業地域生産力強化整備事業費などを中心に、繰越額は2年連続して大きく減少し、23年度の水準となっている。なお、25年度は豪雪や湧水、軟弱地盤などの理由により計画に支障を生じたことで不測の日数を要し、2億7,195万円の事故繰越が発生していたが、26年度においては事故繰越は発生していない。。

平成24年度をピークに繰越額は毎年度減少してはいるものの、計画・設計に関する諸条件の調整に日時を要したことなどの理由によるものも例年同様多くあり、事業効果を早期に発揮できるよう、関係機関等との十分な調整を行うなど、引き続き的確な計画立案及び効率的な予算執行を図り、繰越額の縮減に努められたい。

 

区分

一般会計

特別会計

合計

金額

前年度比

金額

前年度比

金額

前年度比

 

繰越額

千円

44,811,589

89.9

千円

2,451,658

107.0

千円

47,263,247

90.6

 

(4)不用額について

歳出予算における不用額は、一般会計では、207億8,834万円で、前年度比で149.5%、68億8,091万6千円の増と、約1.5倍に大きく増加している。一方、特別会計では、17億1,517万1千円で、前年度比85.9%、2億8,163万6千円の減となっている。

一般会計の内訳の中で増加している主なものは、見込んでいた高額還付のなかった県税還付金、2月補正関連事業について国の交付決定額が見込みを下回った農村地域整備事業費、医療費の実績減に伴う特定疾患治療研究事業費、対象税収が見込みを下回った配当割交付金などである。

逆に、社会資本整備総合交付金事業費(道路)、社会資本整備総合交付金事業費(河川)、静岡県立病院機構貸付金など、事業費の確定や実績に伴うものについて、不用額が大きく減っている。

財政運営が厳しい中で財源の有効な活用を図るため、予算の適正額の確保と適時的確な見直しによる不用額の縮減については、監査委員は繰り返し意見を述べてきた。当初予算計上時から精度の高い所要経費の見積りを行うとともに、事業の進捗状況を的確に把握した上で補正等を行い、効率的な予算執行に努められたい。

 

区分

一般会計

特別会計

合計

金額

前年度比

金額

前年度比

金額

前年度比

不用額

千円

20,788,340

149.5

千円

1,715,171

85.9

千円

22,503,511

141.5

 

 

(5)特別会計について

(ア)予算に対する執行率の低迷

特別会計全体では不用額が減少している中で、林業改善資金など一部の特別会計で予算に対する執行率が低く、毎年度、多額の収支差額が生じ翌年度に繰り越される状況となっている。平成25年度には国への自主返納が実施され、前年度と比べて執行率の改善が図られていたが、返納のなかった26年度は執行率が大きく低下している。事業の実施に当たっては、今後とも年間の資金使用見込み額を的確に把握し、資金需要に見合った額の予算化により、適正な資金管理に努められたい。

 

特別会計の名称

平成24年度

平成25年度

平成26年度

執行率

収支差額

執行率

収支差額

執行率

収支差額

林業改善資金


18.7

千円
277,731


22.4

千円
264,005


15.3

千円
270,480

沿岸漁業改善資金

21.8

153,434

49.1

98,723

5.5

138,055

 

 

(イ)清水港等港湾整備事業特別会計での土地売却の促進

清水港や御前崎港では、県債(臨海債)を原資として土地の埋立てを行い、その土地を売却して、県債の償還に充てる臨海土地造成事業を実施している。御前崎港については平成26年度当初予算編成時には平成26年度から平成28年度に計上されていた土地の売却が、全て平成31年度以降に変更されるなど、計画が先送りとなっている。一方で、県債の償還は確実に行っていかなければならないが、このまま売却ができない場合には、平成29年度に基金も枯渇し、他に財源を確保せざるを得なくなるという試算結果が出ている。

土地の売却が進んでいない理由には、経済状況等さまざまな要因があり、特に東日本大震災の津波被害による影響も大きいと考えられるが、事業の趣旨からも臨海債の償還は土地の売却益から行われるべきである。土地売却にあたっては、御前崎港港湾計画を踏まえて、同港の発展に資するよう関係者と十分に調整し進めるとともに、貸付等により少しでも収益の改善が図られるよう努められたい。

 

 

○平成27年度(6月末時点)の基金残高の試算

 

 

試算

平成26年度

平成27年度

平成29年度

平成30年度

土地売払収入(計画に計上された土地売却)

 

1

千円

0

千円

0

千円

3,128,000

千円

2,255,000

土地売払収入(売却確実な土地のみ売却)

2

0

0

2,678,000

255,000

土地売払収入(売却できなかった場合)

3

0

0

0

0

基金残高(計画に計上された土地売却)

1

682,251

756,799

2,897,285

4,993,624

基金残高(売却確実な土地のみ売却)

2

682,251

756,799

2,447,285

2,543,624

基金残高(売却できなかった場合)

3

682,251

756,799

△230,715

△389,376

 

(6)財務会計事務等の適正な執行について

定期監査等において、工事費等の支払遅延が多発した事務所があり「指摘」となっているほか、委託業務における契約手続きの誤りや不適切な履行確認などが各出先機関等で散見され「注意」や「指導」となっている。特に、研究所が所管する研究センターで誤った事務処理が多発しているなど、会計事務執行体制が若干手薄とも考えられる出先機関での事務処理に問題があると思われることから、担当職員に対する指導の徹底とチェック体制の確立、組織を挙げたフォローなどが必要である。

そのほか、26年度においては事務処理の遅延、非常勤職員等の任用等の事務処理や有給休暇付与の事務に関する誤りなどの不適切な執行が複数見受けられた。また、平成25年度に判明した、水道施設整備費国庫補助金の事務放置、隠蔽といった不適正事務処理事案では、平成26年度に企業団や市に対し180,200千円の損害賠償を行っており、元職員に求償し納付のあったその1割、18,020千円を差し引いても、事務が適正に行われてさえいれば必用のない162,180千円の県費が支出されている。

会計事務処理の誤りについては、担当職員の関係法令等の理解不足や事務処理の執行方法などに問題があるといえるが、毎年のように発生する不適正な事務処理に対しては、担当者の資質やコンプライアンス意識の向上とともに、個人のミスや処理の遅延を組織として防止する体制づくりの強化が重要である。

出納局では25年度の会計事務指導検査の結果を踏まえ、重点テーマを絞り込んで研修を実施するなど、引き続き様々な研修を積極的に実施するとともに、従前より会計事務職員にとって必携であった「財務会計事務の手引き」に加え、平成24年度に作成・周知した「財務会計基本ブック」を毎年適宜改定するなど、会計事務についての理解を深める取組を行っている。また、経営管理部においても、コンプライアンスハンドブックの全職員への配布のほか、管理監督職員に対する指導・研修の強化に取り組んでおり、25年度に発生した事務放置隠蔽事案や収賄事案に対応した取組を新たに行うなど、事務処理の適正化に向けた様々な取組を行っている。

今一度、正確な会計事務の大切さを認識したうえで、職場内の実効性のあるチェック機能を構築し、適正な会計事務の執行に努められたい。

(7)財産管理等について

県では、平成24年度にはファシリティマネジメントの推進に向けての取組方針を定め、総量適正化、長寿命化、維持管理経費の最適化、有効活用を4本柱として整理し、さらに、平成25年度にはファシリティマネジメントの実施に当たっての具体的な取組方針を定めた。また、県有施設整備情報を一元化したデータベースを作成し、類似施設間での課題を共有し維持管理経費の最適化を図っていくなど、県有施設の保全に向けた取組に着手している。全庁を挙げた積極的な対応により、経営的な視点から県有施設を総合的に企画・管理・活用するこの取組の効果が、なるべく早期に現れることを期待する。

総量適正化に向けた未利用財産の売却については、平成25年度を計画初年度とする5か年の「県有財産の売却計画及び利活用計画」を策定した。前5か年計画で生じていた売却が困難な土地については、現計画策定の際の見直しにより仕分けを行い、売却可能な土地を再計上するなど、売却に向け積極的に取り組んでいる。26年度は従来行ってきた更地売却だけではなく、建物を解体せずに売却する建物付売却といった新たな取組も行っているが、売却額の実績は当初計画額の38.5%にとどまっている。今後とも適正な売却に取り組むとともに、未利用財産の掘り起こしなどにより計画に含まれていない売却可能な土地が生じた場合には、速やかに計画に取り込むなどの見直しを行いながら、積極的な売却に努められたい。

財産管理に係る事務については、「指摘」となるような重大な誤りはなかったが、貸付手続漏れや調書の決裁漏れのほか、公共用財産台帳の不適切な整備、調書等の未作成、記載漏れ、記載誤り、報告書の未提出などの、事務処理上の不適切な事例が散見されている。県有財産は、県民の財産であるという意識をもって、適切な管理に努められたい。

基金運用状況審査意見書の概要

1.審査の対象

静岡県土地開発基金及び静岡県立美術博物館建設基金

2.審査の期間

平成27年7月23日から平成27年8月31日まで

3.審査の方針

静岡県土地開発基金条例及び静岡県立美術博物館建設基金条例の趣旨に従って適正に運用・管理されているか、調書と関係帳簿及び証拠書類等を調査照合し審査を行った。

4.審査の結果及び意見

審査の結果、両基金とも適正に運用されており、計数にも誤りはなかった。

静岡県公営企業決算審査意見書の概要

地方公営企業法第30条第2項の規定に基づき審査に付された平成26年度静岡県公営企業の決算を審査し、その結果について、平成27年9月17日に知事へ意見書を提出しました。

意見書全文はこちら

静岡県公営企業決算審査意見書の概要

1.審査の対象

平成26年度静岡県工業用水道事業
平成26年度静岡県水道事業
平成26年度静岡県地域振興整備事業
平成26年度静岡県立静岡がんセンター事業

2.審査の期間

平成27年7月23日から平成27年8月31日まで

3.審査の方針

平成26年度静岡県公営企業の決算審査は、次の点に重点を置き、関係諸帳票及びその他証拠書類の照査、関係当局から聴取等を行うとともに、定期監査及び例月出納検査等の結果も考慮し実施した。

(1)決算報告書及び財務諸表は、平成23年の地方公営企業法等の改正による会計基準の見直し等(以下、制度改正という。)を含む地方公営企業法等関係法令に準拠して作成されているか

(2)決算報告書及び財務諸表は、経営成績及び財務状態を適正に表示しているか

(3)各事業は、地方公営企業法第3条の経営の基本原則の趣旨に従って運営されているか

 

4.審査の結果

工業用水道事業ほか3事業の決算報告書及び財務諸表は、いずれも地方公営企業法等関係法令に準拠して作成され、平成27年3月31日現在の財政状況及びその日をもって終了する事業年度の経営成績を適正に表示しているものと認める。

また、一部に厳しい経営状況の事業もあるが、各事業は、地方公営企業の基本原則の趣旨に従い、おおむね適正に運営されていたものと認める。

5.審査の意見

(1)工業用水道事業

 

工業用水道事業は、全体として黒字経営であり、当年度純利益は前年度比1億4,812万3千円(67.2%)の増益となった。

7工業用水道のうち、6工業用水道については、当年度純損益は前年度より改善している。

一方、静清工業用水道では、純利益が前年より減少しており、中遠、西遠、湖西の3工業用水道は、依然として赤字経営が続いている。

こうした点を踏まえ、事業の経営について次のとおり意見を述べる。

 

  1. 工業用水道事業は、経済情勢の変化等による給水実績の減少に加え、今後、管路等の大規模更新時期を迎えることになる。工業用水道事業を巡る課題の整理と対策の検討を行うなど、事業の健全な維持運営や安定供給の確保に努められたい。
  2. 当年度純損失が続く工業用水道については、受水企業に対して適正な料金水準に対する理解を得られるよう努め、必要に応じて料金改定を検討するなど、経営の健全化に努められたい。
(2)水道事業

水道事業は、当年度純利益が前年度比3億666万4千円(40.7%)の増益となり、黒字経営を維持しているが、給水収益はわずかに減少している。

こうした点を踏まえ、事業の経営について次のとおり意見を述べる。

 

  1. 引き続き、動力費の節約等のコスト削減を進めるとともに、施設の適切な維持管理による長寿命化等により健全経営の維持を図りつつ、将来の水需要予測を踏まえ、長期的な経営ビジョンを確立するため、「水道施設更新マスタープラン」の策定を進めるよう努められたい。
  2. 耐震計画に基づく施設の耐震化及び、災害や事故に強い施設・体制づくりに努め、将来にわたって安全・安心な水道用水の安定供給の維持を図られたい。
(3)地域振興整備事業

地域振興整備事業は、完成土地がないため土地売却に係る収益がなく、制度改正に伴って所有している開発整備資産の評価見直しを実施したことにより特別損失を計上したため、当年度純損益が赤字となり、累積欠損金が増加した。

その中で、平成26年度から小山湯船原造成事業に着手している。

こうした点を踏まえ、事業の経営について次のとおり意見を述べる。

  1. 事業に着手している土地造成事業に当たっては、関係する市町等と連携し、計画に沿った事業の進捗に努められたい。
  2. 用地の売却に当たっては、関係部局や市町と連携・協力し、「内陸のフロンティアを拓く取組」などの県の取組や、新東名高速道路等の新たなインフラの活用など、地域の持つ特色を発信し、工業用地の早期分譲に向けて努められたい。
(4)静岡がんセンター事業

静岡がんセンターは、最先端の治療機器を備え、がん治療では日本でトップクラスの優れた実績を誇っている。
平成26年度の経営状況は、地方公営企業会計基準の改正及び消費税増税等の影響により、病院事業損益において損失を生じ、研究所事業損益を含む当年度純損益においても純損失を生じ、未処理欠損金も増加した。

こうした点を踏まえ、次のとおり意見を述べる。

 

  1. 平成26年度は、設備面では放射線治療施設棟整備工事に取り組み、がん治療のための多くの最新の技術を県民に提供している。また、患者支援の面では、県民のがんに関する総合診断窓口として「よろず相談」を実施し、がん患者に寄り添ったがん対策を進めている。
    引き続き、本県がん対策の中枢機関として、役割を果たしていくことを期待する。
  2. 全国的な医師・看護師の確保競争が続く中、平成26年度の病床数は589床であり、615床の全床開棟を達成するためには、医師や看護師等の医療スタッフの確保が不可欠である。引き続き医療スタッフの確保に努められたい。
  3. 平成25年度より過年度医業未収金の徴収業務を法律事務所に委託し回収しているが、過年度医業未収金全体では前年度に比べ948万円(7.0%)増加し、1億4,477万4千円となっている。新たな収入未済の発生防止と早期解消に向け、より一層の取組強化に努められたい。
    また、本年度は、当年度純損失が発生し、未処理欠損金も増加しているので、より一層効率的な経営に取り組み、早期解消に努められたい。

お問い合わせ

監査委員事務局監査課 

〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6

電話番号:054-221-2927

ファックス番号:054-221-3566

メール:kansaka@pref.shizuoka.lg.jp

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