静岡県 |
平成22年7月12日 更新 |
Q3教育基本法の改正により、生涯学習・社会教育の分野では、旧法と比べてどのように変わったのですか?
Q5地方教育行政の組織及び運営に関する法律が改正(平成20年4月1日施行)され、スポーツ及び文化に関する事務の所掌の弾力化が図られたと聞きましたが、それはどのようなことですか?
Q6社会教育関係の専門的職員にはどのようなものがありますか?
Q7社会教育主事は教育委員会事務局に置かなくてはいけないのですか?
Q8社会教育主事として発令されるための資格を教えてください?
Q9社会教育委員は必ず置かなければなりませんか?また、その身分は?
Q11公立図書館には司書資格を持った職員を必ず置かなければならないのですか?
Q15公民館で民間業者からパソコン教室を開きたいとの申し出がありましたが、差し支えありませんか?
Q16公民館で市政報告会を開催したいとの申し出がありましたが、差し支えありませんか?
Q19指定管理者制度の根拠法令は何ですか?また社会教育施設にも導入ができますか?
Q20国や県の補助金を受けて建設された公民館について、その一部に住民票の発行や戸籍事務等の行政サービスの窓口を設置したいと考えているのですが、配慮すべきことは何ですか。
Q21社会教育関係団体に対して、積極的に指導・助言が必要ですか?
Q22社会教育関係団体に対して、補助金を出すための手続きは?
Q23子ども読書活動推進計画は、各市町においても定めなくてはならないのですか?
Q24スポーツ振興基本計画は、各市町においても定めなくてはならないのですか?
Q25体育の日には、何か行事を実施しなければならないのですか?
【関連法令】本文中に記載
社会教育関係の主要法令は次の6法令。
教育基本法(昭和22年公布・平成18年改正)
我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図る。
社会教育法(昭和24年・平成20年改正)
社会教育に関する国および地方公共団体の任務を明らかにする。
図書館法(昭和25年・平成20年改正)
図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り国民の教育と文化の発展に寄与する。
博物館法(昭和26年・平成20年改正)
博物館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り国民の教育、学術及び文化の発展に寄与する。
スポーツ振興法(昭和36年)
スポーツの振興に関する施策の基本を明らかにし、もって国民の心身の健全な発達と明るく豊かな国民生活の形成に寄与する。
生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律(以下「生涯学習振興法」という。)(平成2年)
生涯学習のための施策の推進体制及び地域における生涯学習の振興のための施策の推進体制及び地域における生涯学習に係る機会の整備を図り、もって生涯学習の振興に寄与する。
【関連法令】教育基本法 /社会教育法/生涯学習振興法
(1)社会教育とは
教育基本法第12条(社会教育)第1項では、「個人の要望や社会の要請にこたえ、社会において行われる教育は、国及び地方公共団体によって奨励されなければならない。」また、第2項では「国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館その他の社会教育施設の設置、学校の施設の利用、学習の機会及び情報の提供その他の適当な方法によって社会教育の振興に努めなければならない。」としている。また、社会教育法第2条(社会教育の定義)では、「この法律で「社会教育」とは、学校教育法に基き、学校の教育課程として行われる教育活動を除き、主として青少年及び成人に対して行われる組織的な教育活動(体育及びレクリエーションの活動を含む。)という。」としている。 現在、「社会という場において行われる教育」という解釈が最も普遍的に行われている。一般的には、学校教育以外のすべての教育を指す。
(2)生涯学習とは
教育基本法第3条(生涯学習の理念)では、「国民一人一人が、自己の人格を磨き、ゆたかな生活を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことができる社会の実現が図られなければならない。」とし、生涯学習の理念を謳っている。生涯学習振興法には、「生涯学習」を定義する条文はない。県では「生涯学習」を「社会教育のみならず、学校教育、企業内教育、趣味、さらには福祉や環境保護など広い施策の中で行われる学習活動」「様々な学習活動を振興したり、学習成果の評価を促進したりすることなどにより、全体として生涯学習社会を構築していくという考え方を指す言葉」と捉えている。
【関連法令】教育基本法
平成18年12月22日に教育基本法が改正施行された。生涯学習・社会教育の領域に関するものは以下のとおり。
教育基本法 |
旧法 |
(生涯学習の理念) 第三条国民一人一人が、自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって、あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。 |
(新設) |
(家庭教育) 第十条父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するものであって、生活のために必要な習慣を身に付けさせるとともに、自立心を育成し、心身の調和のとれた発達を図るよう努めるものとする。 2国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。 |
(新設) |
(幼児期の教育) 第十一条幼児期の教育は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであることにかんがみ、国及び地方公共団体は、幼児の健やかな成長に資する良好な環境の整備その他適当な方法によって、その振興に努めなければならない。 |
(新設) |
(社会教育) 第十二条個人の要望や社会の要請にこたえ、社会において行われる教育は、国及び地方公共団体によって奨励されなければならない。 2国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館その他の社会教育施設の設置、学校の施設の利用、学習の機会及び情報の提供その他の適当な方法によって社会教育の振興に努めなければならない。 |
(社会教育) 第七条家庭教育及び勤労の場所その他社会において行われる教育は、国及び地方公共団体によつて奨励されなければならない。 2国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館等の施設の設置、学校の施設の利用その他適当な方法によつて教育の目的の実現に努めなければならない。 |
(学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力) 第十三条学校、家庭及び地域住民その他の関係者は、教育におけるそれぞれの役割と責任を自覚するとともに、相互の連携及び協力に努めるものとする。 |
(新設) |
【関連法令】教育基本法第10条第2項/社会教育法第3条第2項
家庭教育は、親やこれに準ずる人が子どもに対して行う教育のことで、家庭教育そのものは、社会教育に入れない場合が多いが、家庭教育を支援する親教育は、社会教育の範疇と考えられる。 平成13年の社会教育法の改正に際して、従来、私的な教育に公教育が介入することに懸念のあった家庭教育に関することが、社会教育法第3条第2項などに盛り込まれた。また、平成15年の「少子化社会対策基本法」、「次世代育成支援対策推進法」、平成17年の「食育基本法」の成立等、「子育て支援」という観点から、教育委員会のみならず福祉部局を中心にして多くの施策が進められている。今後、家庭教育支援を推進していく上では、他部局やNPO団体等との連携、協働が不可欠である。なお、改正教育基本法第10条に「家庭教育」の条文が新設され、その第2項に「国及び地方公共団体は、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。」としている。
【関連法令】地方教育行政の組織及び運営に関する法律第24条の2
法改正前は、「スポーツに関すること。」及び「文化財の保護に関すること。」は、教育委員会の職務権限とされていた。平成20年4月の法改正により、地方公共団体は、条例の定めるところにより、その長が、スポーツに関すること(学校における体育に関することを除く。)又は文化に関すること(文化財の保護に関することを除く。)のいずれか又はすべてを管理し、及び執行することができることとなった。これは、スポーツ及び文化行政について、地域の実情や住民のニーズに応じて、「地域づくり」という観点から他の地域振興等の関連行政とあわせて地方公共団体の長において一元的に所掌することができることとする趣旨から行われたものである。
【関連法令】本文中に記載
1 社会教育主事・社会教育主事補(社会教育法第9条の2)
都道府県・市町村の教育委員会事務局に置くとされている専門的職員。社会教育を行う者への専門的技術的助言と指導を行う。また、学校が社会教育関係団体、地域住民などの協力を得て教育活動を行う場合は、その求めに応じ必要な助言を行うことができる。社会教育主事補は社会教育主事の職務を補助する。
2 公民館長(社会教育法第27条)
公民館の行う各種事業の企画実施、その他必要な事務を行う。所属職員を監督する。
3 公民館主事(社会教育法第27条)
館長の命を受け、公民館事業の実施にあたる。
4 図書館長(図書館法第13条)
館務を掌理し、所属職員を監督して、図書館奉仕の機能の達成に努める。
5 司書・司書補(図書館法第4条)
図書館に置かれる専門的職員。図書館の専門的事務に従事する。司書補は、司書の職務を補助する。
6 博物館長(博物館法第4条)
館務を掌理し、所属職員を監督して、図書館の任務の達成に努める。
7 学芸員・学芸員補(博物館法第4条)
博物館に置かれる専門的職員。博物館資料の収集、保管、展示及び調査研究その他これと関連する事業についての専門的事項をつかさどる。学芸員補は、学芸員の職務を補助する。
8 体育指導委員(スポーツ振興法第19条)
市町村の教育委員会規則の定めるところにより置くこととされる非常勤の専門的職員。スポーツの実技の指導その他スポーツに関する指導、助言を行う。
9 社会教育委員(社会教育法第15条)
社会教育に関し、教育長を経て教育委員会に助言するため、(1)社会教育計画に関する諸計画の立案、(2)教育委員会の諮問に応じ、これに対して、意見を述べる、(3)必要な調査・研究を行う。
その他、次のような審議会委員がある。
10 公民館運営審議会の委員(社会教育法第29条)
11 図書館協議会の委員(図書館法第14条)
12 博物館協議会の委員(博物館法第20条)
13 スポーツ振興審議会等の委員(スポーツ振興法第18条)
14 生涯学習審議会の委員(生涯学習振興法10条)
【関連法令】社会教育法第9条の2 /社会教育法改正法附則第2項及び社会教育法施行令等の一部を改正する政令附則第2項第3号(昭和34年)
社会教育法第9条の2に「都道府県及び市町村の教育委員会事務局に、社会教育主事を置く。」とあり、県及び市町村教育委員会事務局において、社会教育主事は必ず置かなければならない。ただし、昭和34年の社会教育法改正法附則第2項及び社会教育法施行令等の一部を改正する政令附則第2項第3号によって、人口1万人未満の町村については、当分の間設置が猶予されて今日まできている。 社会教育主事は教育公務員特例法により、指導主事と並んで専門的教育職員と位置づけられており、教育委員会事務局において、社会教育行政の企画・実施にあたる重要な役割が課せられている。
【関連法令】社会教育法第9条の4/社会教育法第9条の5/社会教育主事講習規定
資格要件は、社会教育法第9条の4に明記されている。概要は以下のとおり。(社会教育主事講習の受講資格、内容等については、第3章の「社会教育主事講習規程」参照)
第1号大学に2年以上在学して62単位以上を修得し、又は高等専門学校を卒業し、かつ、次に掲げる期間を通算した期間が3年以上になる者で、社会教育主事講習を修了したもの。 イ社会教育主事補の職にあった期間ロ司書、学芸員その他の社会教育主事補と同等以上の職にあった期間ハ社会教育に関係ある事業における業務であって、社会教育主事として必要な知識又は技能の習得に資するものに従事した期間。(大学・短大卒+社会教育主事講習修了+実務経験3年)
第2号教員免許状を有し、かつ、5年以上教育に関する職にあった者で、社会教育主事講習を修了した者。(教員免許+教職経験5年+社会教育主事講習修了)
第3号大学に2年以上在学し、62単位以上を修得し、かつ、大学において社会教育に関する科目の単位を修得した者で、社会教育に関する職に通算した期間が1年以上になる者。(大学にて社会教育に関する単位修得+実務経験1年)
第4号社会教育主事講習を修了した者で、社会教育に関する専門的事項について前3号に掲げる者に相当する教養と経験があると都道府県教育委員会が認定した者。(社会教育主事講習修了+県教育委員会の認定)
【関連法令】社会教育法第13・15・17・18条/地方自治法203条
社会教育法第15条では、「都道府県及び市町村に社会教育委員を置くことができる」とあり、任意設置である。従来は、同法第13条には社会教育関係団体に対し補助金を交付しようとする場合には、「教育委員会が社会教育委員の会議(社会教育委員が置かれていない場合には、条例で定めるところにより社会教育に係る補助金の交付に関する事項を調査審議する審議会その他の合議制の機関)の意見を聴いて行わなければならない。」とあり、必置に近い制度と解されてきた平成20年6月の同法改正により、第13条の規定が「教育委員会が社会教育委員の会議(社会教育委員が置かれていない場合には、条件で定めるところにより社会教育に係る補助金の交付に関する事項を調査審議する審議会その他の会議)の意見を聞いて行わなければならない」と緩和された。しかし、静岡県内ではすべての市町で社会教育委員が委嘱されている。社会教育委員の身分は、地方自治法第203条の規定が適用される非常勤の特別職の地方公務員。社会教育委員の任期、定数は、地方の実情に即し、地方公共団体の条例で定めることとなっている。
【関連法令】社会教育法第27・28条/地方教育行政の組織及び運営に関する法律第30・31・34・35条
社会教育施設の職員の任命については、公民館は「社会教育法」28条、他の社会教育施設では、「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」(以下「地教行法」という。)30条に基づき、条例設置された図書館、博物館、青少年教育施設等は「教育機関」として位置づけられ、同法34条により、「教育長の推薦により、教育委員会が任命する」とされている。
社会教育施設における職員の任命
必置職員 |
任命規定 |
その他の職員 ⇒ 任意設置 |
|
公民館 |
館長 (社教法第27条) |
教育委員会任命 (社教法第28条) |
公民館主事等 (社教法第27条) |
図書館 |
館長 (図書館法第13条) |
教育委員会任命 (地教行法第31条、 第34条) 身分取扱は地方公 務員法による(地 教行法第35条) |
専門的職員等 (図書館法第13条) |
博物館 |
館長 学芸員 (博物館法第4条) |
学芸員補等 (博物館法第4条) |
【関連法令】図書館法第13条第1項・第4条第1項
法解釈においては司書は「必置」とは解されてはいません。「図書館職員配転問題に関する東京都人事委員会裁決」(1978年10月12日)では、「図書館法第13条第1項は、「公立図書館に館長並びに当該図書館を設置する地方公共団体の教育委員会が必要と認める専門的職員、事務職員及び技術職員を置く」と規定しており、右専門的職員の中に、同法第4条第1項の規定にあるように司書が含まれることは、明らかであるので、公立図書館に司書を置くことは、少なくとも法の要望し、期待するところであることはこれを認めることができる。しかしながら、右法文から直ちに図書館に必ず司書を置かなければならないと解されるものではなく、司書職の設置は、公立図書館の役割や実態ないし当該図書館のはたす機能および当該地方公共団体の人事行政の方針その他を総合的に勘案して決定されるべき事項である。」という解釈が示されている。
【関連法令】なし
法令には「社会教育指導員」についての記載はない。昭和46年の社会教育審議会答申「急激な社会構造の変化に対処する社会教育のあり方について」を受け、翌昭和47年に文部省が、市町村に社会教育指導員の設置を促進する目的で社会教育指導員設置費補助事業を開始。その要項に社会教育指導員についての記載があり、これが設置根拠となっている。 要項によると、社会教育指導員の職務として、「該当市(区)町村教育委員会の委嘱を受けた社会教育の特定分野についての直接指導、学習相談または社会教育関係団体の育成等にあたること。」とある。また、委嘱される者の条件として、「教育一般に関して豊かな識見を有し、かつ、社会教育に関する指導技術を身につけていること」とあり、身分は週3日以上の勤務できる非常勤の職員となっている。
【関連法令】スポーツ振興法第19条
体育指導委員は、Q5にあるとおり、スポーツ振興法に基づいて、市町村教育委員会が置く非常勤の専門的職員。スポーツ振興法制定時(昭和36年)は、「市町村の教育委員会に,体育指導委員を置く。」とあったものが、平成11年の法改正によって「市町村の教育委員会は、社会的信望があり、スポーツに関する深い関心と理解を持ち、及び次項に規定する職務を行うのに必要な熱意と能力を持つ者の中から、体育指導委員を委嘱するものとする。」となり、必置条件が緩和され、適任者への委嘱(任意の設置)となった。 しかし、体育指導委員は、市町村のスポーツ振興施策の運営や指導に欠かせない存在で、本県でも全ての市町に置かれている。
【関連法令】社会教育法第23条の2/「公民館の設置及び運営に関する基準」
平成15年に「公民館の設置及び運営に関する基準」(文部科学省告示)の大幅に見直しが行われた。(これまでは昭和34年文部省告示)、見直しのポイントは以下のとおり。
1 大綱化・弾力化への対応
面積に係る規定や、必要とされる施設装備における定量的な内容を見直し、地域の実情に応じて必要な施設・設備を備えられるよう、大綱化・弾力化。
2 時代の変化に伴って生じた新しい役割への対応
地域の学習拠点としての役割の明確化、NPO等と共に講座を企画・立案することなどにより多様な学習機会の提供に努めるように新たな規定を追加。
インターネットその他の高度情報通信ネットワークを活用し、学習情報の提供の充実に努める。
家庭教育支援の充実に努める。
ボランティア養成の研修会の開催や、奉仕活動・体験活動に関する学習機会・学習情報の提供の充実に努める。
夜間開館の実施など、開催日、開催時間の設定にあたっては地域住民の便宜を図る。
高齢者・障害者その他の様々な者の利用の促進を図るために、必要な施設及び設備を備える。
3 その他
公民館職員の資質及び能力の向上を図るため、研修機会の充実に努める。
事業における水準の向上や公民館の目的を達成するため、自己点検・自己評価に努める。
【関連法令】社会教育法第23・40・41条
社会教育法第23条第1項第1号の「営利的行為の禁止」に抵触するかが問題となる。その解釈について広島県が質問し、その回答を文科省が全国に通知したものが参考になる。 これによれば、民間教育事業者(カルチャーセンター、外国語学校、スイミングスクール、ピアノ教授の個人事業者等)の行う組織的な教育活動も社会教育に含まれ、1 社会教育法20条の目的に合致し、2 22条6号に規定する「公共的利用」とみなすことができ、3 23条1号に規定する「営利事業を援助すること」に該当しない限り差し支えないとしている。この中で「公共的利用」とは、「住民の要請する学習内容の専門性、多様性等から直接事業を行うことが困難な場合等」も該当し、また、「営利事業を援助すること」とは、営利事業をさせることではなく、もっと狭い意味であり、「特定の事業者に対し、公民館の使用回数、使用時間、事業者の選定等に関する優遇、一般に比して社会通念上極めて安い使用料の設定等」の特恵的利用を指すものとしている。県ではこの他、民間教育事業者の施設利用の際の注意事項として、1 公運審への意見聴取、2 事業者の事業能力の確認、3 施設の使用料が安い場合は受講者への還元、4 複数の事業者の場合は選定に留意等を指摘している。
【関連法令】社会教育法第23・40・41条
社会教育法第23条第1項第2号の「政治的中立性の確保」に抵触するかが問題となる。その解釈については、千葉県が質問し、その回答を文科省が全国に通知したものが参考になる。 これによれば、主催者が政党だからとか後援団体だからといってすぐに法に抵触するわけではなく、事業内容や目的が、特定の候補者にのみ便宜や支持をするようなもので、公民館の目的にふさわしくないもの、使用のさせ方が、特恵的か特別に不利益であるかが問われるとしている。
Q17図書館について、設置・運営の基準はありますか? (TOPにもどる)
【関連法令】図書館法第18条/「公立図書館の設置及び運営上望ましい基準」/「これからの図書館像−地域を支える情報拠点をめざして」
平成20年6月11日改正前の図書館法第18条には、「文部科学大臣は、図書館の健全な発達を図るために、公立図書館の設置及び運営上望ましい基準を定め、これを教育委員会に提示するとともに一般公衆に対して示すものとする」とあり、この基準は、文部科学省より「公立図書館の設置及び運営上望ましい基準」として、平成13年7月18日に告示された。この基準は、図書館法制定以来初めて示されたものである。具体的な数値目標は示されておらず、図書館の運営方針やあり方が大綱的に定められている。その後の時代の変化を受け、平成18年4月5日には文部科学省より「これからの図書館像−地域を支える情報拠点をめざして−」が公表された(「これからの図書館像」で検索し、文部科学省のWebページから全文をダウンロード可能)。これには図書館サービスに求められる新たな視点と方策が具体的な事例とともに紹介されており、運営に直接役立つ提言となっている。 なお、平成20年6月11日改正後、同法第18条は削除され、新たに私立図書館を含めた基準を定めることとする同法第7条の2が新設された。文部科学省は今後、「公立図書館の設置及び運営上望ましい基準」を見直し、私立を含めた新しい基準を策定することとしている。
Q18図書館には必ずコピー機を設置しなくてはなりませんか? (TOPにもどる)
【関連法令】著作権法第31、35条
政令(著作権法施行令)で定められた公共図書館等では、著作権法第31条の規定に基づき、一定の条件の下、著作物の一部(または全部)を複写することができる。コピー機の設置は必須とはいえないが、利用者の便を考え、多くの図書館が館内にコピー機を設置している。 ところで、この場合の「図書館」とは、政令(著作権法施行令)によって定められた図書館のことであり、分館に相当しない公民館図書室や企業の図書室等はこれに該当しない。したがって、これらの施設で著作物をコピーするためには、権利者の許諾を得る手続きが必要になる。 また、図書館内で文献等を複写する主体は、利用者ではなくあくまで図書館だと解されている。そのため、図書館が複写のために利用者の用に供するコピー機は、司書、又はそれに準ずる者(著作権法施行規則第1条の2)の管理の下、著作権法第31条に定められた範囲で厳正に運用されなくてはならない。コイン式のコピー機を設置する場合には配慮が必要である。なお、小・中・高等学校の学校図書室等での複写は、著作権法第35条の規定による。
Q19指定管理者制度の根拠法令は何ですか?また社会教育施設にも導入ができますか? (TOPにもどる)
【関連法令】地方自治法第244条の2
平成15年の地方自治法の一部改正(9月2日施行)により、公の施設の管理に関する制度変更(指定管理者制度)が行われ、平成18年9月以降は、従来の管理委託制度でなく、公の施設の管理・運営は、直接か指定管理のどちらかで行うこととなっている。 指定管理者の選定においては、平成19年1月31日付け総務省自治行政局長通知によると、「透明性の高い手続きが求められることから、指定管理者の指定の申請に当たっては、複数の申請者に事業計画を提出させることとし、選定する際の基準、手続き等について適時に必要な情報開示を行うこと等に努めること。」とされている。ただし、指定管理者制度を導入しても、一般法である地方自治法より個別法が優先されるため、社会教育法第23条「公民館の運営方針」や図書館法第17条「入場料その他図書館資料の利用に対する無償規定」等は引き続き適応される。 なお、教育機関について指定管理者に管理を行わせることが現行の法体系の中で可能なのか、一部の地方公共団体からの指摘があり、この件について、平成17年1月25日の都道府県主管課長会議の際、次のような文部科学省の見解が示されている。
文部科学省資料〔17年1月25日都道府県主管課長会議〕
「社会教育施設における指定管理者制度の適用について」
(1)公民館、図書館及び博物館における整理
ア公民館、図書館及び博物館の社会教育施設については、指定管理者制度を適用し、株式会社など民間事業者にも館長業務を含めた全面的に管理を行わせることができること。
イ社会教育法第27条第1項、図書館法第13条第1項及び博物館法第4条第1項が館長の必置を定めているところ、公民館、図書館及び博物館に指定管理者制度を適用する場合においても、地方公共団体又は指定管理者が館長を必ず置かなければならないこと。
ウ社会教育法第28条及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律第34条が館長その他の職員の任命を教育委員会が行うことを定めているが、教育委員会の任命権は公務員たる職員を対象とするものであり、公民館、図書館及び博物館に指定管理者が雇う者は公務員ではないことから、教育委員会の任命権の対象ではなく、したがって社会教育法第28条及び地教行法第34条は適用されず、よって教育委員会による任命は不要であること。
【関連法令】社会教育法第20・38条
近年、公民館の一部を行政サービスセンター化(住民票の発行や戸籍事務等の行政サービスの窓口を設ける)したり、地域福祉の拠点化を進めたりする事例が多くなっているが、公民館は、地教行法30条により「教育機関」と定められており、社会教育法の諸規定(第20条)から見ても、行政サービスの窓口業務は本来の機能とはいえない。国や県の補助で建設した場合は、目的外使用に当たり、財産処分の手続きが必要となる。
【関連法令】社会教育法第10・11条
社会教育法第11条では、「文部科学大臣及び教育委員会は、社会教育団体の求めに応じ、これに対して専門的技術的指導又は助言を与えることができる」とされており、教育委員会と社会教育関係団体との関わりを規定している。基本的にはノーコントロールだが、「求めに応じて、指導・助言を行う」というスタンスが適切であると考えられる。なお、同法第10条では、同法が定義する社会教育関係団体とは、1 法人であると否とを問わない、2 公の支配に属さない、3 社会教育に関する事業を行うことを主たる目的とする団体と定義している。
【関連法令】社会教育法12・13条/スポーツ振興法第22・23条
社会教育法第13条の規定により、「地方公共団体が社会教育関係団体に対し補助金を交付しようとする場合には、教育委員会が社会教育委員の会議(社会教育委員が置かれていない場合には、条例で定めるところにより社会教育に係る補助金の交付に関する事項を調査審議する審議会その他の合議制の機関)の意見を聴いて行わなければならない」とあり、この手続きが必要である。なお、社会教育法第12条には「国及び地方公共団体は、社会教育関係団体に対し、いかなる方法によつても、不当に統制的支配を及ぼし、又はその事業に干渉を加えてはならない」とあり、制定時の社会教育法の第13条は、この原則に基づいて、「国及び地方公共団体は、社会教育団体に対し、補助金を与えてはならない」と規定していた。昭和34年、社会教育法第13条の規定が改正されて、社会教育団体に対する補助金支出の禁止が解除され、社会教育関係団体が行う事業のうち、憲法第89条の規定に抵触しないものについては、補助金を支出することが可能になった。これについて、昭和34年12月の社会教育審議会が、補助の基本方針、補助対象とする団体の範囲、補助事業の範囲等について答申を出している。補助事業の範囲として、次のようなものがあげられている。
ア図書、記録、視聴覚教育の資料等の収集・作成・提供
イ社会教育の普及・向上・奨励のための援助・助言
ウ社会教育関係団体間の連絡調整
エ機関紙の発行、資料の作成配布による社会教育に関する宣伝啓発
オ体育・運動競技・レクリエーションに関する催しの開催、参加
カ社会教育に関する研究調査
キ社会教育施設の建設、設備の整備
クその他社会教育の振興に寄与する公共的意義ある適切な事業
また、スポーツ関係団体については、スポーツ振興法第22条の規定により、地方公共団体による補助が可能であり、地方公共団体が団体に対し補助金を交付しようとする場合には、スポーツ振興法第23条により、「教育委員会がスポーツ振興審議会等の意見を聴かなければならない。この意見の聴いた場合においては、社会教育法第13条の規定による意見を聴くことを要しない。」と規定されている。
【関連法令】子どもの読書活動の推進に関する法律第9条
子どもの読書活動の推進に関する法律第9条第2項では、「市町村は、子ども読書活動推進基本計画及び都道府県子ども読書活動推進計画を基本とするとともに、当該市町村における子どもの読書活動の推進の状況等を踏まえ、当該市町村における子どもの読書活動の推進に関する施策の計画(以下「市町村子ども読書活動推進計画」という。)を策定するよう努めなければならない。」とあり、努力規定となっている。しかしながら、県では、県全体で読書活動を推進するには、市町との連携は欠かせないとし、県の策定した「県子ども読書活動推進計画」のなかで、「子ども読書活動推進計画」を策定した市町数の割合を平成19年度までに目標100%としている。
【関係法令】スポーツ振興法第4条
スポーツ振興基本計画は、スポーツ振興法第4条に基づいて、文部科学大臣が、平成12年9月13日に定めた。(平成18年9月21日改正)
スポーツ振興法第4条の3では、市町村の教育委員会に対して「基本計画を参しやくして、その地方の実情に即したスポーツの振興に関する計画を定めるものとする。」とあり、必ず計画を策定するよう求めている。 なお、文部科学省は、平成18年9月のスポーツ振興基本計画改定の際、すでに計画を策定している市町村の計画の見直しや、未だスポーツの振興に関する計画を策定していない市町村における早急な対応を要請している。
【関係法令】スポーツ振興法第5条/国民の祝日に関する法律第2条
体育の日は、「国民の祝日に関する法律」(昭和23年)第2条に規定され、10月の第二月曜日に、「スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう」祝日として定められている。 スポーツ振興法第5条では、国及び地方公共団体に対して、体育の日に「国民の間にひろくスポーツについての理解と関心を深め、かつ、積極的にスポーツをする意欲を高揚するような行事」や「ひろく国民があらゆる地域及び職域でそれぞれその生活の実情に即してスポーツをすることができるような行事」の実施や、実施に必要な措置及び援助を、任意で求めている。
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