県議会開会日の提案説明
平成15年9月県議会定例会知事提案説明要旨

(6)東海地震対策

 次に、東海地震対策についてであります。

 7月末の宮城県北部の地震では、直ちに担当職員を派遣し、住宅の被害を調査いたしましたところ、倒壊した建物は壁が少なく片寄りがあるなど、耐震性が低いことが原因であることが分かり、住宅の耐震化が重要であることを改めて認識いたしました。

 このため、住宅の耐震化を促進するためのプロジェクト「TOUKAI−0」につきましては、シンポジウムの開催やテレビCMを活用した広報活動を推進するほか、標準設計図を盛り込んだ補強工事手引書を作成してまいります。

 また、耐震化を県民の皆様に直接働きかけ、事業主体である市町村を支援するため、県内建築関係10団体による「静岡県木造住宅耐震化推進協議会」が8月6日に設立されました。

 このように支援体制も整いましたことから、県、市町村、民間団体が、それぞれの役割分担に応じた積極的な取組により、一層の推進に努めてまいります。

 なお、住宅の耐震化をめぐっては、耐震補強に便乗して不当に工事を行う悪質な業者が見られることから、他県に先駆けて悪質業者名を公表するなど厳しい指導を行うとともに、県民の皆様にも注意を呼びかけているところであります。

 また、本年で25回目を迎えた9月1日の総合防災訓練につきましては、中央会場となった菊川町では、地元の自主防災組織や自衛隊、ライフラインなどの関係機関により、実践的な訓練を展開いたしました。さらに、医療機関と自衛隊等が連携し、菊川町から静岡空港建設地までヘリコプターを使った重傷者の搬送訓練を行うなど、静岡空港が広域の防災拠点として活用できることを検証しました。県内では、この防災の日を中心に全市町村で実りある訓練が繰り広げられました。

 今後とも、地域住民の生命、安全を守るため、国等と連携を取りながら、広域支援受け入れ体制の確立や地域防災力の強化など、東海地震対策に万全を期してまいります。


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