先輩職員の声 若月 優太

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ページID1052700  更新日 2023年3月22日

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写真:若月優太1

若月 優太

所属 吉原林間学園 治療指導課 心理治療班
職種 心理
入庁年 令和元年


※掲載している職員の所属や業務内容は、令和4年11月現在の情報です。

ある1週間のスケジュール

月曜日
(8時30分~17時15分)

午前:おはなしの時間
午後:申し送り、関係機関との連絡

担当児童と週に1回、授業時間を使っておはなしの時間(個別心理治療の時間)を持ちます。運動や料理、工作をしながら目標や心配事について話し合いをします。

全職員が参加する申し送りで、入所児童の生活の様子や課題を共有します。児童相談所や保護者などと児童の様子について連絡をとり、共有します。

火曜日
(7時30分~16時15分)

午前:フロア支援、記録作成
午後:申し送り、ケース検討会

7時半に出勤し、起床、身支度、朝食、登校の支援をして学校に送り出します。空いた時間におはなしの時間での様子や関係機関とのやり取りについて記録を作成します。

ケース検討会では、一人の児童について、担当以外の職員から、より効果的な支援や進路、退園先について意見交換をします。生活指導員、教員、セラピスト、児童相談所職員、学園診療所関係者など様々な立場から意見が出ることでより良い支援に繋げていきます。

水曜日
(13時00分~21時45分)

午後:班会議、申し送り
夜:フロア支援

班会議は、心理治療班(セラピスト)が集まり、業務に関係する連絡や意見交換を実施します。それ以外にも班内の上司、同僚から心理治療や児童の処遇に関するスーパーバイズを受ける時間もあるので、若手職員にとってはとても為になる時間となっています。

週に一度宿直勤務があり、夕方から就寝までフロアに入り、生活支援を行います。児童が就寝した後は、特筆した児童の行動記録を作成し、指導員室で睡眠をとります。

木曜日
(6時00分~14時45分)

朝:フロア支援、打ち合わせ
午後:昼食支援、申し送り、ケース検討会

児童を学校に送り出した後は、朝打ち合わせを実施し、前日から当日朝までの様子を上司に報告します。12時から児童の昼食支援に入った後は、申し送りで当日午前までの児童の様子を引き継いで勤務が終了となります。

金曜日
(8時30分~17時15分)

午前:おはなしの時間、関係機関との連絡、記録作成
午後:申し送り、保護者面接

保護者面接では、保護者に来園していただき、児童の学園での様子や入所目標の達成度合い、保護者の意向などを共有します。学園生活の中で見られる児童の特性を伝えたり、適切な関わり方について話し合ったりしています。

また、月に1回程度、家族懇談会が実施され、児童の学校での様子を直接保護者に見てもらう時間を設けています。

※特例勤務職場のため、勤務時間が変則的になっています。

現在、どんな部署で、どんな仕事をしていますか?

吉原林間学園では、児童福祉法に定められた児童福祉施設(児童心理治療施設)で、被虐待や発達障害などの影響で様々な心理的課題を抱える小1から中3までの児童が入所し、家庭を離れて生活しています。入所児童は、寮生活を送りながら園内の学校に通い、心理的・医療的ケアを受けています。

私は、セラピストとして入所児童の心理治療を担当しています。心理治療は「おはなしの時間」と呼ばれていて、週に一度、担当する児童と個別に関わる時間があります。そこでは、カウンセリングや一緒に遊びながら安心して楽しめる時間を提供したり、生活・学校・進路に関することなど、困っていることや不安なことについて話し合ったりもしています。

また、週に何回か入所児童の生活支援に入り、児童の特性や変化を観察しています。

加えて、保護者への支援や児童相談所・学校など関係機関との連絡調整も大切な業務の一つです。

心理治療以外に、慣れない生活支援に入ることは、精神的、肉体的な負担を感じることもあります。しかし、児童の生活に直接関わりながら支援ができることは、個別の時間を一緒に過ごしているだけでは分からないことまで知ることができるため、心理職として貴重な体験だと思います。

これまで仕事をしてきた中で、最もうれしかったこと、印象に残っていることはどんなことですか?

私が入所から担当していた児童を晴れて別の生活場所に送り出すことができたことです。

その児童とは関係が悪くなった時期もあり、正直良い思い出ばかりではありませんでしたが、日々一緒に生活をしたり、話をしていく中で共に成長できたと感じています。

退所の日には、その児童との様々な思い出が蘇ってきて考えさせられるものがありました。

退所後も新しい生活場所で頑張っているという話を聞くことができ、実施してきた支援が少しでも役に立てたのかなと思い、嬉しい気持ちになりました。

静岡県職員を志した理由は何ですか?

写真:若月優太2

以前から子どもと関わる仕事がしたいと考えていました。

大学では、心理学を専攻していたこともあり、勉強してきたことを生かせる仕事を探していたところ、静岡県の心理職を見つけたことがきっかけです。

現在私が所属している施設も含めて3つの県立施設があることや、児童相談所、精神保健福祉センター、発達障害者支援センターなど幅広い業務を経験できると思い、志望しました。

県職員の仕事の「やりがい」は何ですか?

様々な困難を抱えている児童や家族と接することが多く、目に見えた成長や変化を感じにくいのが行政における福祉職の現状だと思います。

そのような中でも児童やその家族に対して様々なアプローチを考え、支援していくことで、実際は上手くいかないことの方が多いですが、少しでも良い変化が見られることに「やりがい」を感じます。

また、日々接する児童から生活を通して頑張っていることや感謝を伝えられることもあり、仕事をする上での原動力となっています。

職場の雰囲気を教えてください。

吉原林間学園には私と同世代の職員が多く所属しているため、同じような悩みを抱えていることも多く、仕事に関する不安を共有しやすいです。

セラピスト以外にも、生活指導員や保健師、教員、看護師など様々な職種の人と関わることができ、児童の支援を検討していく上で様々な視点から物事を考えることができるのはこの職場の強みだと思います。

また、経験豊富な上司や先輩も多く、いつでも気軽に相談できる雰囲気があるので、とても良い環境で働かせて頂いてます。

これから目指す県職員像、今後やりたい仕事等をお聞かせください。

写真:若月優太3

今後は各地域の家庭や施設で生活している児童に対して直接支援ができるような仕事をしていきたいです。

児童福祉の現場では、自分一人で問題を解決していくことは難しく、周りの職員から助言をもらい、一緒に支援を考えていくことが不可欠な仕事だと思います。

私が入庁したばかりの頃、様々な職員に助けてもらったことで今の自分があると思っているので、いつまでも謙虚な姿勢を忘れず、いつでも相談ができるような風通しの良い職場の一助を担えることができればと考えています。

終業後や休日の過ごし方について教えてください。

仕事のことを家に持ち込んでしまうと心も体も休まらないので、仕事とプライベートのオンオフをきっちり切り替えられるように意識しています。

休日は友人とご飯や買い物に出掛けたり、家では映画鑑賞や好きな音楽を聴いてリフレッシュしています。

不規則勤務で平日休みが多いので、友人との予定が合わせにくいこともありますが、休日だと混んでるような外出先が平日は空いているということも多く、不規則勤務だからこそのメリットもたくさんあります。

県職員を目指す方へのメッセージをお願いします。

県の心理職は、職場全体、班内、同僚など、「チーム」で問題を乗り越えていけることが一番の魅力だと思います。時には大変なこともありますが、周りに支えてくれる職員がいることで安心して仕事ができる環境が整っています。

日々仕事を進める上で意識しているのは、児童もしくはその家族にとって、何が最も有益なのかをその時その時で想像しながら支援をすることです。

未来あふれる子どもたちに寄り添えることは、自身の価値観を大きく広げるとともに、とてもやりがいを感じる仕事だと思っています。

このページに関するお問い合わせ

人事委員会事務局職員課
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