<情報・子育て支援>子育て当事者から広がるネットワーク 株式会社ふじやまママ

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ページID1028232  更新日 2024年2月19日

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 写真:小林惠子氏と現役子育てママたち

所在地

〒411-0857 三島市芝本町6-25-1302

(静岡事務所)

〒420-0853 静岡市葵区追手町1-13アゴラ静岡5F SOHOしずおか内

代表者
代表取締役 小林惠子
電話
055-975-0601
ファクス
055-975-0601
設立
平成19年9月

運営人数

12名(契約在宅ワーカーを含む)
事業内容
子育て情報フリーペーパー発行・携帯メール配信、
子育て情報誌受託制作、子育てに関するイベント等

子育てを楽しみながら起業

株式会社ふじやまママの小林惠子代表取締役がふじやまママの子連れ便利帖を発行したのは平成8年、結婚・出産を機に三島に住むことになり、見知らぬ土地で子育て情報が足りないと感じたことがきっかけだった。小林代表取締役はもともとライターであり、当時子育て情報誌のさきがけだった静岡市内の団体「空飛ぶらくだ」と関わっていた。そこで三島地区でも同様なものが作れればと、「空飛ぶらくだ」の主宰者からアドバイスを受け、同じ立場の母親たちと情報誌を作ったのである。しかし、その当時の活動はサークル活動のようなもので、主婦らしく赤字を出さないようにをモットーに、参加者の手作業による原稿作りで1年~1年半ごとに単行本を自費出版してはその都度清算し、多少でも利益が出れば皆で配分して終わりというものだった。

表紙の写真:子連れ便利帖

子育て情報を自ら集め、発信することを仕事にしたい、という明確な目標をもってフリーペーパーmikan(みかん)を発刊するとともに、小林代表取締役は自分一人が働くだけの小さな会社を作った。小林代表取締役は、女性は結婚して子どもを産んでも、それ以前のキャリアや将来の夢が消えて100%母親になってしまうわけではないと考えた。ライターとして情報発信を仕事にしてきた経験を生かし、子育てか仕事かの二者択一ではなく、子育ての間は子育てに軸足を置き、母親であることを楽しみながら、母親ならではの目線で子育て情報を提供する仕事をしたい、とmikanを創刊したのである。

子育て期間もキャリアアップのチャンス

現在の同社の情報提供事業は、紙媒体であるフリーペーパーのmikan、インターネットのポータルサイトmikna、携帯メールでの情報配信サービスみかんメールの3つの柱を持っており、それらのコンテンツとなる情報の収集、取材、編集はチームmikanと呼ばれる在宅ワーカーの現役子育てママが行っている。彼女たちは同社の社員ではないが、その名の通り、miknaを支える重要なスタッフである。幼い子どもを預けて外で働かなくても、地域で一人の母親として暮らしながら、電子メールやクラウド・コンピューティングなど情報通信ツールを活用した会議や原稿のやり取りができる時代のメリットを生かした働き方なのだ。

小林代表取締役は、自身の子育て期間が一段落するまでのもう少しの間は力を蓄える期間だと言い、その思いをスタッフにも伝えている。「地域の子育て情報と関わる仕事を続けていけば、その地域のキーパーソンとして信頼される存在になります。また、在宅ワーカーとして取材や編集の仕事を通じて社会性を養い続け、自分のスキルを磨き続けることが、将来子どもが育って親の手を離れていった時、本格的に仕事に復帰したり、自分で何かを始めたりする時の力になるでしょう」と小林代表取締役は語る。

mikanは、作り手である後輩ママたちに対しても自分磨きの機会を提供するものなのである。

フリーペーパーの写真:mikan 夏のおでかけ情報
「チームmikan」お勧めのおでかけ情報特集。読者と同じ目線の地域情報が生きている。

情報交流力が武器になる

ところで、同社の事業には、情報提供だけでなく、子育て当事者と行政・企業などを繋ぐ交流イベント、モニター・マーケティング事業などがある。前述のチームmikanもハンドルネーム(愛称)で顔写真を載せ、読者である母親たちにとっては友だちのような存在になっていて、mikanからの情報発信だけでなく、読者や地域からの情報を受信する拠点になっている。この情報交流力が、同社の強みであり、mikanの各事業で得た読者層そのものが事業の原資であるといえる。

mikanの情報提供は基本的に無料なので広告収入は不可欠であるが、読者層は子育て中の若い母親とその家族であり、企業から見ればターゲットを絞った有効な販売促進ツールである。小林代表取締役が自身の業務を全体のマネジメントと広告営業の2つとしているのは、mikanの営業が単なる広告取りではなく、企業と読者層とを結びつける提案型の企画営業であるからだ。子育て用品に限らず、マンションの購入、家のリフォーム、車の乗り換えなど、子育てをキーワードに、多くの商品・サービスを子育て世代や祖父母世代のライフスタイルをターゲットに掲げ、読者の生の反応を見ながら対応することができる。また、広告の業種や内容だけでなく表現方法にも工夫がある。たとえば、読者モニターが商品やサービスを実際に体験して、受け手目線のレポートとして広告にする。企業側の伝えたいこととターゲット層の知りたいことがmikanによって出会い、効果的に理解しあう場となっているのだ。企業と読者の情報を交流させる力を持つmikanの武器となる。

小林代表取締役は「私自身の子どもはもう大きくなって、小さな子どもたちに関わる情報については今現在の当事者である若いスタッフが中心になっているけれど、当事者目線は常に大切にしたい」と語る。

子育てに限らず、生活の中で自分が当事者である場面は無限にある。近い将来、子育てに一区切りをつける小林代表取締役の次なる展開、そして、情報の交流力を武器に新たな可能性を探る同社の動向に注目したい。

フリーペーパーの写真:mikan 子育てママのモデルルーム潜入レポート!
読者をモニターとして、企業の商品やサービスを消費者目線で紹介する広告ページ。色使いも柔らかい。

このページに関するお問い合わせ

経済産業部商工業局商工振興課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2181
ファクス番号:054-221-3216
ssr@pref.shizuoka.lg.jp