“ふじのくに”づくり宣言・“ふじのくに”平和宣言

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ページID1019404  更新日 2023年1月13日

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静岡県では、県民のみならず日本国民のシンボルである富士山について、「学び」、「考え」、「想い」を寄せ、後世に引き継ぐことを期する日として、平成21年12月に条例を制定し、毎年2月23日を「富士山の日」と定めています。

2回目の富士山の日となった、平成23年2月23日、県民の皆様をはじめ国内外のお客様をお招きして「富士見の式典」を開催しました。式典に臨み、富士山の世界文化遺産登録に向けた決意を、一層強く、新たにしたところです。さらに、「富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくり」を基本理念とする新しい総合計画を推進するスタートの日として、「“ふじのくに”づくり宣言」を行いました。あわせて、富士山のごとく美しく平和な社会の建設を誓う「“ふじのくに”平和宣言」も行いました。

この二つの宣言を県民の皆様と共有し、心を一つにして、富士山のように人々の憧れを集め、誰もが誇りを持てる“ふじのくに”づくりに邁進してまいりますので、御理解と御協力をお願い申し上げます。

“ふじのくに”づくり宣言

“ふじのくに”の柱は富士山である。我々は“ふじのくに”づくりへの決意を以下のように表明する。それらはいずれも富士山から導きだされたものである。

一、富士山の「富」は物の豊かさを、「士」は有徳の人物を意味し、その字義を踏まえて、我々は、物心ともに豊かな「富士の民」ないし「士民」として、「富国有徳」をもって、“ふじのくに”づくりの理念とする。

一、富士山は、地球46億年の造山活動の傑作であり、比類のない自然景観をもつ。その景観から導き出される価値は「美」であり、我々は、生活環境においても自然環境においても美しさを重んじる「美の文化・文明」をつくりあげる。

一、富士山は、だれが、いつ、どこから仰いでも最高峰である。だれにとっても、それは理想や目標のシンボルになり得る。一人ひとりに「それぞれの富士(理想・目標)」がある。そのどれをも許容する富士の姿はまことに「多様性の和」である。我々は「和」を貴び、「和の文化・文明」を築く。

一、富士山は活火山であり、人間にそれを制御する力はない。我々は、自然に対して畏敬の念を育み、謙虚な態度を失わない。同時に、危機管理を最優先し、防災の先進地となる。

一、富士山は春・夏・秋・冬で表情を変える。我々は大地の表情に合わせて季節感をとりもどし、大地の恵みを大切にする。

一、「ふじ」は「富士」のほか「不二」とも「不死」とも表記される。不二は「オンリーワン」、不死は「不老長寿」と読み替えられる。生きとし生けるもの、どれ一つとして同じものはない。我々は、人間のみならず、すべての存在をかけがえのないものとして大切にし、命を寿ぎ、寿命を全うできるように、心を砕く。

最後に、富士山は、もとより“ふじのくに”の士民だけの財産ではない。日本が先人から引き継いできたものであり、人類社会の共有財産でもある。我々は“ふじのくに”づくりに向けた決意のもとに、物心ともに豊かな富国有徳の社会を目指し、「和」を貴んで世界の平和づくりに参加し、「美」を重んじて地球環境の美化に貢献することを誓う。

白雪を冠した霊峰を仰ぎ見ることのできる今日の佳き日、富士山のごとき日本一高い志をもって、「住んでよし 訪れてよし」「生んでよし 育ててよし」「学んでよし 働いてよし」の理想郷を目指し、我々はここに“ふじのくに”づくりのスタートを宣言する。

文字:平成23年2月23日 ふじのくに士民代表 静岡県知事 川勝 平太

写真:ふじのくに平和宣言 骨子

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このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部文化局富士山世界遺産課
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