県議会開会日の提案説明
平成13年6月県議会定例会知事提案説明要旨

【6. 静岡空港の建設の是非を問う住民投票条例】

 最後に、第105号議案「静岡空港の建設の是非を問う住民投票条例について」であります。

 地方自治法第74条第1項の規定により、「静岡空港の建設の是非を問う住民投票条例」の制定の請求があり、これを受理いたしましたので、同条第3項の規定により意見を附けて議会に付議するものであります。

 以下、意見を申し上げます。

 私は、知事就任以来、「県民本位の開かれた県政」の実現に向け、緑飲トークをはじめとして県民の声に耳を傾け、豊かな発展可能性を備える本県にとって何が最善の道かといった視点から、県政の運営に全力を尽くしてまいりました。

 静岡空港の建設につきましても、県政の最重要課題の一つとして位置付け、あらゆる機会を通じまして、私の意見を申し述べ、各界各層の方々から御意見を伺うことにより、多くの県民の皆様の御理解と御賛同を得ているものと判断し、毎年度、予算審議などを通じまして、県議会の御賛同を得ながら推進してまいったところであります。

 しかしながら、昨今の公共事業をめぐる国民的関心の高まりの中で、静岡空港の建設につきましても、県民の皆様の間において、改めてその事業費の規模や開設後の管理運営のあり方、環境の保全、さらには、そもそもその必要性があるのかということにまで遡った議論が幅広く行われており、最近の私自身の経験でも、このような根本にまで遡った意見のやりとりをする機会も数多くなってきております。

 こうした状況を踏まえ、何らかの形でこの問題を問い直すべきだとの気運や空港建設そのものへの関心が、県民の皆様の間に大変高まってきていることを実感するに至ったところであります。

 私といたしましては、静岡空港の建設が必要であるとの考えはこれまでと何ら変わるものではありませんが、その建設について、県民一人ひとりが主体的な意思を表明することが適切と考え、住民投票条例の制定について、賛意を表明することといたしました。

 なお、本条例案につきましては、基本的事項として、「投票資格者」及び「住民投票に関する知事の義務」の点で、また、住民投票の適正かつ円滑な実施のために、「住民投票の期日」、「投票運動」などの点で、議案にお示ししたとおり、課題があるものと考えております。

 以上で私の説明を終わりますが、適切なる御議決をお願いする次第であります。


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