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ホーム > 静岡県教育情報化推進ワークショップ2014を開催しました

ここから本文です。

更新日:平成27年1月27日

静岡県教育情報化推進ワークショップ2014を開催しました

静岡県教育情報化推進ワークショップ2014

日時:平成26年8月25日(月曜日)

場所:一般財団法人静岡県教育会館大会議室(静岡市葵区駿府町1-12)

参加者:(計96人)

 

市町職員

国及び県関係者

県教職員

一般参加者

企業

合計

22市町39名

6名

18名

11名
(内私学6名)

22名

96名

 

【基調講演】

総務省情報流通行政局情報通信利用促進課長補佐

文部科学省生涯学習政策局情報教育課情報教育振興室長補佐

【講演】

菊川市教育委員会学校教育課席指導主事

株式会社システムディ

ネットワンシステムズ株式会社

【パネルディスカッションパネリスト】

総務省情報流通行政局情報通信利用促進課長補佐

文部科学省生涯学習政策局情報教育課情報教育振興室長補佐

静岡県教育委員会教育次長山崎泰啓

静岡県CIOアドバイザー小林丈記

菊川市教育委員会学校教育課席指導主事

(コーディネータ)静岡県教育委員会教育政策課情報化推進室

(助言者)株式会社システムディ・ネットワンシステムズ株式会社

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静岡県教育委員会教育次長山崎泰啓

日は、お忙しい中、皆さんお集まりをいただきましてありがとうございます。ICT教育は、いろいろな地域で取組が進んでいるという話がありますが、情報を得られる機会がなかなかないと思います。今日はその様な機会にしていただければ有り難いと思っております。

ICT環境整備の推進には、先進的な取組み事例を活用することは大切なことだと思います。本日は、いろいろな取組についてご紹介いただきますので、先進的事例をよく勉強していただきたいと思います。

回のワークショップでは、2つのテーマを設定しております。1つはICT環境の整備ということで、学校におけるICT環境をどの様に整備していくのかということと、もう1つは、教員のICT活用指導力をいかに向上していくかということをテーマとしております。

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2調講演

(1)教育の情報化に関する総務省の取組について

務省情報流通行政局情報通信利用促進課長補佐

さんこんにちは。本日は、教育の情報化に関する総務省の取組概要について紹介させていただきます。

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【フューチャースクール推進事業】

務省では、平成22年度からフューチャースクール推進事業を開始した。モデル校として小学校10校を指定し、公教育の現場において初めて1人1台のタブレットPCと全教室に電子黒板を整備し、これらを無線LANでつなげて授業を実践した。2年目からは文部科学省との連携事業となり、総務省は情報通信技術面からの実証研究を、文部科学省はICTを使った指導方法や教員の研修方法の研究を担当した。また、中学校8校と特別支援学校2校が新たにモデル校として加わり、この実証研究は平成25年度まで実施した。

時の公教育の現場では、ICTの利活用に不慣れな先生や児童生徒が多かったため、当初は混乱も見受けられたが、実証を続ける中でICT機器の操作にも慣れ、実証校ごとに多くの取組事例が成果としてまとめられた。フューチャースクール推進事業では、ICTの特長を生かした協働学習、個別学習、一斉学習を実施したほか、テレビ会議システムによって、他校や外国の児童生徒との交流学習も実施した。また、特別な支援を要する児童生徒の可能性を高める学びとしてもICTは有効であった。

務省では、学校現場が教室にICT環境を導入する際の手引書として、「教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドライン」をまとめ、これを全国の教育委員会に配るとともに、全国各地で同ガイドラインの説明会を実施して、周知に努めた。

【教育分野におけるICT利活用推進のための情報通信技術面に関するガイドライン2014】

フューチャースクール推進事業は、主に教育現場でICT機器等を活用する際に発生する課題をいかに運用で解決していくかという観点でガイドラインをまとめている。例えば、教室の無線LAN環境は、児童生徒が一斉アクセスするという過酷なネットワーク環境であることを理解して整備することが重要である。

ここからは、ガイドラインの具体的な内容を紹介する。

(導入について)

ICT環境の導入を検討するにあたって、1人1台タブレットPCを用いた学習を行うためには、電源工事、無線LAN環境の整備等が必要になる。このICT環境構築の流れと、各プロセスにおける留意点等をまとめている。

(ICT環境の運用について)

日常的に運用する際に留意すべき点をまとめている。年度末、年度初めの児童生徒の入れ替わりが激しい時期に、どういった作業が必要なのか、ICT支援員等の取組についても整理している。

(ICT機器等に求められる技術要件)

ICT機器の機能・性能をまとめた。タブレットPCはカメラ機能を有し、重さは持ち帰りを考慮して約1kg程度が望ましいと整理した。電子黒板については、画面が60インチ以上であること、生徒のタブレットPCの画面を電子黒板に転送投影して共有できるようにすることを推奨した。

(ネットワーク環境の技術的要件)

校内の有線LANは1Gbps以上、インターネットの接続用の回線は100Mbps以上と整理した。文部科学省の統計を踏まえると、現状の学校のネットワーク環境は不十分であると個人的には感じている。

(ICT環境を活用した特徴的な利活用)

各実証校の特徴的な利活用として、テレビ会議システムを利用した海外の学校との交流授業の例、病院内教室から行う遠隔顕微鏡観察例、災害時における教室内の電子黒板活用事例などを紹介している。

(ICT環境を活用した授業の実践例)

教員が参考にしやすいように、見出しに教科・学年を明記した。授業の流れやICTの利用方法について簡潔に説明している。教育委員会に送付したガイドラインにはDVDが添付されており、これを見ていただければフューチャースクール推進事業の授業を見ていただくことができる。総務省チャンネル(YouTube)でも、その様子を見ることができるので参考にしていただきたい。

<総務省のチャンネル(YouTube)>

https://www.youtube.com/watch?v=MEtJnjfGMEk&feature=youtu.be(外部サイトへリンク)

(実証事業のまとめ・成果)

務省と文部科学省では、実証校向けに共同でアンケート調査を実施した。これを分析したところ、ICTを活用した学習に対する生徒の評価はいずれの項目も高いということがわかった。特に特徴的なのは、1年目、2年目と時間が経過するにつれて生徒の評価が向上したこと。考えを深める、意見を伝えるといった項目は実証3年間で大きく向上し、思考力・表現力の向上にICTの活用が役立ったといえる。コンピューターを活用した発表、画面による知識や思考の共有、学習への意欲についても伸びが見られた。

【自治体独自の取り組み】

総務省がフューチャースクール推進事業の成果として作成したガイドラインを参考にして、多くの自治体が教育情報化に取り組んでいる。例えば、東京都荒川区、佐賀県、大阪市などの取り組みもこのガイドラインを参考に行われたと承知している。

【今後の技術的課題】

フューチャースクール推進事業では、以下の技術的課題も判明した。

(サーバーの運用管理・コスト)

フューチャースクール推進事業では、実証校の多くでサーバーを学校内に設置していた。そのため、学校においてサーバーを維持管理する必要があり、学校現場にとって大きな負担である。

(環境の維持管理)

端末に教材アプリをインストールすると、例えばOSやブラウザがバージョンアップされた場合、教材アプリもアップデートしなければならず、これを1台1台の端末にアップデートするのは、学校現場にとって大きな負担である。

(アプリケーションの連携)

学習した内容は、教材アプリごとにバラバラに保存されてしまうため、児童生徒が学習の振返りをする際に不便であり、アプリケーションの連携に課題が残った。

(学校と家庭の連携)

ICTを使って学校と家庭の連続した学習に課題が残った。学校と家庭がシームレスにつながるICT学習環境の整備が必要である。

(多様化したデバイスへの対応)

現在のデジタル教材は、OSごとに規格が異なるため、例えばWindows用に作ったデジタル教材は、iOSやAndroidの端末では使えないといった問題がある。そのため、HTML5の規格を用いて、マルチOSに対応した教育コンテンツの開発を推進する必要がある。

【先導的教育システム実証事業】

務省では、フューチャースクール推進事業で判明した課題を解決するため、今年度から先導的教育システム実証事業を開始する。本事業は、学習・教育クラウドプラットフォームの標準化を通じて、デジタル教材が自由に流通し、だれもが、いつでも、どこでも、安全・安心に学習できる基盤の構築を目指すもの。

習・教育クラウドプラットフォームは、学校、家庭、地域での学びをクラウドで一つにつなぐため、同プラットフォームにアクセスできる通信環境があれば、家庭、図書館、公民館等でも、学校で学んだことの続きができる。また、クラウドを使うことで、学習の記録を保存活用して、学習指導の改善につなげていくような教育も想定される。こうした学習・教育クラウドプラットフォームの在り方を、関係者で協議し、規格の共通化を検討することは有効である。

【ICTドリームスクール懇談会】

務省では、平成26年6月から、総務大臣主催の「ICTドリームスクール懇談会」を開催している。ブロードバンド化、リッチコンテンツの台頭、クラウド技術の進展等があるなかで、MOOCs(大規模公開オンライン講座)、反転学習等の新しい学習スタイルが登場している。こうした状況を踏まえて、地域や世帯年収を問わない学習機会の提供、個々の児童生徒のニーズに応じた学習、クラウド技術を用いた学びの場の拡大等について議論しているところ。

懇談会において、ICTの効果を最大限発揮した今後の学習・教育環境のあり方について具体的なイメージを打ち出し、今後の実践的なプロジェクトにつなげていきたいと考えている。

 

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(2)教育の情報化に関する文部科学省の取組について

部科学省生涯学習政策局情報教育課情報教育振興室長補佐

部科学省生涯学習政策局情報教育課情報教育振興室長補佐の大内です。

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ほど、総務省からフューチャースクール事業について紹介があり、文部科学省の学びのイノベーション事業についても大変詳しくお話しをいただいたので、私からは静岡県さんよりいただいていたお題の「学校におけるICT活用指導力の向上について」を中心に、お話しさせていただく。

まず初めにICT活用指導力、ICT活用とは何かということだが、大きく分けて二つある。

一つは、各教科等においてICTを効果的に活用する教育という面、教科のねらいを達成するために、授業においてICTをどのように組み合わせ活用することで、そのねらいをよりよく達成できるかということ。

この各教科等におけるICTの活用には、さらに細分化して、学校の先生方が授業の中でICTを使う場合と、児童生徒が実際に自分達でICT機器を使いこなしていく場合と二つあるが、この二つは似ているようで授業展開やICTの使い方が全く異なってくるので留意してもらいたい。

ICTを活用していく場合でもう一つ。

情報を活用する能力を育成する教育、すなわち情報教育がある。子どもたちがいろいろなものを自分で調べてきて、それをベースとして情報をもとに整理したり、判断したり、処理したりしながら発信・伝達していく能力などを育成することである。この情報教育の中でも、ICTを活用するのが効果的なものが当然ある。教科等における教科指導の中で効果的にICTを活用することと情報活用能力を育成することと2軸があり、さらに先生方がICTを使っていく場合と、児童生徒が使っていく場合の2種類がある。

このため、授業のどのような場面でどのようにICTを活用するのが良いかをよく吟味する必要がある。

情報教育については学校で行われるようになって20年、コンピューターが学校に入り始めてから20年ほどである。ここ数年でものすごく状況が変わり、タブレットが入ってきたことによって、先生方の苦労もあるし、授業の構成自体も変わってきている。このため、文部科学省では教員研修センターと連携して年2回、各都道府県の指導者の方を募り研修を行っているが、研修の中では、パソコン、タブレット、スマホを使いこなしていただきながらICTを活用した授業の在り方を協議していただいている。

さらに資料自体も電子化され、タブレットの中に保存され研修受講者に共有されている。電子データを引き出すにはパスワードは必要だが、いつでもどこでも気軽に情報を引き出して加工できるような環境で研修が行われている。

もう一方のメディア教育指導者養成講座は文部科学省で行っているが、この講座では模擬授業を行っている。先生方が指導者として模擬授業を行うのではなく、先生方が児童生徒になったつもりでICTを使うような場面を体験し、子どもたちがどのように使うのが効果的かを考える。実際の授業では、ICTを使う部分もあるが、もともとあるアナログの資料や手法も使いこなす必要があって、実際にどのように組み合わせて使うのが効果的かについての研修が行われている。

この様な研修の状況だが、文部科学省では毎年3月に悉皆で実態調査を行っている。

平成25年度のデータが最新だが、これによると25年度一年間にICT活用に関して研修を1回でも受けたことがあるという先生方は約3割という数字であった。

ICTを教育の現場に入れる場合だが、これから21世紀を生きていく子どもたちにどのような力を付けるのかと言った時、知識や技能を活用し、情報を活用していく、そういった教育を行う際に、ICTを活用することが効果的であり、効果的に活用することで子どもたちの学びが変わるという考えについて平成23年4月にまとめた教育の情報化ビジョンでは触れている。

実際にICT機器やタブレットが入って、それを先生方は使わなければいけないという思いがある。

々は、ICT機器を活用しながら実際に子どもたちの持っている知識や技能をしっかりと活用し、それを通じて思考力・判断力・表現力を育てていく、そういう流れがベースである。

ICTを使うことのメリットとして、物や資料を拡大して見やすくしたり、情報を瞬時に共有したり、情報を手元で集約して見たり、色がつけられたり変えられたりとあるが、これは子どもたちが使うというより、先生方が教えるときにそうした機能、ICTの特徴を上手に使っていくと、子どもたちの学習意欲や興味・関心を高め、より分かりやすくなってくるという部分が一つある。

1人1人の能力や適性に応じた学び、いわゆる個別指導(個別学習)に関しては、ICTの特徴の一つとして個別にいろいろな教材を提供できることがある。子どもたちの学習進度や定着に応じ、一定程度、自動的に学習の状況を把握してそれが提供されるような仕組みもある。

また、中々自分で経験、体感できない部分をICTを用いてサポートすることによって思考を深められる点もある。

こうした個別学習といわゆる教え合い学び合う協働学習を組み合わせて行う、あるいは課題追究的に行うという場面でICTを効果的に活用するなどの組み合わせを工夫していくことが大事である。

学びのイノベーション事業が今年の3月で終了した。タブレットを導入し電子黒板が各教室にあり、無線LAN環境が教室でつながるという先駆的な環境下で教育手法等について実証研究を行った。その中で、ICTを活用する際に一斉学習、個別学習、協働学習の3つの学習場面に類型化した。ご覧いただいているのはその概要だが、これら場面の組み合わせによって、授業を構築することができる。その際、ICTを常に使い続けるわけではなく、どのポイントで使った方がいいのか、ICTの特徴をより活かすには、ここでこんな使い方をするのが効果的なのではないか、という点を押さえる必要がある。

ICT活用といった場合に、今見ていただいたのは、いわゆる教科指導の中のICT活用で、先生方がICTの特徴を踏まえて使ったり、あるいは子どもたち自身がICTを使っていくことで、より理解が深まるような教育を行っていくことと、もう一つが情報活用能力いわゆる情報教育というのがある。

情報教育のねらいには大きく分けて3つある。一つは情報や情報手段を効果的に選択し活用していく情報活用の実践力を身に付けさせるということ、二つはICTを活用するにも、コンピューターやインターネットの特性を理解するといった情報の科学的な理解、こうした科学的な特性も押さえることによって、ICTを効果的に活用し情報社会に参画していく態度、いわゆる情報モラルの部分の3つから成り立っているのが情報活用能力である。そのうち、情報活用の実践力については、特にICT活用と親和性があるので、ここで見ていきたい。

情報活用の実践力の構成要素の一つは、課題や目的に応じて情報手段を適切に活用するということなので、コンピューターやタブレット、インターネットなどを適切に活用するという基礎的な技能がある。二つは必要な情報を、児童生徒が主体的に収集、判断、表現、処理、創造していく、さらに情報を発信・伝達していくのが三つ目で、ICT活用の技能の部分と、情報の処理の過程、情報を入力して処理してアウトプットしていく、そういう力を子どもたちに身に付けさせるということである。

学習指導要領では、情報活用能力に関わるものは小・中・高等学校の総則の中に規程があり、併せて関連する各教科等の中で指導要領に書かれているわけだが、特に小学校の総合的な学習の時間の中で情報活用能力を展開する際のヒントがあると思いここに示してみた。学習指導要領の記述に関しては情報に関する学習を指導する際には問題の解決や探究活動に取り組むことを通して情報を収集・発信したり、情報が日常生活や社会に与える影響を考えたりするなどの学習活動が行われている。その解説をみると、関心が集まりがちなのは、情報の収集や発信に関わる技能的側面で、入力、出力する部分であるが、重視すべきは問題の解決や探究活動の過程における情報の整理との記述がある。

すなわち、入手した情報の重要性や信頼性を吟味したり、比較・分析する際に複数のものを関連付けたり、組み合わせたりする、また新たな情報を作り出すよう創造力を働かせて思考するなど、実際に課題を解決する過程において、真ん中の部分、思考の過程で情報を処理していく部分が実は大事なのではないか、情報を入力したり発信したりする部分というのは、比較的ICTの活用という部分で考えると、例えばコンピューターやタブレットで情報を検索していくというようなところがあるし、発信・伝達するときにプレゼンテーション資料を作ったりする。これも立派なICT活用だと思うが、実際に21世記を生きる子どもたちに求められている力としては、課題を解決する過程を通して、情報の重要性や信頼性を吟味、比較、分類、関連付けたりする、そのような力を付けさせることが大事ということが書かれている。

中学校の学習指導要領の総合的な学習の時間の解説では、探究的な学習とは、図のような問題解決的な活動が発展的に繰り返されていく一連の学習活動ということで、情報を集めて整理・分析して発信・伝達していく部分、これらの部分が問題解決の過程において繰り返されている構造から、情報活用能力と問題解決的な活動との親和性を見て取れる。

このような問題解決的な学習を重視することは、ICTを使わなくても、普段の授業において日常的に意識していくことで少しずつ取り組んだりすることができることではないかと思う。また、ICT環境の整備状況は各自治体によって相当な差がある中、先ほど総務省からも話があったが環境整備の進め方や教員の指導力の向上について、今年の4月に「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」を設置し、議論が進められてきたところである。

この議論の中では、ICT化が進む社会への対応力の育成のため発達段階に応じてICTに触れながら情報活用能力の育成を進めていく必要性や、ICTの活用の意義として、ICTの特性を活かした主体的・探究的あるいは協働的な学びとか、個々の能力、特性に応じた学びの実現、地理的環境に左右されない教育の質の確保といったことについて議論がなされたところであり、このようなことを踏まえながら、授業においてどのようにICT活用を進めていくべきかを考えていく必要がある。

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(1)学校におけるICT環境整備について

川市教育委員会学校教育課席指導主事

川市の取り組みについて紹介させていただく。

年、年度末に教員のICT活用指導力の調査を行っている。小学校・中学校を足して2で割っているので正確な数値ではないが、平成20年度末で菊川市の約半数の教員がICT活用をできていないと回答した。

の50%という数字を3年間で80%以上まで上げるという目標を立て、いくつかの取り組みを実施してきた。例えば、平成21年度にデジタルテレビ、パソコンを全教室に配備。平成22年度にはデジタルテレビの活用事例集を発行し、平成23年度から24年度にかけてデジタル教科書の整備を行った。

の後、市の情報教育モデルカリキュラムの策定にとりかかり、昨年度はタブレット型端末の試験導入を行い、研究発表会を行った。

80%という目標は2年間で達成し、そのまま順調に上昇はしたが、私たちはこの数値が、ICT環境を整備する上でとても重要だと考えていた。

られた税金を投入する以上、活用されないということは通らない。一部の得意な先生しか使わないということではなく、菊川市の全教員がICT環境についてスキルアップを図りたいという強い願いを持って、この数値に注目をしながら取り組んだ。

の取り組みの詳細について紹介する時間がないため、菊川市が教育の情報化を進める上で、特に意識した点を4つお話していきたいと思う。

1つ目は、アンケートの取り方である。菊川市が教育の情報化について重点施策として取り組んだとはいえ、よい数値が得られたのには秘密がある。

川市で行っている教員のICT活用指導力の実態調査は、グループウェアのアンケート機能を使って毎年行っている。質問そのものは変更できないが画面上の赤く囲んだ部分にあるように、質問項目と選択肢の間に例を示している。日本人、とりわけ静岡人は、「できるか」と言われたら「いやいや、できない」と控えめな性質がある。例えばインターネットの資料を使って授業プリントが作れそうなら「できる」と回答するなどと、具体的な評価基準を示し、教員が「これくらいなら私にもできそうかな」というように思わせ、できるだけ「できる」と積極的に回答してもらって教育機器に対する苦手意識を少しでも解消していく必要がある。

まず、教員がこれくらいならできるという思いを持って前向きになってもらうことが大切だと思い、アンケートの取り方を工夫した。ところがこれだけハードルを下げても「なお、できない」と頑なに回答する教員もいる。そういう教員に対しては各学校で任命をしたICT推進委員が意図的にその教員に対して支援を行った。市教委では、できないと答えた教員だけ集めて研修会を行ったこともある。

その調査方法のやり方がこの結果の種明かしである。調査の公平さからは反則技なのかもしれないが、私たちは議会の答弁や監査などにおいてもこのデータを使って整備を進めてきており、このように教員の指導力も上がってきていると説明している。

員からは「機器を整備しても苦手な先生もいるでしょ?」という質問を受けることもあるため、この資料は大変有効であった。

岡県としても毎年中々苦しい状況であるが、全国ランキングの低位を脱出するためにも何かしらの工夫が必要なのかもしれない。

2つ目は、ハード面の整備で気を付けた点である。こちらは本市の普通教室の標準的な構成で、教材提示装置については学校によって差があるが、50インチのモニターとパソコンについては全普通教室に整備をしている。ICT活用において大きな障害の一つである機器の準備で、セッティングをしたり配線をしたりといった煩わしさを感じることなく、スイッチを入れれば見られるという環境を実施した。

この2学期中には、この設備に加えて、iPad、無線アクセスポイント、アップルTVのセットを全普通教室に整備できる見込みとなった。特別教室では、このようなキャスターがついた移動式としている。他の自治体では、予算の関係で、一校あたり、数台の電子黒板を整備するという事例も聞いているが、結局一部の得意な先生しか使わないというケースが心配される。

川市には電子黒板は1台もない。導入も検討したが電子黒板は高額なため、中々全教室にというわけにはいかない。それよりも安いテレビを買って、ソフトウエア上で電子黒板のように使って、とにかく全教室を同じ環境にするということを優先した。この写真は残念ながら菊川市ではないが、この近くにある附属静岡小学校の液晶プロジェクターである。この前見学に行ってきたが、プロジェクターが天井に固定してあって、移動不要、配線不要である。菊川市のテレビは50インチしかないため、教室の後ろの方からでは細かい点はよく見えない。これから導入を考えている自治体では、60インチ以上のモニターか、このようなプロジェクター、とにかく大画面を教室に設置したらよい。

3つ目は、情報モラル教育である。これも議会の話だが、学校の情報化を進めようとすると、必ずというほど情報化社会の負の側面についての対応が話題になる。SNSなどをきっかけとした、様々な事件、ネット依存とかの問題が後を絶たない。環境整備だけを先行させるのではなくて、情報モラル教育を手段として合わせて推進していく必要がある。お薦めの取組としては、年間の保護者参観のうち、1回は情報モラル教育の公開をするとか、子どもの実態調査をして市全体で行う、さらには市共通の指導カリキュラムも有効だと思う。昨今では、無料の指導教材も多くあるので、うまく使えば予算をかけなくてもやれると思う。学級担任が情報モラル教育の授業を行うということはいやがおうでもICTを活用することになる。講演会のような取組ももちろん有効だが、どの教員も日常的に情報モラルの指導が行えるように研修を進めなくてはならない。とはいえ残念ながら本市でも、1割近い教員がまだ情報モラルについて指導できないと回答している。

4つ目は、連携とPRである。学校の情報化推進ではいくつかの部局が関わって、相互に調整をしながら進めていく必要がある。ハード面、ソフト面をどのように分担して推進していくかを検討しなくてはならない。本市では、例えばタブレット端末に関しては、児童生徒用は教育総務課、教員用は学教教育課が担当しているため、整備計画については細かく随時相談をしながら進めていかなければならない。

校HPなどについては、市の環境に取り込ませてもらい、学校が直接市のHPを簡単に編集できるという環境が整っているため大変助かっている。

備部局の担当者にとっては、学校での活用のイメージが立ちにくくて、予算要望時に説得力を欠いてしまうということもあるのかもしれない。時にはPRとして、このような資料も使う。情報化の推進と学力というのは簡単に相関関係を示せるものではないが、「学力は高まってますか?」というのは成果として常に求められるため、このような説明資料が有効である。

にも様々な機会を利用して内外にPR活動をしている。この中で特に市長による授業参観がとてもよかった。教育の情報化について市長自身具体的なイメージをもってもらったことで大きな後押しになったと感じている。最後にマスコミ活用の一つとして、今年の1月に放映された菊川市内の小学校の様子である。

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(2)学校における校務の情報化について

式会社システムディ

システムディの江本です。

務省、文部科学省、菊川市からお話がありましたが、立場を変えて、私たち事業者、開発会社から学校の情報化について説明させていただく。

どものシステムディという会社は、京都が本社で東京にも支社があり、創立30年強である。

に大学、短大、専門学校、一部の私立の高等学校向けに、業務システム、先生方が使うシステムをずっと手がけてきた。先ほどご紹介いただいた通り数年前に、初等中等教育機関向けに展開を始め、10県、約800校で使われている。実績は地元である静岡県教育委員会、その他の県教委では岩手県、和歌山県、広島県、香川県、宮崎県及び私ども地元の京都市の教育委員会、高等学校が使っている。

中学校の自治体では、山梨県忍野村、神奈川県南足柄市、福井県敦賀市、鯖江市と、後ほどでてくるが、総務省から話しがあったクラウドを活用した展開をしている。この中では宮崎県の他、資料にある市町村自治体4つがクラウドで提供したシステムを利用している。

部科学省の教育の情報化ビジョンだが、資料がたくさんあるため細かいところは省くが、私どもの立場で申し上げると、2020年度までに全部の公立学校に校務支援システムを整備するという状況である。更新の概要は簡単にまとめてあるが、国家IT戦略として学校の情報化、教育の情報化ビジョンという目標で、すべての学校に校務支援システムを入れていく。

この校務支援システムの普及の一策としてクラウドの活用も提言されている。それから業務の標準化・均質化、情報の標準化・データの流通性も担保していくというのも校務支援システムの目指すものである。JAPET(日本教育情報化振興会)の、文部科学省の委託研究において、平成18年度に実施したJAPETの国内調査部会のアンケートがあるが、内容は現在も変わっていない。校務情報化の必要性は、ほとんどで認識されており、教育委員会、学校の中では7割から8割ほどは必要であると思っている。

このような背景で、何を目的とするかということだが、業務の均質化、つまり、どの先生でも同じ業務ができる、同じことができるようにすること。それから先生たちのコミュニケーション、集計、電子による省略化を通じた負担の軽減である。いったん入れたデータを転記、集計などはコンピューターが一番得意な分野なので、そういうことはコンピューターに任せていろいろな期末の集計や転記の負担を軽減してもらいたいと思っている。

高品質の成績通知表を始めとした各種資料の作成、これも一度入れたデータがあれば、コンピュータではボタン一つで出力できる。私どもが力を入れている情報の共有は出席データなどで、例えば保健室に子どもがきて授業を休むとき、保健室の先生がデータに欠席を入力する。それをすぐにクラス担任、部活の先生が今月どのくらい休んだかなどの情報をいろいろな立場の先生が共有して、質の向上に役立てていくことができ、児童生徒及び保護者の方への伝達で使うこともできる。

また、有効なのは、リアルタイムの集計と共有である。例えば部活の先生が見たときに「この子、結構休んでいる」ことがわかる。そうすると先生が個別に声をかけることが、コンピューター上で見たらすぐ可能となる。

それから、通知表や調査書、指導要録なども、高品質で一定基準なものが作成できる。保護者に対する通知表もどの学校からでも同じものが出力できるようにする。校務支援システムは、学校専用設計のものも必要であると考えており、小学校・中学校・高等学校向けに特性を踏まえたシステムを提供しなければいけないと考えているが、児童生徒の情報、成績、出欠席、保健や進路関係、教育委員会向け機能として、いろいろな統計値もとれる校務支援システムとなっている。

神奈川県南足柄市の一例ではあるが、欠席理由なども自動的に出力されるなど、お客様からの声で、データの保存が安心して委ねられる業務手順の基準ができたとか、期末(繁忙期)の集計や転記がすごく楽になったという声がある。共有ができるため、任務地が変わっても、どこも同じシステムを使うため、新しいやり方に慣れるとうよりは無駄が省ける。その結果、教材準備時間を増やすことや事務の効率化ができたということで好評をいただいている。

先程、私どもの事例でも申し上げ、総務省からの話にもあったが、今後はクラウドを提案していく。クラウドを利用するとサーバーの共有、データの集中管理などのメリットがあり、現場の負担軽減につながっていく。システムを運用しない、所有から利用へ、クラウドに対する世界のキャッチコピーである。

パブリッククラウドというのは、事業者が管理しているデータセンターにアクセスして、単にインターネットを通じてアクセスして使っていただくもので、宮崎県、市町村3か所すべてがこの方式である。システム導入時にサーバーの調整等は一切なしで、セキュリティはこうで、いつからオープンするという説明だけで使うという単純な話である。

自治体クラウド方式でも大規模なものになると、自治体専用にサーバーを設置してということになるが、最近はこのどちらかを使っている。

私どもの取組と静岡県教育委員会との取組を説明する。静岡県は教育総合ネットワークというものを大規模に導入し、全県立高校に弊社の校務業務システムを導入している。方式は自治体クラウド方式である。現時点で、県内高等学校全114課程、89校で共同利用し、静岡市立桜ヶ丘高校でも稼働しており、成績処理の学科課程ごとに違う機能を使っている。

また、全国に先駆けて指導要録の電子化を行っている。平成22年、文部科学省からのガイドラインに基づき正式に原本をサーバー上におき、学校現場ではデータを持たないことを実現している。

様に県内私立の2高校でも導入している。

務情報化の同じものをということで、私どもが目指すのは、小・中・高校トータルのシステムで、本来これがあるべきであろうと、こういうサービスを目指している。児童生徒データベースという考え方、子どものデータは個人情報、住所の変更、名前の変更などは記録をとり、その子の小学校時代の学校在籍状況など中学校時代のもの高校時代のものとトータルで情報をサーバーに管理することで、違う校種の先生が遡ったり、卒業生の情報を見たりすることができ、全体で見渡していける。これが究極なIT化であり情報化であろうと考えている。

最後に、教育の情報化のポイントとして、出席、成績表ができるのは当たり前だが、どの学校でも同じ機能を保証し、目的に応じた機能を学校個別に選択できるシステムとして小学校用機能、中学校用機能、中学校でも教科によって評価基準が違うことに対応する。情報の正確性を求められる証明書・公簿などの正式な資料については、データをすぐに取り出すことができる。成績一覧表などはデータ出力した方が小回りがきくなど、目的に応じた機能を提供するようにしていく。データ処理、転記集計はコンピューターに任せることで負担を軽減し、データはシステムにあるため持ち歩く必要がないのが目標である。

指導要録の電子化について静岡県の取組では指導要録は、ログインして、パスワードを入力すれば原本を見ることができる。出席簿や成績も同じシステムのため、コピーして置いておくということがなくなる。先生たちの日常業務はもちろん、自治体全体としての情報管理として、どこからでも同じ様に見ることができるのが大事である。その技術のために、クラウドや集中管理をするのが、私どもシステムの役目である。

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(3)教育分野におけるICT利活用について

ットワンシステムズ株式会社

ネットワンシステムズの児玉です。

ICTはインフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーで、学習環境のICT化ということであるが、時間が15分のためざっくりと話をさせていただく。

学習環境のICT化の目的は、いくつかあると思うが、文部科学省から話があった「こどもの情報活用能力の育成」、システムディから話があった「校務の情報化」先生に対してである。

左側が子どもに対しての、右下がコミュニケーション、地域と学校、PTA、教育賛同者とか、実証実験にもあったが、遠隔の学校との取組とかである。左側には、二つ書いてあるが、いろんな学校や自治体にお伺いしている中で思っていることで、一つは今ある教材のデジタル化、地図のデジタル化とか、教科書が大きな画面に表示できるとか、デジタルだからできる教育、これから文部科学省の指導のもといろいろと行われると思うが、内容的には先程の個別の子どもの弱点克服とかである。音楽なら、楽譜の音符に対して音楽がどう変わるか、音を聞きながらというのがICTだとできる、こういった授業が出てくる。

学校のICTを実現化させようとすると、例えば、ICT機器でネットワークとか無線LANの話はどこに行っても聞くが、認証の話はあまりでない。これは非常に大事なことである。小学校1、2年生の子に、どう認証させるか。大学では、認証アカウントの売却が問題になっている。教務系、教える側だと、指導要録は公衆化されているという話だが、大学でICTを利活用した授業の方法を教える授業はあまりなく、学校の先生はまだ教わっていないためやれない。ICTの複雑な要素というのはいろいろあるが、これを皆さんが熟知してやらなければならないのかというのが、今回のテーマである。

ICTの障壁となる不安要素だが、どうやって指導したらいいかとか、コンテンツをどうやって作ったらいいかとか、パワーポイントだとかである。ICT化するとセキュリティ上の問題の話が出てくる。紙で書いた成績表を落としてしまうと情報漏洩となる。ICT化すると紛失しやすくなる。どうすればいいかというと、過去に100校プロジェクトとかで学校にインターネットを入れた時に課題になったが、今まではすべて学校側責任ということが多い。

未だに完璧なセキュリティを構築しろといわれたら、できませんと答えなくてはならない。障害が起きたらどうするかとかであるが、他の自治体ではICTの支援員が現場にいるので彼らに任せている。セキュリティを施すことやコンテンツ作りや校務支援システムへの入力を行うなど、ICT支援員の負荷が高いため、それだけのスキルを持った人を集めるのが大変となっている。

ネットワンシステムズの推奨としては、センター集中管理である。なるべく学校とか子どもにICTのめんどくさいところを任せない方法であり、どうすればいいのかを考えて構築している。

例えば上の目的にあった4つの項目はICT支援員だとか、教育委員会が面倒をみるが、下の支えている部分、ここに関しては先程システムディから話があったように、クラウド技術を使うとか、NTTとか富士通とか遠鉄システムサービスとかに相談して任せるという形、いわゆる責任の分割である。

電気の話だが、今ここで使われている電気が、出力何ボルトで発電所から送電されているかご存知であろうか、途中どういう整備をしているかについて、ご存知な方はいないと思う。何が言いたいかというと、利用者は住宅に100V、200Vの電気がきていること知っていれば、電気を使えるということである。

ITも一緒で、携帯電話の構築もバックグラウンドがどうなっているかではなくて、どう使うかとか、使う時に何に気をつけるのか、先程モラルの話があったが、モラルに気をつけるとか、落とさないとかである。IPアドレスのグローバル化とか、セキュリティのすごく細かいところをあまりエンド側に押しつけていかないという方法が、利活用のところで拒否反応を示さない一つの要因である。

これは一例だが、こんな学校も多いという話である。先程、菊川市のプレゼンで画像が乱れたが、音声はきちんと出ていたため、パソコンのモジュールエラーだと思う。どうしてエラーが起きるか、突き進めていくととても大変なため、最初に設定してしまえば、センターで管理を行い、学校側はなにも考えなくて済むという構築を目指している。

センター集中で考えているのは管理運用であり、無線とかネットワーク関係、仮想化、教育クラウドなどは真ん中に集めてしまい、端末は見るだけという構成である。これは私がお客様のところにいくときに使うイメージ図だが、学校に機械は置いてあるが、センター側で全部モニタリングしている。

例えば、学校からシステムが動かないと連絡がくる。何が動かないのかと聞くが切り分けされた回答はない。パソコンがおかしいのか、アプリケーションがおかしいのか、サーバーなのか無線なのか。しかし、学校側ではとりあえず動かないと言う。学校に機械だけ置き、あとは学校でお願いする形ではこうなってしまう。

センター1か所ですべての学校をモニタリングできるかという状況がセンター集中型ということである。無線の集中管理の話だが、データセンターにいる人は無線の状況、電波の出力を把握できる。ちなみに無線LANの電波出力をあげたからといって速くなるわけではない。例えば、この部屋に2台置いて片方の出力をものすごく上げれば1台で全員分になるが、出力を下げると2台で半分ずつになるため、2台でやったほうがいいことになる。それを人間が計算するのは大変なため機械がやってくれるということである。

こういうのを仮想端末(VDI)と言うが、データは私のこのパソコンの中に入っていない。今見えているWindow7画面は、クラウドのデータセンターに存在し、会社が管理している端末である。仮想端末画面だけ転送しているため、セキュリティ上のリスクが非常に少ない。

学校の先生も自宅に帰って仕事をする場合、データを持ち出す必要があるが、データはデータセンターに預けたまま画面だけ持っていけば、どこでやっても同じで、USBメモリにデータ保存する必要がない。

逆に、画面しかないためPC上にはデータがない。セキュリティ上、外部である静岡県にプレゼン資料を送るのには、サイズも大きく苦労した。画面を転送するだけなので端末の種類は多種類ある。画面を転送できてキーボード入力ができれば、Android端末でもよい。便利だと思ったことは、毎年子どもが入学する頃OSのバージョンは変わるが、あまり意識しなくていいということである。

センター側でなるべく管理して、先生や子どもにデータ自体を管理させないことが重要である。

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4ネルディスカッション

【パネリスト】

総務省情報流通行政局情報通信利用促進課長補佐

文部科学省生涯学習政策局情報教育課情報教育振興室長補佐

静岡県教育委員会教育次長山崎泰啓

静岡県CIOアドバイザー

菊川市教育委員会学校教育課席指導主事

(コーディネータ)静岡県教育委員会教育政策課情報化推進室

(助言者)株式会社システムディ・ネットワンシステムズ株式会社

 

(中川コーディネーター)

今回のパネルディスカッションのテーマは二つあります。

一つは、ICTを効果的に活用した協働型・双方向型学習の推進による「わかる授業」を実現する学校ICT環境の整備ということで、もう一つは、「わかる授業」や情報モラルの育成を実現する教員のICT活用指導力の向上についてです。

今月8月上旬、文部科学省から「平成25年度学校における教育の情報化の実態等の調査結果」の速報値が発表されております。やはり佐賀県がICT環境の整備や教員のICT活用指導力についてトップでした。本県の状況ですが、ハード整備については、全国順位が平均以上という状況ですが、教員のICT活用指導力については、全国的には低順位ということで、これが非常に課題となっております。

そういった状況も含めて、ICT環境の整備とICT活用指導力についての二つを今回のテーマとさせていただいております。

今回の文部科学省の実態調査では、全国的にもタブレットの整備台数が昨年度の2倍となっていて、本県の方も市町の整備状況を含めるとタブレットの整備がかなり進んでいる状況です。今日はその件も含めまして、「どのように学校ICT環境の整備を進めていくべきか」、また「教員のICT活用指導力をどう高めて向上させていくべきか」、今回お招きしたパネリストの皆様や、今日参加されている皆様からご意見をいただきながら、今後の方向性を考えていきたいと思います。

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(中川コーディネーター)

最初のテーマ「学校のICT環境整備」から始める。

今日は、市町以外にも私学の教員の方を含めた学校関係者の皆様が参加されている。ICT教育は、わかりやすい授業を補完するもので子供たちの理解や関心を深めるものと、皆様、理解されておりますけども、ICT教育が確かな学力の向上に役立つのかということについては、しばしば、ICT環境の整備において財政当局からも求められているところである。

確かな学力の向上にICTを利用した教育が役立つかという点について文部科学省に御教示いただきたい。

(文部科学省内室長補佐)

ICTといわゆる学力の関係は、実は正直なところ中々計りにくいですが、教育として行う以上はどういった成果があるのかをみていく必要がある。

学びのイノベーション事業を本年の3月まで、3年間実施したところ、明らかに顕著だったことがいくつかあるので紹介したい。

一つ目は、児童生徒の学習への興味・関心が高くなったこと。このことは大きなメリットのひとつ。子供たちが学習を進めていく上で大事な要素である。ただ、留意すべきはその意欲が高まったことをどうやってその後の指導につなげ活かしていくかということ、ここが先生方の腕の見せ所になるところと思う。またICTをどう効果的に活用するか、使用場面とその工夫が非常に重要になってくると思っている。

それから二つ目として、学ぶ意欲が高まったことと相関があるかはっきりはしていないが、学力が低い層の子たちにかなり有効ということがみえてきている。

先ほど説明をさせていただいたが、基礎的、基本的な知識の繰り返し部分はICTを使って行う場合もある。それがICTの活用のすべてではないと思っているが、一方で基礎学力の確実な定着の部分での効果もある。また、見えにくいもの、理解しにくいものをICTで画像、映像で見せることによるわかりやすさから興味・関心を引き出すという部分において非常に効果的である。

実際にICTを活用して学びのイノベーション授業を取り組んでいただいた18校を対象にして行った標準学力調査でも、ICT導入前後での伸びがデータとして出ている。

また、資料として用意していないが、先生方の指導力も伸び、学力の低い層が減っている。一方、中学校の一部では学力の高い層も伸ばすという結果が見られる。私見にもなるが、ICTを活用する場合、協働的な学習、思考力を伸ばすような使い方を工夫しないと高い層を伸ばすことは中々難しいと考えている。

(中川コーディネーター)

直接的に学力の向上は現時点ではまだ検証段階ということだが、学力の低い層は減っていて、高い層はさらに伸びているという状況もあるということ。

今日は、ICTを活用した学力が高まる授業の具体的な活用事例、授業の展開を見せていただけるということ伺っているのでお願いしたい。

(文部科学省内室長補佐)

学びのイノベーション事業で取り組んでいただいている学校の事例をご覧いただきたい。

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~映像~

<資料映像「学びのイノベーション事業の取り組み」>
※当日の映像とは異なります。
http://www.youtube.com/playlist?list=PLGpGsGZ3lmbDCR8dqJbkLFvN0CTi5ZbfG(外部サイトへリンク)

(中川コーディネーター)

今後ICT環境を整備していく課題としましては、やはり財源が問題になろうかと思う。文部科学省では、国の第二期教育振興基本計画の教材等の教育環境の充実ということで26年度から29年度まで地方財政措置をとられている。もう一方で、世界最先端IT国家創造宣言では、2010年代までに1人1台の情報端末を配備していくと明記されているが、二期計画の教育用コンピューター1台当たり3.6人との関連性についてと財源も含めて、どのようにお考えか文部科学省からお答えいただきたい。

(文部科学省内室長補佐)

第二期教育振興基本計画については資料を配布したが、昨年閣議決定され、2017年までに協働型、双方向型の学習の推進や先生方のICT活用指導力向上などの施策を講じることとされている。

環境整備については、基本政策25というものがある。教材等の教育環境の整備については、教育用コンピュータ1台当たり3.6人、電子黒板、実物投影機の整備、超高速インターネット30Mbps、無線LANの各整備率を平成29年までにいずれも100%にするという目標を掲げている。

現状は、教育用コンピュータ1台あたりを学校種別でみてみると目標3.6人に対して、小学校7.5人、中学校6.5人、高等学校5.1人、特別支援学校はノルマ達成。他の電子黒板等の整備状況も軒並みまだ10%以下となっており、かなり厳しい状況となっている。

こうした状況に対して文部科学省としては、今年度から地方交付税措置、単年度あたり1678億円を措置している。配布資料の中に「学校のICT環境を整備しよう」というチラシのコピーを用意した。この中に、4か年計画で平成26年度から29年度の間に総額6712億の予算措置というものが書かれている。市町村の場合、例えば小学校1校当たり18学級規模で568万円の交付税を確保している。こうした地方交付税措置を活用していただきながら、是非この4年間でできるだけ環境整備を進めていただきたい。

(中川コーディネーター)

世界最先端IT国家創造宣言の中でいわれている情報端末1人1台については、地方交付税措置とは別に整備のための予算を考えられているか教えていただきたい。

(文部科学省内室長補佐)

世界最先端IT国家創造宣言の中でいわれている1人1台情報端末の整備に関する取組は、2010年代が整備目標となっていて、教育振興基本計画の達成年次と若干ずれがある。教育振興基本計画の達成時期までに目標としているのは、3.6人に1台を目標にしているので、できるかぎり地方交付税措置を活用していただいて環境整備をしていただき、それでもなお足りないということであれば、さらに世界最先端IT国家創造宣言等でいわれている部分の経費の増につながっていくのではないかと思う。

この地方交付税措置というのは実はあまり使われていない状況である。この地方交付税措置が十分に活用されなければ、財政的に厳しい状況の中でその先につながらない。まずは、地方交付税措置を十分活用していただきたい。

(中川コーディネーター)

は、フューチャースクール推進事業を行って、今後の学校ICT環境を整備する上でどのようなことに注意して整備していくか、総務省から今後の課題についてアドバイスいただきたいと思う。

(総務省迫課長補佐)

フューチャースクール推進事業の課題として、サーバーを自前で保有し、維持管理することと、学校現場でデジタル教材等を端末にインストールして、適宜アップデートしていく作業は、学校現場にとって限界があった。これらをすべてクラウド側に任せてしまえば学校側の負担が減って、教育情報化を推進するハードルが下がると考えている。また、クラウドを使うことによって、割り勘効果が発生し、コストメリットが生じる。クラウド環境では、フューチャースクール型と比べてどのくらいコストメリットが出てくるかを先導的教育システム実証事業の成果として報告していきたい。

先ほど文部科学省から地方財政措置の話があったが、現状として7割程度しか教育の情報化に使われていないと承知している。そのため、文部科学省と連携して、教育の情報化に地方財政措置がいっそう活用されるよう推進していきたい。

(中川コーディネーター)

川市では今後、小・中学校にどのようにICT環境の整備を進めるかという予定を教えていただきたいと思う。

(菊川市教育委員会山主席指導主事)

今後の予定の前に、このような会に出席すると、タブレット等の整備を急がなければならないという感覚になってしまうと思うが、あまり焦らない方がよいと思う。例えば、活用が進んでいない段階でタブレットを導入しても、活用されずに眠ってしまうままだと思われる。ICT環境整備は指導力向上を一体として、授業等で活用されることを前提に整備していかなければいけない。順番を考えず、数台の最新型の電子黒板を導入してもおそらく活用は進まないと思う。

先ほど県の安倍教育長と、「教室に行って、蛍光灯をつけるような感覚でICT機器のスイッチを入れられる環境がよい」という話題になった。教室によって差があったり、得意な先生だけが使うというような整備の方法ではなく、多少品質を下げても、とにかく全教室に同じ状態で整備をすることが重要。具体的には、デジカメを使うときも、タブレットを使う時も、大きなモニターが必要になる。まずは大型のモニターを優先して整備するべきではないかと考えている。

多くの市町ではパソコン教室の更新の際に、デスクトップ型からタブレット型に変えていくという整備方法が一般的ではないかと思う。菊川市の場合はパソコンの更新時期が来たが、まだパソコンが動く状態であったため、教員がタブレットを使いこなせる状況になることと、これだ!というタブレットが発売されるまで更新を先送りすることにした。

また、タブレットの導入には、無線LAN環境の整備も必要となるが、どういった無線LAN環境にするによってかかる費用も変わってくる。先進的な自治体の例を参考に、しっかり検討を行い、導入する機器や環境の整備についてある程度みきわめができるまで、慌てて変える必要はないと考える。

まずは、大型のモニター整備を優先すべきだということと、タイミングを見計らった導入が必要だと考えている。

(中川コーディネーター)

ICT環境を整備するということも大切だが、次のテーマと重なる教員の指導能力向上も併せて重要となる。1人1台の端末配備が理想だが、まずは教室で日常的に使っていく環境を整備することが大切。

静岡県が8月上旬に全国の都道府県に状況調査を行った。その報告となるが、

「県立高校と特別支援学校(中等部含め)のタブレットの整備計画がありますか?ある場合には、1人1台なのか、グループなのか」という調査を実施。47都道府県の中で回答があったのは39都道府県で、この内、タブレットの整備計画があると回答したのが、14県で、その中で1人1台端末の整備を実施しているのはご存じの通り、佐賀県で、県で購入費用の一部を補助して、1台当たり84,000円の費用がかかるところを、50,000円を保護者の負担、残り34,000を県の負担としている。

今日は機器の展示も行っている。佐賀県で導入した端末モデルを展示しているので是非ご覧いただきたい。

佐賀県の場合は、県の方で2億円を負担している。本県で佐賀県と同様のことを実施しようとした場合、佐賀県よりも生徒数が多いので、6億~7億程度の費用を県が負担することになり、中々同じように実施することはできないと思っている。

残りの13県は、クラスやグループでの活用を想定した台数を整備している。その場合全額公費で整備している。特別支援学校もほぼ同じ結果。

県内の学校の状況を紹介すると、平成25年度に開校した清水桜ヶ丘高校では、1人1台の情報端末を将来的に導入する計画。現在は各教室と特別教室に電子黒板が入っていて、全教職員にタブレット端末が配布され、生徒に対しては、試験的に42台のタブレットを導入している。10月に公開授業があるようなので、興味がある方はご参加いただければと思う。

県内の私学では、静岡英和女学院で、生徒各自がIpadを購入している。こちらも10月に公開授業があるので、興味のある方はご参加いただきたい。

それでは次に、東京都中野区のCIOのご経験や各自治体の状況に詳しい小林静岡県CIOアドバイザーから、学校のICT環境の整備についてご意見をお願いしたい。

(小林静岡県CIOアドバイザー)

1964年の東京オリンピックの際、日本で初めてオンラインシステムが利用された。その頃は汎用機の時代で、汎用機の値段は1台約10億円。それから50年が経った現在では、その汎用機の1000倍速いパソコンが数万円で買えるようになった。先ほども話が出たが、時がたつと新しい良い製品がどんどんでてくる。

ネットワーク端末の方向性として、VDIシンクライアントの話が先ほど出たが、クラウド型が進んで行く。データは外に預け、目の前にあるどんな機器でもそれを利用できるというものだが、データーセンター、ネットワーク、セキュリティ等の技術が揃うことで安心して使えるようになる。

1995年頃からインターネットが普及し始め、2000年頃から学校の情報化が進んで行ったが、まだまだ10数年のこと。ものすごいスピードで発展するし、これから機器等の値段も安くなって、1人1台も当たり前の時代がくる。それは、学校の中だけの話ではなく、一般市民も1人1台の情報端末を持ち、地域のどこでもWiFiを利用する時代もくる。

これは技術的に新しいことが必要ということではなく、あとはお金の問題であり、どういうタイミングでどう優先的に予算を使うかということ。

中野区では、小中学校と首長部局の職員の使う端末とネットワーク機器をまとめて一括調達した。その結果、競争性が増し非常に安く調達できた。もっと話を大きくすると、県、県教育委員会、市町が一緒になって一括で調達することができれば安く機器を調達できるのではないか。

静岡県の情報化の部分ではLGWANが全国一遅いので、改善しようと考えている。マイナンバー制度の導入によりLGWANの利用が増えることから速い回線に変えていく。その際には、LGWAN以外のネットワークも使えるようにすることを検討していて、将来的にはインターネットも教育関係のネットワークも同じ回線を通すようにしたいと考えている。他の都道府県では既にそのような取組が行われていて、例えば京都府は2ギガのネットワークを持っている。

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(中川コーディネーター)

最後に山崎教育次長の総括的なお話をいただきたい。

(山崎教育次長)

全国学力学習状況調査の結果だが、昨年度静岡県が国語Aで最下位だったが今年は回復した。原因を考えたときに、試験に対応できるような教え方をすぐにしなかったということが課題としてあったのではないか。

これはITでもいえることで、先ほど県のネットワーク回線が遅いというお話しがあったが、そういった状況では利用も進まず、全国からどんどん遅れてしまう。他県の先進的な事例等の情報に接してもらい、遅れをとらないようにしていただきたい。

もう一つは矛盾した話になるが、ITの進歩は早いので、あまり焦る必要はないということ。

ソフトが充実しなければ発達はしていかない。昔、ゲーム機が売れたのは、ソフトが充実していたからであり、もっとソフトが充実しなければ利活用は進まないのではないか。

ソフトの開発が進み、みんなが共通的に利用できることや、ネットワークのスピード、クラウドの利用が進まないと、中々整備に踏み切るのは難しい。

まずはお互いに情報交換をすることが重要で、その中で一緒にやるというところまで発展すれば一番よい。

地方財政措置の話があったが、全国一斉にやれということではない。国の施策の進め方もあるので乗り遅れては困るが、それぞれの地域の特性に合わせて進めていけばよい。それぞれの自治体が自分で考えて使うのが地方財政措置の意味であるので、現場に即した形で進めていただきたい。

(中川コーディネーター)

それでは、次のテーマ「教員のICT活用指導力の向上」について進める。

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今年度、文部科学省では、「ICTを活用した教育に関する実証事業」を実施している。その実証地域に静岡県が指定されており、10月下旬に静岡県総合教育センターを会場に、県立小学校、中学校、県立中等部の教員を対象に校内研修リーダー養成研修を行う予定である。今年度の事業内容と来年度以降の展開を含め、教員のICT指導力向上の観点からお話しをいただきたい。

(文部科学省内室長補佐)

先日行われた「ICTを活用した教育の推進に関する懇談会」のなかで、教育環境の整備について議論されている。一つは段階的な整備ということでそれぞれの実情に応じた形で、計画的、段階的に整備する必要があるということ。

二つ目は、単価の低減ということで、大量購入や複数のサービスの一括購入での環境整備を実施することでトータルコストの低減化を図れるのではないかといった提言が出ているところ。

次に、ICTを活用した教育に関する実証事業についてお話しする。

昨年度の26年度予算要求の際に3つの点を指摘されており、本事業はそれを具体化したもの。

一つめは、「ICTを活用した教育の効果の検証方法の開発する」ということで、ICTの効果は本当にあるのかを実証的に検証し、併せて検証手法を開発して提供していく。

二つ目は、「ICTの活用が最適な指導方法の開発」ということで、授業を行う際の映像資料を充実させていく。

三点目は、「教員のICT活用指導力の向上方法の開発」ということで、校内研修リーダーとなる方を養成するための研修カリキュラムの作成と研修の手引書を作成するというもので、静岡県総合教育センターにもご協力いただく事業。これらの三点について今年度末までに成果を出して普及していきたい。

(中川コーディネーター)

菊川市では、今後、教員のICT活用指導力をどのように向上させていくか、ご意見をお聞かせいただきたい。

(菊川市教育委員会山主席指導主事)

静岡県全体として、教員のICT活用指導力が全国的に低迷している状況で、対策が必要である。

しかし、教員にICT活用のいろいろな事例を示せば示すほど、「ついて行けない」というように閉ざしてしまい、逆効果ではないかと思う。

大切なのは、今ある環境で何ができるかということで、その学校の実態を踏まえた具体的な行動目標が必要。

例えば、ラジオとテレビでは、ニュースはどちらがわかりやすいかといえば、テレビのニュースの方がわかりやすい。これがICTの効果で一番わかりやすい説明。まずはそういった誰でもわかるところから始めて行くことが重要。いきなり遠隔学習、協働学習といったことを始めようとすると教員は拒否反応を示す。まずは、全ての教員が手の届く範囲で、活用の具体的な目標にすることがよいのではないか。

もうひとつは、教室の環境整備とは別に、子供たちに対して情報モラル教育をしなくてはならない。子供たちに対する情報モラル教育は差し迫った課題。自治体・学校として、どのように子供たちを情報の負の側面から守っていくのか考えていく必要がある。そういった問題に取組ことで教員の情報教育に対する関心が高まり、自然とICTを活用する教員が増え、指導力も高まるのではないか。

(中川コーディネーター)

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情報化を進めるにあたっては、負の部分である情報モラルについては非常に大事であると考えており、情報モラル教育についても教員の指導力を高めることによって進めていかなければならないと考えている。

本県では、ICTの活用指導力向上のために、様々な研修を県総合教育センターで実施している。ICTの専門的な研修は、9講座ほど実施している。また、高校15校、特別支援学校4校へ県総合教育センターの職員が訪問し、それぞれの学校の要望に合わせたICT活用指導力の向上に関する研修を実施した。

本日は、二つのテーマからお話しを伺ってきたが、最後に、今後の教育の情報化について、総務省と文部科学省にお話をいただきたい。今年度から実施している先導的教育システム実証事業のねらいと今後の情報化について総務省からお話をいただきたい。

(総務省迫課長補佐)

総務省の立場からは、今後も情報通信技術面から教育の情報化をサポートしていく。

ICTはどんどん進化しているので、それをどう教育に取り込んでいくかという視点が重要である。

これまでは、端末側に様々な機能を持たせているため、高機能で高価格帯の端末が主流となっている。しかしながら、クラウド技術の進展により、多くの機能を端末側からネットワーク側に移行することができるようになれば、低価格帯のシンプルな端末も普及していくことが予測される。

そのためにも、学校のネットワーク環境がより高速化され、デジタル教材等がクラウド上で自由に流通する環境を構築していく必要がある。

そのようなことを見据えながら、総務省では先導的教育システム実証事業において学習・教育クラウドプラットフォームの標準化を目指していく。その際には、校務支援システムと学習・教育支援システムの連携も視野に入れながら進めていくことが重要であると認識している。

(中川コーディネーター)

それでは文部科学省より佐賀県の武雄市の反転授業なども含めて、今後の情報化についてお話いただきたいと思う。

(文部科学省内室長補佐)

武雄市の反転授業・反転学習の最大のねらいは、通常の授業をより充実させること。通常の授業の時間の中で協働的な学びや、課題を追究していく時間が足りないので、そういう時間を確保するために、家庭で基礎的な部分をネット上、あるいはビデオ等の視聴により学習するというものである。

ICTを使うことに対して脚光を浴びてしまい、家庭と学校でやることが別のことであるような雰囲気があるが、考え方としては学校における授業の充実であって、授業の中で問題解決的な学習や探究学習の時間を確保することができれば最も望ましいが中々厳しい状況。

ICTを活用して、多様な学び、学習の継続性から予習的な使い方や、実際に学校の授業で行ったことをさらに家庭で深めていくような学び方もICTの可能性の一つであると考え試みている。今後、反転授業の手法や効果については検証する必要があると考えている。

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(中川コーディネーター)

本日は、民間企業からネットワンシステムズ様、システムディ様にも助言者としてご参加いただいているので、ネットワンシステムズ様から、今後、学校のICT化を進めるにあたりましてご意見をお願いしたい。

(ネットワンシステムズ児玉様)

現場を回る中で私が感じたことだが、首長部局と教育委員会との関係性。

教育委員会は首長部局のIT部門に比べて、システム導入の実績が少ないのではないかと思う。予算の取り方や仕様書の作成といった部分で、首長部局のIT部門と連携できれば楽になるのではないかと思う。もう少しコミュニケーションや関係を築けていればよいのではないか。

(中川コーディネーター)

システムディ様、校務支援システムの関係も含めご意見をお願いしたい。

(システムディ江本様)

今までのお話と重複するが、技術はどんどん進化している。私たちが始めた時と比較すると、アプリケーションの作り、セキュリティ技術、サーバー技術等どんどん変わっていて、教育委員会の方々は先生方が多いので、どういう機能が必要なのかだけを考えていただき、稼働の方法やサーバの構成等、細かいところは企業の専門家に任せるほうがよいと思う。実際に使いたい機能だけを考え、基盤環境やセキュリティなどに気を使わず、使いたい機能や、やりたいことをどんどん伝えてもらえば、専門の企業が方法を考え提案をさせていただく。

(中川コーディネーター)

これから各市町で教育の情報化を進めていく中でアドバイス等がありましたらお願いしたい。

(菊川市教育委員会山主席指導主事)

繰り返しになるが、できるところから実施していくということが大切。各学級が等しく同じ環境で整備がされていること、大きな教室には大きな投影装置ということをまずはやっていったらよいのではないか。

大きな投影装置が整備されたら、次に何をやっていくのかというお話しでは、デジタル教科書の導入をお勧めする。私は、デジタル教科書はこれからどんどん進化していくと思っている。菊川市は全教科デジタル教科書を入れているが、モニターがないと意味がないのでまずはその整備が前提となる。デジタル教科書は大変高額で、従来の教師用指導書等にかかっていた予算を圧縮して、今までとほとんど同じ予算でデジタル教科書を導入することができた。

整備をするにあたっては、いろいろ工夫できる部分があるのではないかと思う。

(中川コーディネーター)

それでは最後に山崎教育次長から今後の教育の情報化について総括をお願いしたい。

(山崎教育次長)

いろいろお話があった中で、一番気になったのは、教育委員会と首長部局の関係。今後、総合教育会議が設置されることとなり、首長と教育委員が一緒に話し合う機会がもてるようになる。是非、その場で今後のICT教育について話し合っていただきたい。

今日、話が出た最新の取り組みを参考にしながら、自分たちの市町では今後どの様にしていくのか振り返っていただくことが一番価値が高い。

ICT環境の整備を進めていくことで先生たちが忙しくなってしまうことや、余裕がなくなってしまうということを、私は一番心配している。一番重要なのは、ICTの環境を整備することにより、先生方が余裕を持って授業に取り組む、あるいは子供たちと接する時間が多くなるということ。

お話にもありましたが、教室の電気を付けるのと同じような感覚で利用できるようになることや、端末を黒板やチョークを使うのと同じ様に使えるようになればすばらしい。

そのような時代が近いうちにくるだろうと思うので、このような会に積極的に参加して情報収集を行っていただきたい。

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(中川コーディネーター)

ありがとうございました。

以上でパネルディスカッションを終了させていただきたいと思います。各市町の方、ご参加された皆様には、今日のお話しの中で出ました教育の情報化の今後の方向性を、関係機関の方に是非情報提供をしていただきたいと思います。

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静岡県教育委員会教育次長

本日は、会場から意見を伺う時間を取る予定でしたが時間の都合で実施できなくて残念でした。

ご不明な点等は本日の講師の方々にお問い合わせいただければ、お答えいただけると思います。

本日の内容を各市町へ持帰り、関係の方々へしっかり伝えていただきたいと思います。

参考:当日資料(PDF)

総務省「教育の情報化に関する総務省の取組について」(PDF:4,045KB)

総務省「未来の学習環境をつくる」(PDF:2,914KB)

文部科学省「社会を生き抜く力を育む教育の実現」(PDF:4,078KB)

文部科学省「学校のICT環境を整備しましょう!」(PDF:2,580KB)

株式会社システムディ「学校における校務の情報化」(PDF:958KB)

ネットワンシステムズ株式会社「初等中等教育分野のICT利活用」(PDF:4,074KB)



 

 

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