県議会開会日の提案説明
平成14年6月県議会定例会知事提案説明要旨

(4)防災対策

 次に、防災対策についてであります。

ア 中部電力浜岡原子力発電所事故

 中部電力浜岡原子力発電所につきましては、昨年11月の1号機の配管破断事故や炉水漏れに続き、去る5月25日未明に2号機で発生した水漏れは、外部への放射能の影響はなかったとはいえ、原子力発電所の安全に対する県民の信頼を損なうもので、誠に遺憾なことと受け止めております。

 県といたしましては、何よりも県民の安全を最優先に考え、中部電力に対しては、原因の徹底究明と再びこのような事態が起きないよう万全の措置をとることを、また、国に対しては事業者への厳しい指導、検査体制のあり方についての検討を併せて要請したところであり、これらの要請した事項が確実に実施されることを今後とも注視してまいります。

 さらに、中部電力との「原子力発電所の安全確保等に関する協定」に基づく通報事項を明確にするとともに、環境放射能の状況などの情報提供を関係町や報道機関等に迅速に行うことにより、県民の皆様への広報を充実いたします。

 地震対策

 次に、切迫性が強く指摘されております東海地震につきましては、4月に開催されました国の中央防災会議において地震防災対策強化地域の見直しが行われ、本県を含む8都県263市町村が新たな地域として指定されました。

 本県は従来から全域が指定されており、これまでの地震対策に大きな変更はないものの、県境を越えた全国からの支援につきましても相当な困難が伴うこととなり、地域の持つ防災力の強化が重要となりますことから、昨年度とりまとめた減災を基本理念とした「地震対策アクションプログラム2001」について、現在、市町村とも協力しながら全力を挙げて推進しているところであります。

 特に、東海地震時の住宅の倒壊防止対策として、昨年度からはじめた専門家による木造住宅の耐震診断は、本年度から県下全ての市町村で実施することとなり、さらに、今年度創設した耐震補強の助成制度も、年度内には、全ての市町村で実施できる体制となりましたので、これらの事業を県民の皆様に御利用いただくよう積極的に働きかけてまいります。


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