県議会開会日の提案説明
平成14年2月県議会定例会知事提案説明要旨

(2)重点項目

 一般会計の歳出予算総額は、1兆1,920億円で、借換債の特別会計での処理や中小企業向制度融資の見直し等により、表面上は、前年度予算額1兆3,215億円を大幅に下回りましたが、実質的には、前年度当初予算比3.2パーセントの減であり、こうした中、地震対策、雇用対策などの緊急課題への財源の思い切った配分や新たな仕組みの積極的な導入を図るなど、次の三つの項目を重点に、変革の時代の課題に即応した予算としたところであります。


 一つ目は、「安心安全社会の構築」であります。

 「魅力ある"しずおか"」を実現するためには、その前提として、すべての県民が安心して健康でいきいきとした生活を送ることができる、安心安全社会の構築が何よりも大切であると考えております。

 このため、県政の喫緊の課題である東海地震に備えた防災対策を大幅に強化いたしますとともに、雇用不安を軽減するための雇用の拡大や就業機会の創出に努めますほか、国際競争力が高く、環境とも調和した独創性のある元気な産業づくりを進めてまいります。

 さらに、警察官の増員や交通事故削減対策を推進いたしますとともに、子育て支援施策の充実や介護保険制度の円滑な運営、障害のある方の自立促進など、福祉・医療体制を充実、強化し、県民誰もが安心安全に暮らせる社会を構築してまいります。


 二つ目は、「魅力ある"しずおか"の創造」であります。

 交流が進み、人や企業が地域を選ぶ時代を迎えておりますことから、世界レベルの"しずおか"の新たな魅力を創造するとともに、本県の持つ魅力をさらに磨き上げ、情報発信していくことが大変重要であります。

 具体的には、地域づくりの鍵を握る「夢に挑戦できる、人づくり」に社会全体で取り組みますとともに、ワールドカップサッカー等世界的なイベントの開催を通じて本県の魅力を国内外に情報発信し、あわせて、空港や道路などの総合交通体系を積極的に整備し、「世界と交流できる、魅力づくり」を進めてまいります。

 また、地球温暖化対策の具体的な実践に取り組みますとともに、富士山や南アルプスなど、本県のかけがえのない豊かな自然環境の保全に努めますほか、環境への負荷の少ない廃棄物の処理やリサイクルを積極的に推進し、「美しい環境をつくる、循環型社会の構築」を目指してまいります。


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