令和元年11月所長あいさつ

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ページID1034512  更新日 2023年1月11日

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富士土木事務所長の青木です。

赴任して8ヶ月になりましたが、富士市、富士宮市内を巡ってみると、これまで知らなかった地域の歴史や伝統、文化などに触れさていただくことがよくあります。

当事務所で現在メインの事業として進めている(仮称)新々富士川橋周辺も、昔からの交通の要衝であったことから、人々が往来した歴史が多く刻まれています。

現在の富士川橋は、国道1号(現在、県道富士由比線)の橋として大正13年(1924年)に旧東海道が渡河していた付近に架けられていますが、トラス構造(*1)の現橋が架けられるまでは、船で渡ったり、簡単な木の橋が架けられたいたようです。

さらに、富士川橋付近(富士市岩淵)は、古くから東海道と甲信を結ぶ富士川舟運や、陸路である「みのぶ道」の起点として戦国時代の軍用路、年貢米や塩、木材の輸送、身延山詣など、多くの人や物資が行き交っていたことがうかがえます。

直近の話題では、文化庁の歴史的・文化的な由緒を持つ古道などの保存活用を呼び掛ける「歴史の道百選」に、静岡市清水区及び富士市から山梨県身延町に至る「みのぶ道」が新たに選定され、そのうち、県内では「関屋峠」(静岡市清水区)と、当地区の「馬坂峠」(富士市)が選ばれました。

馬坂峠は、新々富士川橋が旧富士川町側で接続する県道富士川身延線に沿った昔の街道が新東名高速道路と交差する付近の急斜面の部分に位置しますが、これまであまり話題となっていなかったので、これから訪れる方も多くなると思います。

その他、この地域では、富士川左岸(旧富士市側)を守るため江戸時代の初めに造られた「雁堤(かりがねづづみ)」とその建設に纏わる伝説や、雁堤や右岸側の木島地区など富士川下流域で多く行われている「投げ松明」(*1)などの火祭りもあり、歴史的な遺産や、伝統、文化を楽しむことができます。

是非一度、新々富士川橋の建設の様子も見学に来ていただきながら、地域の歴史や文化にも触れていただきたいと思います。

  • (*1)トラス構造
    細い鋼材を3角形に繋いで強度を持たせた橋
  • (*2)投げ松明
    竹で作った籠を約10から20mの木柱の最上部にくくりつけ、火のついた松明を振り回して投げ入れるもの。
    松明が炎を引いて飛び交う様や、籠が焼き落ちる様は華やかで圧巻である。

写真:かりがね祭りで行われる投げ松明、富士川橋と船着場跡の常夜灯


令和元年11月29日

富士土木事務所長 青木直己

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