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更新日:平成27年4月1日

地域安全マップ作製を指導する大人の方へ

地域安全マップの必要性と期待される効用

欧米諸国では、犯罪者の心に注目する「犯罪原因論」の限界が認識され、それに替わり犯罪者に犯罪の機会を与えないことによって犯罪を防ごうとする「犯罪機会論」が主流になりました。犯罪を実行できるチャンスがなければ犯罪は起きない、という考え方です。

地域安全マップは、犯罪が起こりやすい場所を再点検するためのものです。どのような場所で犯罪が起きやすいのか子ども自身が考えることによって、自ら危険な場所に近づかなくなるなど、危険回避能力の向上につながります。また、地域の様子を調べることで関心が高まり、地域への愛着が生まれます。友達同士での共同作業や地域の人へのインタビューなどを行うことによって、子どものコミュニケーション能力が向上し、地域の人との結びつきも強まります。地域安全マップの作製に協力してくれた大人の人たちは、地域に関心を持ち、環境浄化に協力したり、防犯ボランティアを立ち上げるなど、まちの犯罪機会を減らすために力を貸してくれるでしょう。

犯罪原因論

犯罪者が犯行に及んだ原因を突きとめ、それを取り除くことによって犯罪を防止しようとする考え方

犯罪機会論

犯罪の機会を与えないことによって、犯罪を未然に防止しようとする考え方

地域安全マップを作製すると…

  • 犯罪被害回避能力がつく
  • 地域に愛着がわく
  • コミュニケーション能力が向上する
  • 地域の人との結びつきが強くなる
  • 地域の大人を動かす力となる

効果的な地域安全マップを作製するための注意点

1. 地域安全マップは「犯罪マップ」や「不審者出没マップ」とはちがう!

地域安全マップ作製の目的は、犯罪が起きやすい危険な環境を子ども自身が見極める力を養うことにあります。単に、犯罪が起きた場所や不審者が出没した場所だけを書き込ませていくと、子どもは「その場所だけが危険で、その他の場所は安全」と考えてしまいます。つまり、同じように危険な環境でありながら、たまたま犯罪の発生がなかったり不審者が出没しなかった他の場所について、「危険な場所だ」と見極めることができないのです。

子どもたちに地域安全マップを作らせるときは、「犯罪が起きたから、不審者が出没したから危険な場所」と意識させるのではなく、子どもたちが「この場所は、こういう環境だから犯罪が発生しやすくて危険」、「この場所はこういう理由で不審者が出没しやすいから危険」と意識できるよう助言してあげましょう。

2. 地域安全マップは子ども主体で作らせる!

地域の大人や行政機関が作り、子どもに渡すだけの地域安全マップは、子ども自身の危険回避能力を養う点で十分とは言えません。犯罪が起きやすい危険な環境を見極める力を身につけさせるためには、子ども自身が実際に地域を歩き、自分の目で危険な場所を探し、なぜ危険なのか、その理由を子ども自身に明確にさせ、体感させることが重要です。地域安全マップは、子どもの自主性と感性を尊重しつつ子ども主体で作らせ、大人は補助役に徹しましょう。

参考資料:改訂版 地域安全マップ作製マニュアル

東京法令出版株式会社発行

立正大学教授(犯罪社会学)小宮信夫 著

静岡県教育委員会主催の「平成19年度防犯教室研修会」が開催されました

平成19年8月1日から8月3日までの3日間、県内3会場で公立小学校教職員を対象に防犯教室研修会が開催されました。

研修会では、教職員の危機管理意識を高めるため、地域安全マップの作製要領の講義と実習が行われました。

実習では、各グループに分かれ、実際に指定されたコースの危険箇所・安全箇所を点検し、講師の指導のもとに地域安全マップを作製しました。

その後、各グループによる発表が行われ、教職員の方々から「学校に戻り、今日学んだことを子ども達に指導したい。」「以前作製した地図をもう一度点検し、子ども達と地図を作製したい。」といった声が寄せられました。

県警本部生活安全企画課員による講義

通学路の安全点検(フィールドワーク)

地域安全マップの作製

作製された地域安全マップ

各グループによる発表会