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更新日:平成27年4月16日

「交通事故を起こしてしまった!」と電話がかかってきたら…

 ケース1 飲酒運転で交通事故を起こしてしまった!

日曜日の夜、男から「ボクだけど」と電話がかかってきました。

電話に出た妻が「太郎(仮名:息子の名)かい?」と言うと、男は「うん、太郎だよ。」と答えました。妻が「なんか声が違うようだけど。」と尋ねると、男は「風邪をひいて声がおかしくなった。用件は携帯電話の番号が変わったから、その連絡。」と言い、電話は切れました。

翌日の10時過ぎ、再度男から電話がかかってきました。私が出ると「太郎だよ。昨日はお母さんに言えなかったんだけど、実は会社の車で飲酒運転をしてガードレールにぶつけてしまった。エンジン部まで破損する事故だったが、保険で修理できる。今のところ、部長が抑えてくれているので公になっていない。だけど、次に車を使うまでに修理しておかないと、公になり、社長に知られてしまう。そうなれば、自分はクビだ。部長の指示で、お父さんに連絡した。あとでまた連絡する。」と言い、電話は切れました。

その後、再度男から「翌週の水曜日まで修理を完了しなければならない。修理代は全額保険で支払われるが、一時的に現金で修理代を立て替えなければならない。」と電話がかかってきました。修理代はいくらかと尋ねると、男は「480万円」と答えました。電話に替わって出た部長を名乗る男は、息子を名乗る男と大体同じ様な事を説明し、公になるとどうしようもなくなることを強調し、「振込先の口座番号と、振り込む際の銀行員への口実(借金の返済)まで指示してきました。

しかし、

  • 息子は普段車の運転をしない
  • 通常、車の修理代は完了後に支払うもの
  • 振込先は、息子の口座で充分なはず
  • 修理に480万円もかかるような車を社用車に使用していることはおかしい
  • いちいち振り込み方法まで、指示するのはおかしい

など、息子と部長を名乗る男たちの話は、不審な点だらけであった。

その後、帰宅した妻に話し、本当の息子と連絡を取り、事実がないことが判明した。

(富士市在住 男性)

ポイント

体験談イラスト-1

今回のケースは、保険金が支払われるまでの一時立て替えを要求しているのですが、その名目が「飲酒運転での交通事故を隠蔽するため」というものです。「息子さんが会社をクビになる危機を救ってやりたい」という親心を逆手に取った悪質な手口です。

犯人が話すストーリーは一見、良くできているようですが、よく考えれば、つじつまの合わないことだらけです。

第一、すぐにお金を振り込まなければならない事なんて、現代の世の中、そうそうありません。とにかく、電話がかかってきてもパニックにならず、一呼吸置いて、冷静になることが大切ですね。

 ケース2 生年月日を言ってみろ!

仕事中、男から切羽詰まった声で「おとうさんっ、おれだよ!」と電話がかかってきました。

私が「太郎(仮名:息子の名)か?どうした?」と言うと、男は泣きながら「そうだよ、おれだよ!お父さん!おれ、大変なことをしちゃったよ。」と答えました。私が「なんだ、どうした?」と尋ねると、男はまだ泣きながら「事故を起こしちゃったんだ。今、相手もここにいるよ。」と答えました。

私が「お前、本当に太郎か?」と訊くと、男は「なに言ってるんだ、おれだよ。」と絶叫に近い声で答えました。私が「太郎なら、生年月日を言ってみろ!」と言うと、男は「何でそんなこと訊くんだよ。○○年○○月○○日だよ…。もういいよ。」と言い残して電話は切れました。

男が答えた生年月日はデタラメでした。

今回の件では、

  • 息子は運転免許証を持っていない
  • まして無免許運転などするはずがない

という理由から詐欺を見破ることができました。

しかし、反省点もあります。こちらから先に息子の名前を言ってしまったことです。

今回は、相手の情報不足で生年月日までは知らなかったようですが、もし生年月日が正しかった場合は見抜くことができたかどうかわかりません。その場合は、私か母親の生年月日も言わせてみるのも手ですね。

(沼津市在住 60歳代男性)

ポイント

体験談イラスト-2

今回のケースは、息子が免許証を持っていないことや生年月日を知らなかったなど、準備不足だったな。
でも、俺たちの仲間はこんなヤツばかりじゃないぜ。あらゆる質問を想定していて、充分に情報を持っているヤツもいるのさ。

だまされたくなければ、あらかじめ家族間で「合い言葉」でも決めておくんだな。油断するなよ!!

 ケース3 息子と話をさせてくれ!

まだオレオレ詐欺があまり騒がれていなかった頃、埼玉県警を名乗る男から「お宅の息子さんが、赤信号の交差点で停止していたタクシーに追突した。タクシーの運転手さんが仕事が出来ず、困っている。息子さんはオロオロしており、話にならない状態だ。運転手さんがお父さんと話したがっている。」と電話がありました。

私は、運転手さんと話す前に、息子と直接話をして「保険に入っているから」と、安心させてやりたいと頼んだのですが、警察を名乗る男は「息子さんは、現在パトカーの中で事情聴取を受けている。」と言い、替わってくれません。私は「それでは、その後で結構ですから、息子と直接話をさせて欲しい。」と再度頼みました。その後、タクシーの運転手さんが替わって電話に出たので、「息子がご迷惑をお掛けして、申し訳ありませんでした。」と言ったところ、電話は切れました。

私はすぐに、本当の息子の携帯電話に電話をし、事実が無いことが分かりました、また、その時、息子から聞いて、初めて「オレオレ詐欺」を知りました。

電話をかけてきた相手は、「息子と話をしたい」としつこく頼んだため、途中で断念したのではないかと思いますが、息子が本当に埼玉県に住んでいることや、「警察からの電話」ということに動転し、本当の息子に確認を取るまでは、すっかり信じ込んでいました。

(静岡市清水区在住 60歳代男性)

ポイント

体験談イラスト-1

今回のケースは、結果的には「息子さんを安心させてやりたい」という親心から、「息子と直接話をしたい」と何度も頼んだために、犯人が諦めたものと考えられます。

犯人側も、息子さんになりすますことが難しいと考え、途中で打ち切ったのかも知れませんが、

  • 風邪をひいた
  • 泣きじゃくって、わざと判別できにくくする
  • 動揺していて、平常な状態ではない

などと偽って、声やしゃべり方の違いをごまかそうとしてくることも、充分に考えられます。

こちらも動転していると、だまされてしまいがちですが、冷静になれば偽者と見抜くことができるはずです。とにかく、電話がかかってきてもパニックにならず、一呼吸置いて、冷静になることが大切ですね。

 ケース4 お母さん、ボク、ボク!

ある日の10時ころ、若い男の声で「お母さん、ボク、ボク!」と電話がかかってきました。私は「ウチには、ボクという子どもは居ないよ!」と言うと、電話は切れました。

同じ日の午後2時ころ、愛知県警を名乗る男から「お母さんですか?名古屋の静警株式会社(仮名)にお勤めの息子さんが会社近くの交差点で子どもを乗せた女性の車に追突しました。」と電話がありました。私は夫に電話を替わって、続きを聞いてもらいました。夫は相手の話をしばらく聞いていましたが、「愛知県警の方と言いましたね。お名前と部署を教えていただけますか?」と尋ねると、電話はすぐに切れました。

その後、本当の息子の家族に電話で確認すると、息子は海外出張中で、その晩帰国する予定になっているそうでした。男が告げた「息子の勤務先」は、正確なものでした。

(静岡市駿河区在住 70歳代女性)

ポイント

体験談イラスト-2

今回は、愛知県警を名乗って「家族が交通事故を起こした」と思いこませようとしたが、うまくいかなかったな。まさか「部署や名前」まで訊かれるとは予想していなかったぜ。だけど安心するな、オレたちの仲間には、事前に部署や名前、連絡先まで用意しておくヤツもいるからな!騙されたくなかったら、一旦電話を切り、電話帳などで調べた電話番号で確認の電話を入れることだな!まあ、くれぐれも気を付けろよ!!

 ケース5 貴様は誰だ?馬鹿もん!

ある日の10時ころ、電話が鳴りました。妻が出て返事をした後、「孫が『交通事故を起こしたので、お金をちょうだい』と泣いている。電話を替わって。」と言い、私に受話器をよこしました。私は電話に出た瞬間、頭をハンマーで殴られたような感じがし、真っ白になってしまいました。電話口の向こうで孫が泣いているのです。私はこの時、「孫が交通事故を起こすだろうか?」と疑問に思いましたが、「一息入れて、もう少し大きな声で話しなさい。」と話を聞こうと思いました。しかし、相手の声は小さく、本当に聞き取りにくかったため、再度「おじいさんは耳が遠いから、大きな声で話しなさい。」と言うと、相手の声は大きくなったのですが、ふとここで「孫とは声も話し方も違う」ということに気づいたのです。

相手の男が孫ではないと確信した私は「孫の声とは違うし、話し方も違う、貴様は誰だ?馬鹿もん!」と怒鳴ると、電話は切れました。

最初は確かに気が動転し、考えることができなくなりましたが、自分に「落ち着け、落ち着け」と言い聞かせ、自分の家族を信頼して、相手の声を良く聞くことで、被害を免れることができると思います。

(静岡市清水区在住 70歳代男性)

ポイント

体験談イラスト-1

今回のケースは、「声の違い」で嘘を見抜くことができました。最初は動転して慌てていても、自分を落ち着かせることで、冷静に考えることができ、被害を免れています。

この電話がかかってきたとき、お孫さんは自動車学校に通っていたそうですが、高校の卒業シーズンなどの自動車学校に生徒が大勢通っている時期、犯人は自転車置き場で自転車に書かれた「住所や氏名」を控えて電話することもあるようです。どんなところから情報は漏れるかわかりません。個人情報は、必要最小限の記入にしましょう。

 ケース6 東警察署のどなた様?

ある日の10時30分ころ、若い男の声で「田中(仮名)さんの奥さんでいらっしゃいますか?東警察署の者ですが、(動揺しているような口調で)今、大変なことになりました!半田山でお宅の息子さんが接触事故を起こしました。」と電話がかかってきました。

これを聞いた私はすぐにおかしいと気づきました。なぜなら、話の内容がテレビや新聞で報道されているものと全く同じだったからです。それに、息子の仕事は内勤で、仕事中に外出することはないと思われたからです。

そこで、私は冷静に「あなたは警察の方とのことですが、東警察署のどちら様ですか?名前を教えてください。確認してから折り返し電話しますので、電話番号も教えてください。」と言ったところ、男は見破られたと感じたのか「バカヤロウ!」と叫んで電話を切りました。

私はすぐに、浜松東警察署と本当の息子に連絡を取り、事実がないことを確認しました。

いずれにしても、オレオレ詐欺の手口を知っていたことと、冷静に対応できたことが被害を免れた原因だったと確信しています。一日も早くこのような犯罪の無い世の中になることを願っています。

(浜松市南区在住 50歳代女性)

ポイント

体験談イラスト-2

これは、オレオレ詐欺の知識がある人のところへ電話してしまったケースだな。最近じゃあ、オレたちが考えに考えを重ねて作ったシナリオを、テレビや新聞で報道されてしまうからやりにくいね。だってそうだろ、同じシナリオで何件も騙そうとしているんだからな。騙されたくないヤツは人ごとなんて油断せず、テレビや新聞などで勉強しておけよ!!

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