署長からの挨拶

皆様には、平素から警察行政各般にわたり、深い御理解と力強い御支援をいただき、厚く御礼申し上げます。

さて、当署では庁舎の老朽化及び狭隘化により、令和3年10月から建設を進めてまいりました新庁舎が完成し、本日、警察署の名称を「伊豆中央警察署」に改称し、開署いたしました。

建設期間中、周辺の皆様には、工事関係車両等の往来により、御迷惑と御不便をおかけいたしました。

新庁舎について御紹介いたします。本庁舎は鉄筋コンクリート4階建て、床面積は約3,600平方メートルで旧庁舎の3倍の広さとなりました。庁舎外観を、世界文化遺産である「韮山反射炉」をモチーフとし、庁舎壁面にレンガを採用することで、地域の歴史や文化を感じいただける作りといたしました。

1階玄関ホールは、上部を吹き抜けとするとともに県産材の檜を内装に使用し、明るく開放的な空間となるよう整備し、1階に警務課、会計課、地域課、交通課、2階に留置施設、3階に生活安全課、刑事課、4階に警備課、講堂、道場を配置しております。

また、付属棟の2階には、県内警察署では2か所目、県東部では初となる拳銃射撃場を整備しました。

 

さて、当署管内の治安情勢等につきまして御報告します。

7月末における刑法犯認知件数は185件（暫定値）であり、コロナ感染に係る規制が解除され、人流増加に比例し犯罪が増加傾向にあります。特に、自転車やオートバイが盗まれる乗り物盗と万引きが増加し、特殊詐欺も高止まりの状況にあります。

特殊詐欺対策といたしましては、8月よりサギ電話の入電率が高い伊豆の国市南江間地区を推進地区に指定し、市・区・防犯ボランティア団体と連携した“さくらセーフティ作戦”を展開しており、今期よりNTTに対するナンバーディスプレイ及びナンバーリクエストの申し込み推進を強化しております。

また、このところ薬物事犯（大麻所持等）で検挙される少年が増加傾向にあることから、関係機関・団体と連携し、薬学講座や薬物乱用防止キャンペーンを強力に展開することとしております。

交通関係では、7月末における交通事故件数が140件、亡くなった方が1人であり、平成25年の件数719件をピークに9年連続で減少し、本年も引き続き、減少傾向にありますが、管内では高齢化率に比例し、高齢者起因の事故比率が年々高くなっております。　

当地は山間地が多く、生活に車は切り離せないという実態がありますので、市・交通関係団体と連携し、“安全運転サポート車の普及促進”と“段階的運転の自粛”の定着を図っております。

 

庁舎移転により勤務環境が大きく変化しましたが、署員一同、皆様への感謝の気持ちを堅持し、日々発生する事件事故に的確に対処し、安全で安心な伊豆市、伊豆の国市の確立に、一層尽力してまいりますので、これまでと変わらぬ御支援をいただきますようお願い申し上げます。　

 

　令和5年8月28日

伊豆中央警察署長　高橋文典