静岡県
本文へジャンプ
お問合せ  サイトマップ

ホーム健康・福祉健康・医療東部食肉衛生検査所心内膜炎

平成20年4月1日 更新
このページはアクセシビリティを考慮して作られています。
こ

こから本文です。

心内膜炎

心内膜炎とは心臓の内側の薄い膜が炎症を起こす病気のことですが、ここではと畜検査でよく認められる「細菌性疣状心内膜炎」をご紹介します。
なお心臓の構造が分かりませんと、理解が難しいかも知れませんので、休憩コーナーの「心臓の話」で前もって知識を得ておいて頂くとよいかと思います。
細菌性疣状心内膜炎は、連鎖球菌、ブドウ球菌などの細菌感染が原因となって各種家畜に起こる心内膜炎の一型で、ポリープ状あるいはカリフラワー状造成物が形成されます。この造成物は一般に、右心室より左心室、半月弁より房室弁に形成されやすいのですが、動物種や菌種によっても形成部位の相違が見られます。
と畜検査において、牛と豚ではこの心内膜炎と同時に全身性の敗血症が認められ、1頭全部が廃棄処分となることが多いです。

<病理発生機構>
  1. 心臓弁膜に、感染した細菌が血流に乗って移動、定着
  2. 急性期;患部の充血、内皮細胞の変性、壊死、剥離、潰瘍
  3. 血栓の形成
  4. 肉芽組織の増生、器質化、はん痕化からポリープ状あるいはカリフラワー状の造成物形成
  5. 房室口狭窄、弁の閉鎖不全をきたす。さらに造成物の一部が剥離あるいは脱落すると血行性に他臓器へ運ばれ塞栓を起こすこともある。
<検出される主な菌種>
  • 牛;アラノバクテリウム菌(Aranobacterium pyogenes)、ブドウ球菌等。
  • 豚;豚丹毒菌、連鎖球菌等。
  • 馬;連鎖球菌(Streptococcus equi) 、アクチノバチルス菌(Actinobacillus equi)等。
<参考>
人では、感染性心内膜炎、または細菌性心内膜炎と呼ばれ、同様の所見を呈することがあります。
なお、疣状造成物を形成する心膜炎は非細菌性のものもあります。
これには、悪性腫瘍等があります。

<語句説明>
  • 敗血症:病原菌が病巣から持続的または断続的に血中に流出し、全身感染を起こしたもの。
  • 肉芽組織:様々な原因で障害、破壊された組織を直していく過程で現れる組織のことで、血管、組織の新生と白血球の参画により成り立っている。
  • 器質化:生体内で処理しえない異物や死滅した組織が、肉芽組織の増殖ののちに結合組織に置き換わること。
写真1
牛の細菌性疣状心内膜炎
写真2
左写真矢印部拡大

お問合せ先

静岡県東部食肉衛生検査所
Tel : 0545-65-2961FAX : 0545-65-2160
E-mailtoushoku@pref.shizuoka.jp