<地域活性化>塩でルネッサンス NPO法人戸田塩の会

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ページID1028234  更新日 2023年1月11日

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写真:菰田理事長
戸田塩を手にする菰田理事長
所在地
〒410-3402 沼津市戸田3705-4
代表者
理事長 菰田智恵
電話
0558-94-5138
ファクス
0558-94-5138
設立
平成13年2月28日(活動開始 平成7年)
運営人数
会員18名
事業内容
駿河湾の黒潮から汲み上げた海水を使った塩、関連商品の製造販売。約15時間薪だけで炊いた添加物ゼロの手作り自然海塩戸田塩(商標登録済)、戸田塩本にがり、海洋深層水を使用したアクア戸田塩、アクア塩あめ、化粧水アクアオンディーヌ水の精、戸田の故事にちなんだ菓子ディアナ号の錨等

地元戸田に活気と元気を!

写真:戸田塩の会記念撮影

菰田智恵理事長たちは、漁業の衰退により地域から活気が失われていく中、何とかしたいという強い思いがあり、自分たちで何かできないかと考えた。戦後途絶えていたが、この土地には古くから塩作りの歴史があり、1,500年程前、安康天皇に戸田塩が献上されたという記録が残っていた。その伝統の製法を復活させ、塩でまちおこしをしようと地元有志で立ち上がった。

はじめは旧戸田村から作業用の小屋と、塩作りのかなめとなる釜だけ援助してもらい、試行錯誤しながら塩作りに励んで、徐々にポンプやタンクなどの設備を整えていった。昔の塩の製法は書物などに残されていなかったため、復元には苦労が多かった。手探りだった塩作りも形になり、誰にも負けない塩を作りたいという強い思いでNPO法人を立ち上げた。現在は戸田塩で商標登録を取得し、関連商品の開発も行っている。

地域の資源、駿河湾の恵みを生かす

塩作りに使う海水は駿河湾に入ってくる黒潮の水。海面から15m程度下には南洋のプランクトンをたっぷり含んだ黒潮が蛇行しながら入ってきており、それを会員である地元の漁師さんが潮目をみてポンプで汲み上げる。船の上から黒潮の流れを探し出すには、漁師として培ってきた知恵と経験が生かされている。釜に使用する薪は、地域の間伐材などを使用している。

仕事は無償ではなく、有償で

写真:塩作りの様子

塩作りに限らず、海水の汲み上げも薪の調達も地元の人に依頼し、ボランティアに頼らないことで地域の雇用を生んでいる。

和気あいあいと明るく元気に作業しているが、塩作りは暑さとの戦いであり、重たい海水や塩を運んだりと重労働である。まちおこしのためとはいえ、ボランティアでは毎日の労働力確保は難しい。NPO法人にする前は1日の労働に対して塩1パックを渡していたが、法人化して少ないながらも給料を支給できるようになると休む人が少なくなった。有償だからこそ励みになって、継続して頑張れる。美味しい塩を作るという仕事に誇りを持ち、生き生きと働いている。

後継者の育成

現在スタッフの平均年齢は60歳だが、新しく入ったスタッフへの教育制度も確立している。微妙な火加減など塩作りの技術は、ベテランと新人を組ませたローテーションを作り、実践の中で確実に受け継いでいけるよう工夫している。新人だけで作業することがないため、毎日の品質が維持されている。

見学・体験学習の受け入れ

写真:塩作り体験の様子

同NPO法人では、小中学生に向けて体験学習の受入れを行っている。2日がかりの塩作りの工程を手作りの紙芝居で説明し下準備をしてあげれば、子どもたちは釜から塩の結晶を取り出す作業を体験できる。自然の恵みや、食の大切さを伝えたいという思いによるものだ。

また、塩作りでまちおこしをしたいという県外市町村からの視察に対しても「塩作りは特別な技術ではなく、やる気があれば誰でもできるから参考にしてほしい」と、自分たちが培ってきたノウハウを、惜しみなく提供している。

さらにニーズに応えた展開を

戸田塩を伊豆のお土産としてたくさんの方に配りたいが、200グラム入りでは多い、重たいというお客様の声に応え、最近100グラム入りのコンパクトサイズの商品を追加した。チャック付きで保存に便利なこの商品は、美しい富士山の写真を前面に、戸田塩の製造工程を裏面に添えて、訴求力も大きくアップした。韓国や中国など、海外からの観光客にも戸田塩の魅力を伝えたいと、夢はさらにふくらんでいる。

写真:戸田塩
富士山パッケージの新商品には会員の思いが込められている。

このページに関するお問い合わせ

経済産業部商工業局商工振興課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2181
ファクス番号:054-221-3216
ssr@pref.shizuoka.lg.jp