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更新日:平成27年7月30日

薬物乱用とは

薬物乱用ってなに?

薬物の乱用とは、医薬品を医療目的以外に使用こと、又は医療目的にない薬物を不正に使用することをいいます。

精神に影響を及ぼす物質の中で、習慣性があり、乱用され、又は乱用されるおそれのある薬物として、覚醒剤大麻コカインヘロインMDMALSD向精神薬シンナー等があり、これらの取扱いが法令により禁止又は制限されています。

「注射痕」写真

覚醒剤乱用者の注射痕

薬物を乱用するとどうなるの?

乱用される薬物は、中枢神経系に作用することから、乱用したときの快感を得るため、又は薬物の効果が切れたときの苦痛などから逃れるため、薬物による効果を強く求めるようになる「依存症」が形成されます。また、薬物を繰り返し使用しているうちに同じ量では効かなくなる「耐性」が生じます。

「一度だけ」という好奇心や遊びのつもりでも、薬物の依存性と耐性によって、乱用する量や回数がどんどん増えていくという悪循環に陥り、自分の意志では止めることができなくなります。

また、乱用を止めても、睡眠不足や過労、ストレス、飲酒等をきっかけに、突然、幻覚や妄想などの精神障害が現れるフラッシュバック(再燃現象)が起こることがあります。

なぜ覚醒剤や麻薬等を使うことが禁止されているの?

「覚せい剤と注射器」写真

覚醒剤と注射器

覚醒剤や麻薬等は、それを乱用する人間の精神や身体をボロボロにし、人間が人間としての生活を営むことをできなくするだけでなく、場合によっては死亡することもあります。

また、薬物の乱用による幻覚・妄想が、殺人、放火等の凶悪な犯罪や、交通事故を引き起こすことがあるなど、乱用者本人のみならず、周囲の人、さらには社会全体に対しても、取り返しのつかない被害を及ぼしかねないものです。

こうしたことから、覚醒剤、麻薬等の使用、所持などは法律により厳しく禁止されています。

覚醒剤や麻薬等に関する罰則はどうなっているの?

薬物の問題は、国際的規模の重要な問題であることから、その解決を図るために、「単一条約(注1)」及び「向精神薬条約(注2)」により薬物の流通、用途等について規制がなされています。

現在、我が国における薬物の乱用事犯を取り締まる法律には、「覚せい剤取締法」、「大麻取締法」、「麻薬及び向精神薬取締法」、「あへん法」及び「毒物及び劇物取締法」があり、たとえ1グラムに満たない所持事犯でも厳しく取り締まっています。

また、これらの薬物の乱用の背景には、巨額の収益を得る目的で薬物犯罪組織が暗躍していることから、その不法収益のはく奪と取締りの国際協力の拡充を図ることなどを目的に「麻薬新条約(注3)」が締結されています。

我が国においても、「麻薬特例法」により不法収益を隠匿・仮装及び収受(「マネー・ローンダリング」)する行為等を厳しく取り締まっています。

条約及び国内法の薬物規制一覧表

  条約名 薬物名 条約上の規制 国内定義(法律名) 輸出入規制方法
乱用薬物 麻薬単一条約
(1961)

あへん系麻薬

コカ系麻薬

合成麻薬他

生産、製造、輸出入、分配、取引、使用及び所持を医療・学術上のものに限定
需要見積りと製造・輸出制限、統計報告
輸出入・取引・分配の免許制
法定の事由なき所持の禁止
麻薬(麻向法) 業者に免許制度
輸出入の都度許可
あへん あへん(あへん法)
大麻(含む樹脂) 大麻(大麻取締法)
向精神薬条約
(1971)
付表Ⅰ LSD、MDMA
サイロシビン他
限定的学術・医療以外の使用の禁止製造、取引、分配、所持の特別免許制輸出入につき個別の許可必要 麻薬(麻向法) 業者に免許制度
輸出入の都度許可
付表Ⅱ PCP、△-THC 学術・医療以外の製造、輸出入、取引、所持及び使用の制限製造、取引、分配の免許制
輸出入につき個別の許可必要
メタカロン
メチルフェニデート他
第1種向精神薬(麻向法) 業者に免許制度
輸出入の都度許可
メタンフェタミン、アンフェタミン 覚せい剤(覚せい剤取締法) 業者に免許制度
輸出入の都度届出
付表Ⅲ ペンタゾシン他 学術・医療以外の製造、輸出入、取引、所持及び使用の制限製造、取引、分配の免許制 第2種向精神薬(麻向法) 業者に免許制度
輸出入の都度許可
付表Ⅳ トリアゾラム他 学術・医療以外の製造、輸出入、取引、所持及び使用の制限製造、取引、分配の免許制 第3種向精神薬(麻向法) 業者に免許制度
許可・届出不要
原料 麻薬新条約
(1988)
付表Ⅰ リゼルギン酸、エルゴタミン他 締約国が事務総長に要請した場合、輸出国は輸出前に輸出国に通告
製造・分配の監督・免許制輸出入に際して適切な書類添付
特定麻薬向精神薬原料(麻向法) 業者の届出制度
輸出入の都度届出
エフェドリン、フェニルアセトン 覚せい剤原料(覚せい剤取締法) 業者の指定制度
輸出入の都度許可
付表Ⅱ フェニル酢酸 製造、分配の監督・免許制
輸出入に際して適切な書類添付
アセトン、トルエン、無水酢酸、塩酸、硫酸他 麻薬向精神薬原料(麻向法) 業者の届出制度
輸出入の都度届出

注1「単一条約」とは、昭和36年(1961)に締結された「1961年の麻薬に関する単一条約」をいう。

注2「向精神条約」とは、昭和46年(1971)に締結された「向精神薬に関する条約」をいう。

注3「麻薬新条約」とは、昭和63年(1988)に締結された「麻薬及び向精神薬の不正取引の防止に関する国際連合条約」をいう。

薬物取締関係法の主な罰則一覧表

覚せい剤取締法
規制対象物 違反形態 罰則
覚せい剤 輸入、輸出、製造

(単純)1年以上の有期懲役

(営利)無期又は3年以上の懲役情状により1,000万円以下の罰金を併科

譲渡し、譲受け、所持、使用

(単純)10年以下の懲役

(営利)1年以上の有期懲役情状により500万円以下の罰金を併科

覚せい剤原料 輸入、輸出、製造

(単純)10年以下の懲役

(営利)1年以上の有期懲役情状により500万円以下の罰金を併科

譲渡し、譲受け、所持、使用

(単純)7年以下の懲役

(営利)10年以下の懲役情状により300万円以下の罰金を併科

大麻取締法
規制対象物 違反形態 罰則
大麻 栽培、輸入、輸出

(単純)7年以下の懲役

(営利)10年以下の懲役情状により300万円以下の罰金を併科

譲渡し、譲受け、所持

(単純)5年以下の懲役

(営利)7年以下の懲役情状により200万円以下の罰金を併科

麻薬及び向精神薬取締法
規制対象物 違反形態 罰則
ヘロイン 輸入、輸出、製造 (単純)1年以上の有期懲役
(営利)無期又は3年以上の懲役情状により1,000万円以下の罰金を併科
製剤、小分け、譲渡し、譲受け、交付、所持、施用、廃業、受施用 (単純)10年以下の懲役
(営利)1年以上の有期懲役情状により500万円以下の罰金を併科
ヘロイン以外
(コカイン、モルヒネ等)
輸入、輸出、製造、栽培 (単純)1年以上10年以下の懲役
(営利)1年以上の有期懲役情状により500万円以下の罰金を併科
製剤、小分け、譲渡し、譲受け、所持、施用、施用のための交付 (単純)7年以下の懲役
(営利)1年以上10年以下の懲役情状により300万円以下の罰金を併科
向精神薬 輸入、輸出、製造、製剤、小分け (単純)5年以下の懲役
(営利)7年以下の懲役情状により200万円以下の罰金を併科
譲渡し、譲渡し目的所持 (単純)3年以下の懲役
(営利)5年以下の懲役情状により100万円以下の罰金を併科
麻薬等原料 業務の届出違反 20万円以下の罰金
無届の輸入、輸出 10万円以下の罰金
あへん法
規制対象物 違反形態 罰則
あへん
(けし、けしがら)
栽培、採取、輸入、輸出 (単純)1年以上10年以上の懲役
(営利)1年以上の有期懲役情状により500万円以下の罰金を併科
譲渡し、譲受け所持 (単純)7年以下の懲役
(営利)1年以上10年以下の懲役情状により300万円以下の罰金を併科
吸食 7年以下の懲役
毒物及び劇物取締法
規制対象物 違反形態 罰則
シンナー等
有機溶剤
無登録販売等 3年以下の懲役若しくは5万円以下の罰金又はこの併科
知情販売、授与 2年以下の懲役若しくは5万円以下の罰金又はこの併科
摂取、吸入、摂取・吸入目的所持 1年以下の懲役若しくは3万円以下の罰金又はこの併科
麻薬特例法
違反形態 罰則
  • ヘロイン等の輸入・輸出・製造・製剤・小分け・譲渡し・譲受け・交付(麻向法64条、64条の2)
  • ヘロイン等以外の麻薬の輸入・輸出・製造・製剤・小分け・譲渡し・譲受け(麻向法65条、66条)
  • 麻薬原料植物栽培(麻向法65条)
  • 向精神薬を輸入・輸出・製造・製剤・小分け・向精神薬を譲渡し(麻向法66条の3、66条の4)
  • 大麻を栽培・輸入・輸出・譲渡し・譲受け(大麻取締法24条、24条の2)
  • けしを栽培・あへんを採取・あへん又はけしがらを輸入・輸出・譲渡し・譲受け(あへん法51条、52条)
  • 覚せい剤輸入・輸出・製造・譲渡し・譲受け(覚せい剤取締法41条、41条の2)
左記に掲げる行為を業として行った場合 無期又は5年以上の懲役及び1,000万円以下の罰金
薬物犯罪収益等の取得・処分の事実の仮装、隠匿 5年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はこの併科
薬物犯罪収益等の収受 3年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又はこの併科
規制薬物としての輸入・輸出 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
規制薬物としての譲渡し・譲受け・受交付・所持 2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
薬物犯罪収益等隠匿・収受の罪の実行又は規制薬物を濫用することを、公然、あおり、又は唆し 3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
組織的犯罪処罰法
違反形態 罰則
薬物犯罪収益等による法人等の事業経営の支配を目的とする行為
5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金又はこの併科

お問い合わせ

静岡県警察本部組織犯罪対策局薬物銃器対策課

静岡県静岡市葵区追手町9番6号

電話番号:054-271-0110(代表)