富士山静岡空港は、今年6月、開港12周年を迎えました。開港以来、650万人を超える方々に御利用いただき、外国人出入国者数では令和元年度まで地方管理空港で10年連続1位になるなど、多くの訪日外国人を迎えてきました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年度の利用者は、前年度比84.1%減の約11万7,000人にとどまりました。そして、今現在も、国際線は全便が欠航し、国内線においても一部が期間運航となるなど、厳しい状況が続いております。
こうした中、去る7月16日、フジドリームエアラインズが約10年ぶりに静岡-熊本線の運航を開始いたしました。
運航初日には、就航を記念し、フジドリームエアラインズの三輪会長御参席のもと、日ごろから御支援いただいている県議会、地元の市町をはじめ、関係機関や地元の皆様、熊本県東京事務所長などの御臨席を賜り、「静岡-熊本線就航記念式典」を開催いたしました。
熊本線の就航により、県民の皆様に新たな旅行の選択肢を提供するとともに、九州の中央に位置する熊本県と、既存の福岡線や鹿児島線を組み合わせることで、九州全体を多様な旅行行程で楽しんで頂くことが可能となります。
更に、九州各地からも本県へ訪れて頂く機会が増えることが見込れ、観光はもとより、ビジネス、文化、スポーツ、教育など様々な分野での交流の拡大が期待されます。
実は、静岡-熊本線は富士山静岡空港からフジドリームエアラインズの一番機が離陸した平成21年から平成23年まで運航されており、これを契機に様々な地域間交流の芽を育んでまいりました。
平成28年の熊本地震や、平成30年及び令和2年の熊本豪雨の際には、平成23年に本県と熊本県との間で締結した「災害時相互応援等に関する協定」に基づき、本県から職員を派遣したところであり、また、本年7月の熱海伊豆山地区の土石流災害においては、熊本県から職員を派遣していただきました。災害発生時における両県職員の相互派遣は、静岡-熊本線の運航によって育まれた地域間交流の非常に大きな成果のひとつであります。
この他にも、熊本県の肥薩おれんじ鉄道株式会社と、本県の天竜浜名湖鉄道株式会社との間で交流・連携が行われるなど、静岡-熊本線の運航により、両県間に多くの地域間交流が芽吹き、育てられてきました。
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