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更新日:平成27年4月16日

私はこうして被害を防ぎました!~被害に遭う一歩手前での救出事例~

こちらは、金融機関のみなさまから寄せられた「オレオレ詐欺の被害を防いだ事例」を紹介し、被害防止に役立てていただくためのコーナーです。

 ケース1. 2時間も話したから本人に間違いない!

ある日の午後3時前、顧客の夫妻が来店されました。夫妻はロビーをウロウロしていたため、こちらから声をかけると、「鈴木さん(仮名:担当の営業課の名前)は店頭にいますか?」と尋ねられました。あいにく不在だったため、用件を伺うと、夫妻は「400万円を出金したい」とのこと。多額の出金であったため、使途を尋ねると、話にくそうに「東京に住んでいる息子から『友人の保証人になっており、東京の太陽信販にいる。午後3時までに400万円を指定口座に振り込まなければ、消費者金融で借金させられてしまう』と電話があった。」と答えられました。

私が「息子さんである確認はどのように取ったか」を尋ねると「夫婦で2時間も話したから、本人に間違いない。」との回答。「指定された振込口座は、息子さんのものか」と尋ねると「口座番号はこれから携帯電話で確認する。息子は自分の口座番号がわからない状態だから、本人の口座でなくても仕方がない。信用できる。」と、すっかり信じきった様子でした。

話を聞いた私は、

  • 息子さんの本人確認は、相手からの電話のみである。
  • 振込先の口座は本人名義でなく、振り込む直前に電話確認を要求する。
  • 午後3時までに振り込まなければ、消費者金融で借金をしなければならない。
  • 窓口でなく、ATMでの振り込みを指示されている。

という理由から不審に感じ、融資役席に相談し、息子さんと連絡を取ってみることにしました。

最初に息子さんの携帯電話に電話してみましたが、連絡が取れませんでした。次に夫妻から「息子さんの勤務先」を聞き、電話番号を調べて本人と連絡を取ることができました。そして、本人に確認が取れ、詐欺であることがわかりました。

(三島市 信用金庫)

ポイント

イラスト:被害防止ポイント

今回のケースは、離れて暮らす息子さんが、友人の保証人になったために陥った窮地から救出しようとする親心を利用した卑劣な手口です。夫妻は「息子さんを助けたい一心」で、すっかり信用しきっており、相手から言われるままのようです。

しかし、この信用金庫職員が対応したように、不審な点を見抜き、本当の息子さんの勤務先へ電話して確認を取っています。携帯電話ではなく、固定電話へ電話した方が、本人である信憑性は高いはずです。一般的に固定電話の方が携帯電話に比べ、電話番号を変更することも少ないものです。

 ケース2. あれ、受取人がカタカナ!?

ある日の午後2時前、当店とお取引のある鈴木氏(仮名)が「定期預金を解約し、1200万円を振り込みたい。」と来店されました。対応した窓口の職員が「午後2時までに振り込まなければならない」ことと「振込先名義が『カタカナ』」であったことから、不自然に感じ、事務役席の田中(仮名)に連絡しました。

連絡を受けた田中が鈴木氏に確認すると、「税務署の関係から、息子が指定された口座へ振り込まなければならない。かかってきた電話は息子本人に間違いなかった。」とのことでした。そこで、田中は最近の「振り込め詐欺の事例」を紹介し、支店の電話から息子さんへ確認を取っていただくことにしました。最初に、電話の男から聞いた携帯電話の番号(電話の男は「携帯電話の番号を変えた」と言っていた)へ電話をされましたが、通じませんでした。次に、以前、息子さんから聞いていた携帯電話の番号へ電話すると、呼び出しはするものの、同様に通じませんでした。田中が本当に携帯電話を変えたのなら、以前の番号で呼び出しをするはずが無い。」と説得し、振り込みを中止していただきました。

その後、本当の息子さんから折り返し電話があり、詐欺だと判明しました。鈴木氏からも感謝の電話をいただき、警察署へも連絡を入れました。

(三島市 信用金庫)

ポイント

イラスト:被害防止ポイント

犯人は、あらかじめ携帯電話の番号を変えたなどと、伏線を張ってくる場合がありますが、嘘の携帯電話番号を信じ込んでしまうと、犯人の思う壺です。いくら確認しても、偽の家族(犯人)と話すだけですから…。

しかし、今回の信用金庫の職員は冷静に判断し、息子さんから聞いていた「元の電話番号」へ連絡して、本人から確認を取ることができました。このように、一つだけでなく、複数の連絡方法を使って確認を取ったほうが、被害を免れるためには有効的です。

 ケース3. 職場の先輩の口座を借りている!?

私は、伊豆市の郵便局で局長職に就いています。

私の局では日頃から、「年配のお客様が、多額の振り込みをされる場合」や、「振込先に不審な点がある場合」は、詐欺の疑いがあることから、お客様だけでなく、局員が確認して手続きを取るよう徹底しています。

ある日、局の窓口に、年配のご婦人が多額の振り込みをされたいと、お見えになりました。窓口で対応した局員が不審に感じ、私の所へ報告がありました。私がお客様に振込先を再度確認すると、「孫のところへ振り込む」とのこと。しかし、よく調べると、振込先の住所は県外、名義もお孫さんの氏名とは異なるものでした。

私は「間違いなく『詐欺だ』」と確信し、お客様に「詐欺かも知れない」と告げましたが、お客様は「孫のところへ早く振り込まなければ」と、すっかり信じ込んだ様子でした。そこで私は、「振り込みはもう1度お孫さんに確認を取ってからにしましょう」と提案しました。お客様は納得され、お孫さんに確認を取るため、一旦帰宅されました。

しばらくすると、お客様が再びお見えになり、「孫は郵便局の口座を持っていないため、職場の先輩の口座を借りている」と、確認は取ったものの、なおも信じ込んでいる様子でした。そこで今度は「お孫さんの職場に口座を貸した先輩」がいるかどうかを確認することにしました。私がお孫さんの職場に電話を入れ、口座の名義人の在籍を確認しましたが、もちろん在籍しませんでした。次にお孫さん本人と連絡を取ろうとしましたが、あいにく外出中でした。

私は、何とかして納得していただこうと、近くの交番から警察官に来ていただき、一緒に説得を試みましたが、お客様は納得されない様子でした。結局、本当のお孫さんに来店していただき、ようやくお客様に「詐欺だ」と納得していただき、被害を防ぐことができました。

お客様を完全に信用させてしまったことから、犯人は実に巧妙な話し方で電話をかけてきたものと思われますが、私たち局員一同、お客様が被害に遭われないよう心がけ、今後も業務にあたっていきます。

(伊豆市 郵便局)

ポイント

イラスト:被害防止ポイント

犯人は、こちらからの質問にも、それらしい答えを用意して、信じ込ませようとします。しかし、郵便局の口座を持っていないから、知人の口座を借りるというのも不自然な話ですね。息子さんが持っている他の金融機関の口座でも問題なさそうです。他のケースでも共通して言えることですが、お客様を説得することが難しそうな場合は、積極的に警察へ通報してください。警察官なら、様々な詐欺のケースを熟知しており、様々なケースに対応できるはずです。

 ケース4. あれっ、本部からの文書と全く同じだ!

私の勤務する信用金庫では、「警察から受理した『振り込め詐欺の情報』が書かれた文書を、本部から各支店に通知するということが頻繁に行われていました。そのため、普段から職員の被害を未然に防ぐ意識は高くなっていました。今回の事例は、そんな情報が通知されてから数日後に起こったものです。

ある日、窓口にいらしたお客様が振り込みの依頼をされました。受け付けた窓口の職員が、お客様の様子が不自然だったことから、振り込みの内容をお聞きしたところ、話の内容が数日前に送られてきた「振り込め詐欺の情報」と全く同じだったのです。これは怪しいということになり、複数の職員でお客様から、より詳細なお話を伺いました。その結果、やはり詐欺の疑いが高いということで、お客様に再度家族への確認をお願いすると同時に、警察署に連絡し、事情を説明したうえで説得の要請をしました。お客様は、警察官からの説得により家族へ連絡し、振り込み依頼の電話をかけてきたはずの長男とも連絡が取れ、事実が無いことが判明しました。

今回の件では、お客様の被害を未然に防ぐことができ、お客様のお役に立てたということは、金融機関に勤める者として大変喜ばしいことであり、これまで以上に自信をもって前向きに取り組むことができるよう感じられました。

今後とも、お客様の大切な財産を守り、一層信頼される金融機関を目指して頑張っていきたいと思います。

(掛川市 信用金庫)

ポイント

イラスト:被害防止ポイント

この信用金庫は、警察からの情報を各支店に通知し、共通認識を持つよう徹底されています。オレオレ詐欺は、同一地域に同じ手口で大量に電話がかかってくる場合がありますので、金融機関への「発生事例の速報」は有効です。オレオレ詐欺の被害を未然に防ぐためには、まず相手の手の内を知ることが大切ですね。

 ケース5. 息子が保証人!?

ある日、お客様が振り込みの依頼をしに、窓口に見えました。お客様と応対している中で、窓口職員が、お客さまがおっしゃられた「息子が保証人」という言葉に疑問を感じ、上席に報告しました。

上席は、お客様と面談し、「息子さんから『友人の連帯保証人になった。友人が行方不明になったため、今日中に200万円を振り込まなければならない。』という電話がかかってきた。」ことを聞き出し、オレオレ詐欺の可能性が高いことを説明しました。お客様は、すっかり「本当の息子さんからの電話」だと信じ込んでいましたが、息子さんが以前から使用している携帯電話へ連絡し、確認を取るよう勧めました。そして、本当の息子さんと連絡が取れ、詐欺だということが判明しました。

また、当行では今回の件の9ヶ月ほど前にも2件、弁護士への訴訟取り下げ費用を要求される「架空請求」の被害を未然に防いだことがあります。2件のうち1件は窓口での手続きで見破ったのですが、もう1件はハガキを手に携帯電話で話ながら手続きをしているところを見かけ、見破りました。いずれも弁護士宛の振り込みなので完全に信じ切っている様子でしたが、ハガキを持っているなど、共通な不審点も見られました。

(御殿場市 銀行)

ポイント

イラスト:被害防止ポイント

この銀行では、3回も振り込め詐欺の被害を防止しているようです。職員が、お客様の不自然な行動や言動を見逃さず、被害を防ごうとする意識が高いものと思われます。

ATMの操作や振り込み手続きに不慣れな方が来店されたら、特に注意してください。ちょっとした声かけで、被害を未然に防ぐことができるかも知れません。

 ケース6. 場合によっては、お客様のお宅まで伺います!

ある日の昼過ぎ、窓口に女性のお客様が200万円の振り込み依頼に見えました。窓口職員が事情を伺うと、お客様は「孫から『仕事の取引先に振り込みミスをした。至急200万円を振り込んでほしい。』と電話があった。」とおっしゃられました。あいにく昼休み時で職員が少なく、踏み込んだ応対ができなかったため、振り込み依頼を受け取って、お客様にはお帰りいただきました。

その後、窓口職員は支店長に報告し、不審に感じた支店長は、営業担当と2人で詳しく確認するため、お客様のお宅を訪問しました。

当初、お客様は特に不審に感じていらっしゃらなかったようですが、再度確認を勧めていたところへ、孫を名乗る男からの電話がかかってきました。とっさに支店長は「すぐに、あなたのお母さんに連絡を取りなさい。お母さんからこちらへ連絡があれば振り込みをする。」と、お客様に電話で告げてもらいました。当然、孫を名乗る男は、母親の連絡先はわからないらしく、「とにかく至急振り込んで」の一点張りでした。そんなやりとりをしているうちに、お客様もやっと、確認が取れるまでは振り込みを保留することに納得していただけました。

しかしその後も、孫を名乗る男からの電話は再三続き、お客様の気持ちも揺らいできているようでしたが、支店長たちは説得し続けました。そうしているうちに、お客様の娘さんが駆けつけて、電話がお孫さんからでないことが判明し、被害を免れました。

最近、私どもの信用金庫では「窓口で振り込め詐欺の被害を防いだ事例」を公開し、全支店、全職員で情報を共有しています。今回の件も、この教訓が生かされたものと感じています。

(富士市 信用金庫)

ポイント

イラスト:被害防止ポイント

警察や報道などでも、再三、オレオレ詐欺の手口は報道されていますが、被害は後を絶ちません。そんな中、この信用金庫では「被害を未然に防いだ事例」を公開し、情報を共有しています。

また、不審な点がある場合はそのまま振り込み手続きをせず、一時預かりとし、自宅まで説得に行くなど、被害を徹底して防ごうという心構えが見られます。

 ケース7. 知り合いだから大丈夫!

ある日、窓口に「ATMの操作方法がわからない。」というお客様がお見えになりました。お客様は急いでいる様子で、振込額も190万円と高額、そのうえ振込先が男性個人名義であったことから、詐欺ではないかとお訊きしました。しかし、お客様は「振込先は自分の知り合いだから大丈夫。」とのことでした。とはいうものの、窓口職員が受けた印象は、落ち着きが無く、不審なものでした。詐欺ではないかとの疑いから、窓口職員は役席に報告し、お客様に何度も確認をするが、逆にお客様は「振り込んでくれないなら、他の銀行へ行く。」と、すっかり信じ込んだ様子でした。

そこで警察へ通報し、3人の警察官が来店して説得を始めました。お客様は最初は警察官の言うことも信用しない様子でしたが、懸命な説得により、次第に電話の内容を話し始めました。お客様の話によると、「娘さんが事故を起こした示談金を振り込め」という電話だったそうですが、警察官、銀行職員の「被害を未然に防ぎたい」という必死の説得により、被害を未然に防ぐことができました。

(賀茂郡松崎町 銀行)

ポイント

イラスト:被害防止ポイント

振り込め詐欺の電話を受けた人は、一旦信用してしまうと「自分は詐欺の被害者ではない!」と思い込み、他人のアドバイスを受け入れることが難しくなってしまうようです。

今回のケースでは、ねばり強い説得により、幸いにも納得していただくことができましたが、全てのケースで説得できるとは限りません早い段階から警察へ通報するなど、被害を防ぐためのご協力をお願いします。

金融機関の皆さんが、被害者を出さないための「最後の砦」なのですから!

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静岡県警察本部生活安全部生活安全企画課

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