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ホーム > 組織別情報 > 監査委員事務局 > 令和元年度決算審査及び基金運用状況審査(令和2年度実施)

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更新日:令和4年3月1日

令和元年度決算審査及び基金運用状況審査(令和2年度実施)

歳入歳出決算及び基金運用状況審査意見書の概要

地方自治法第233条第2項の規定に基づき審査に付された令和元年度静岡県一般会計及び特別会計の歳入歳出決算並びに同法第241条第5項の規定に基づき審査に付された令和元年度定額の資金を運用するための基金の運用状況について審査し、その結果について、令和2年9月7日に知事へ意見書を提出しました。

意見書全文

歳入歳出決算審査意見書(一般会計及び特別会計)の概要

1.審査の対象

令和元年度静岡県一般会計及び11特別会計

2.審査の期間

令和2年7月21日から令和2年8月28日まで

3.審査の方針

令和元年度静岡県一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の審査は、次の点を重点に関係諸帳票、証拠書類の照査、関係当局から聴取等を行うとともに、定期監査、例月出納検査等の結果も考慮し実施した。
(1)決算計数は、正確か
(2)会計事務は、関係法令等に適合して処理されているか
(3)予算の執行は、議決の趣旨に沿って適正かつ効果的にされているか
(4)資金は適正に管理され、効率的に運用されているか
(5)財政は、健全に運営されているか
(6)財産の取得、管理及び処分は、適正に処理されているか

4.審査の結果

令和元年度一般会計及び特別会計の歳入歳出決算の計数については、決算書、同附属書類、関係諸帳票、指定金融機関の現金有高表等を照合審査した結果、正確であることを確認した。

また、財政運営、予算の執行、会計及び財産・資金に関する事務については、一部改善を要する事項も見受けられたが、おおむね適正に行われているものと認める。

(1)健全な財政運営の堅持について

歳入決算額は、県税は減少したものの、国庫支出金の増額等により一般会計全体では前年度に比べ1.1%増加した。

県税の決算額は4,729億8,427万1千円であり、前年度決算額4,838億4,982万9千円に対しては、2.2%、108億6,555万8千円の減少であった。これは、輸出関連業種を中心とした企業収益の伸び悩み等により法人二税が前年度に比べ44億4,743万円(対前年度比△3.0%)減少し、また、政令市への税源移譲の影響により個人県民税が29億3,641万円(同△2.4%)減少したこと等によるものである。

国庫支出金は1,209億5,701万3千円で、前年度決算額1,077億6,318万5千円に対し、131億9,382万8千円(同12.2%)の増加となった。これは、防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策やCFS(豚熱)防疫対策等によるものである。

県債は1,674億7,875万3千円で、前年度決算額1,648億8,190万円に対し、25億9,685万3千円(同1.6%)の増加となった。これは、環衛研整備費債、緊急自然災害防止対策事業費債、減収補填債の発行増等によるものである。

歳出決算額では、義務的経費については、前年度と比べ扶助費が5.0%増加し、歳出全体に占める構成比は0.4ポイント増の10.1%となった。義務的経費全体では0.5%の増加となり、歳出全体に占める構成比は0.3ポイント減の50.5%となった。

投資的経費については、前年度から9.9%の増加となったが、これは普通建設事業費のうち補助事業費が117億1,891万1千円(14.5%)の増加、直轄事業負担金が52億2,013万8千円(34.7%)の増加となったこと等によるものである。

また、その他経費は前年度より1.8%減少し、歳出に占める構成比も33.0%と、1.0ポイント低下した。

次に、一般会計の県債残高についてであるが、新ビジョンの目標に設定している通常債の残高は、1兆5,615億2,066万1千円となり、前年度末より52億1,919万8千円減少し、着実に残高の縮減が図られている一方で、臨時財政対策債の残高は1兆1,525億9,984万9千円となり、前年度末より172億2,532万1千円増加した。

県の財政構造を示す7つの指標を見ると、義務的経費比率と財政力指数は改善したものの、一般財源等比率、自主財源比率及び経常収支比率は前年度に比べて悪化している。特に経常収支比率は97.1%であり、過去10年では平成28年度に次ぐ高い値となった。また、実質公債費比率及び将来負担比率は目標値の範囲内を維持しているものの、前年度からは悪化している。

財源不足については財政調整用の基金を取り崩すことによりこれを補っているが、取り崩しによる補填額は、令和2年度当初予算編成を踏まえた試算における見込み額100億円に対し、105億円となった。また、新ビジョンでは令和3年度までに財政調整用の基金に頼らない収支均衡を達成することを目標に掲げているが、この試算の結果、令和3年度には38億円の財源不足が見込まれることとなった。

上記の7つの指標の推移や財政調整用基金の取崩しの状況等を勘案すると、財政状況は新ビジョンの目標の範囲を維持しているものの、昨年度より厳しい状況になっていると言わざるを得ない。

収支均衡に向けた取組においては、義務的経費の増加に見合う歳出の見直しだけではその実現が困難となり、歳入確保、歳出の見直しの取組を更に強化することとしている。加えて今後は新型コロナウィルス感染症拡大の影響による景気の後退及びそれに伴う税収の落ち込みが見込まれる。これらのマイナス要因を踏まえると、収支均衡の達成のためのプロセスはより厳しいものとなることが予想される。「収支が均衡した財政運営」を達成するため、歳入歳出の抜本的な改革を進め、従来の取組以上に歳入の確保や歳出の見直しを推進されたい。

また、国から元利償還金の財源保障があり実質的な地方交付税として扱われているとはいえ、臨時財政対策債の残高が1兆1,500億円を超え、全体の県債残高の41.8%を占めるまでに累増していることから、国に対してはあらゆる機会を活用して、中長期的に安定的な税財源の構築、臨時財政対策債の廃止を含めた改革と償還財源の別枠での確保を強力に働きかけられたい。

(2)収入未済額の縮減への取組について

収入未済額から徴収猶予等の措置をとったものを除いた実収入未済額が、平成22年度の205億6,785万2千円をピークに減少に転じ、令和元年度には90億2,110万3千円と半分以下にまで縮減していることについて、その取組は評価できる。県税関係、県税関係以外のそれぞれの状況は次のとおりである。

(ア)県税関係

県税に税外収入の加算金を加えた実収入未済額は48億7,538万2千円となり、前年度に比べ9.7%、5億2,229万6千円の減少となった。特に個人県民税の減少額は6億1,995万6千円となっており、平成24年度から市町と協働で進めてきた特別徴収の徹底など、取組の強化に努めてきた成果が現れたものと考えられる。

県税関係の主な実収入未済額の推移(過去5年間)

区分

平成27年度

平成28年度

平成29年度

平成30年度

令和元年度

元年度/30年度

増減額

増減率

 

千円

千円

千円

千円

千円

千円

県税関係

8,924,679

7,421,415

6,420,344

5,397,678

4,875,382

-522,296

-9.7

 

県税(個人県民税)

7,977,885

6,674,156

5,773,237

4,788,980

4,169,024

-619,956

-12.9

県税(個人県民税以外)

879,762

679,845

588,466

553,540

628,159

74,619

13.5

 

加算金

67,032

67,414

58,641

55,158

78,199

23,041

41.8

また、個人県民税(均等割・所得割)の収入率は、政令市への税源移譲の影響があるものの平成24年度以降の上記取組による滞納繰越額の減少もあって96.1%となり、前年度より0.5ポイント上昇した。収入率の全国順位は、38位と前年度から順位を上げてはいるが、全国順位が低いという状況は変わっていない。県政運営の自主性を保持する上で県税の確保は重要な命題であり、特に個人県民税の徴収については、まだ工夫の余地があると思われるので、引き続き市町と協働での対策を進めるなど、より一層の徴収強化に努められたい。

 

(イ)県税関係以外

令和元年度の実収入未済額は41億4,572万1千円で、前年度に比べ0.3%、1,375万4千円の増加となった。未済額の主なものは、1件が12億円を超えるものがあるなど合計で約18億6,311万9千円となっている中小企業高度化資金貸付事業等特別会計に係る貸付金償還金、平成25年度に発生した不法投棄に係る7億4,162万1千円の産業廃棄物原状回復代執行費用返納金、母子父子寡婦福祉資金貸付金償還金、県営住宅に係る公営住宅使用料、生活保護費返還金等である。

県税関係以外の未収金については、全庁的な観点から部局を横断して対策に取り組む「税外収入債権管理調整会議」を設置し、平成23年度から過年度未収金について、回収目標や整理目標を立て縮減に向けた各種の取組を行っている。令和元年度においては、強制徴収公債権に係る研修会の拡充や債権回収の外部委託対象の拡大等の取組により、実収入未済額が縮減している債権もある一方で、道路応急復旧工事にかかる行政代執行費用等、母子父子寡婦福祉資金貸付金償還金など、新規未収金の発生により実収入未済額が増加しているものもあることから、引き続き収入未済の縮減・解消に努めるとともに、新たな収入未済の発生防止に努力されたい。

県税関係以外の主な実収入未済額の推移(過去5年間)

区分

平成27年度

平成28年度

平成29年度

平成30年度

令和元年度

元年度/30年度

増減額

増減率

 

千円

千円

千円

千円

千円

千円

県税関係以外

4,087,486

4,062,474

4,129,695

4,131,967

4,145,721

13,754 0.3
  児童措置費納付金

83,884

84,590

86,807

90,898

93,669

2,771 3.0
教育奨学金返還金

44,871

50,049

51,478

51,746

56,164

4,418 8.5
青年農業者等育成確保資金貸付金償還金等

-

36,398

46,391

46,454

45,405

-1,049 -2.3
過年度返納金

97,834

93,431

92,062

79,383

77,168

-2,215 -2.8
生活保護費返還金

92,315

113,149

126,663

151,307

169,218

17,911 11.8
新規産業立地事業費補助金等 6,716 51 72,057 86,297 72,035 -14,262 -16.5
産業廃棄物原状回復代執行費用返納金 746,889 746,195 743,048 742,388 741,621 -767 -0.1
放置違反金

26,783

21,521

16,737

8,777

4,500

-4,277 -48.7
行政代執行費用等(道路応急復旧工事)

-

-

-

-

39,656

39,656

皆増

公営住宅使用料等

242,908

217,567

203,521

190,328

177,990

-12,338 -6.5
母子父子寡婦福祉資金貸付金償還金等 526,384 562,878 591,756 628,895 665,322 36,427 5.8
中小企業共同施設資金貸付金償還金等

2,030,951

1,989,836

1,945,959

1,893,108

1,863,119

-29,989 -1.6
青年農業者等育成確保資金貸付金償還金等

40,211

-

-

-

-

-

-

その他 147,740 146,809 153,216 162,386 179,510 17,124 10.5

(3)事業繰越の縮減について

翌年度への繰越の状況は、一般会計で740億5,668万7千円、前年度比126.6%と増加した。特別会計については3億7,835万3千円で、前年度比24.1%と減少している。また、一般会計では、台風の影響に伴う工事の遅れによるもの(2件)や、新型コロナウィルスの影響で中国からの部材納入が遅延したことによるもの(4件)など7件7億9,945万1千円の事故繰越が発生している。

令和元年度の明許繰越の内訳としては、通常分が平成30年度の補正予算から始まった防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策による交通基盤費の増などにより前年度に比べ140億916万6千円増加し、また、追加分(国補正や災害発生に伴う事業の繰越)も台風による被害発生に伴う災害復旧費の増加等により20億9,261万円増加している。

事業効果を早期に発揮できるよう、関係機関等との十分な調整を行うなど、的確な計画立案及び効率的な予算執行を図り、繰越額の縮減に努められたい。

会計別の繰越額

区分

一般会計

特別会計

合計

金額

前年度比

金額

前年度比

金額

前年度比

 

繰越額

千円

74,056,687

126.6

千円

378,353

24.1

千円

74,435,040

123.9

 

(4)不用額について

歳出予算における不用額は、一般会計では、180億985万6千円で、前年度比158.9%、66億7,917万6千円の増加となっている。また、特別会計では、97億6,783万1千円で、前年度比149.9%、32億5,063万5千円の増加となっている。

一般会計の内訳の中で増加している主なものは、畜産競争力強化対策整備事業費助成、現年補助災害土木復旧費や社会資本整備総合交付金事業費などである。

一方、退職手当、認定こども園等整備事業費助成などは不用額が減少している。

また、特別会計の内訳で増加している主なものは、国民健康保険事業特別会計などである。

令和元年度の不用額は、一般会計、特別会計いずれも前年度を上回った。その中にはやむを得ない事情によるものもあると思われるが、財政の健全化を推進し財源の有効な活用を図るため、予算の適正額の確保と適時・的確な見直しによる不用額の縮減について、当初予算計上時から精度の高い所要経費の見積りを行うとともに、事業の進捗状況を的確に把握した上で補正等を行い、今まで以上に効率的な予算執行に努められたい。

会計別の不用額

区分

一般会計

特別会計

合計

金額

前年度比

金額

前年度比

金額

前年度比

不用額

千円

18,009,856

158.9

千円

9,767,831

149.9

千円

27,777,687

155.6

 

 

(5)財務会計事務等の適正な執行について

令和元年度定期監査等においては、政令市への交付金の算定誤りの発生など23件を監査結果として一番重い「指摘」としたほか、電気工事士免状交付申請書の紛失、特殊勤務手当の不正受給等56件を「注意」とした。監査結果は、指導、意見等を含めると全体で219件、前年度に比べ36件の減少となっている。

このうち、財務会計に関わるものは、50件であり、前年度より5件減少している。出納局では目的や対象者別に区分を設けて研修を実施するなど、財務会計事務に携わる職員の資質向上に努めており、財務会計に関する監査結果の件数の減少は取組の成果と言えるが、毎年のように発生する事務処理ミスに対しては、担当者の資質向上とともに、事務の適正な執行を確保する体制づくりが重要である。

令和2年度からは新たな内部統制制度が開始され、各所属において主体的にリスクの選定、対策を行うこととなっており、正確な会計事務の大切さを認識し、職場内の実効性のあるチェック機能の強化を図ることが期待されている。内部統制制度が有効に働き、適正な事務処理が行われるよう組織をあげて制度や仕組みの再点検を行うなど、適正な会計事務の執行に努められたい。

(6)財産管理等について

財産管理に係る事務については、「指摘」となるような重大な誤りはなかったが、不適切な管理により郵券類(レターパック)を亡失し「注意」となった案件が発生したほか、物品借受調書等の未作成、公舎台帳の記載漏れなどの、事務処理上の不適切な事例が散見されている。県有財産は、県民の財産であるという意識をもって適切な管理に努められたい。

一方で、県では、平成25年度にファシリティマネジメントの実施方針を作成し、「総量適正化」、「施設の長寿命化」、「維持管理経費の最適化」、「施設の有効活用」の4本柱により、経営的な視点から県有施設を総合的に企画・管理・活用する取組を行っている。とりわけ、未利用財産の売却については、平成20年度から5年ごとに売却計画を策定し未利用地の売却を進めてきている。平成30年度を計画初年度とする「県有財産の売却計画」においては、5か年で55億6,516万8千円の売却を進めていくこととし、令和元年度は、22億2,556万9千円を売却し、売却計画に対する達成率は59.2%であった。未利用財産は境界確定の状況などにより売却時期が変動したり、計画外であっても新たに売却が可能となることもあるため、毎年度、最新の売却対象を整理した上で、今後も計画的かつ積極的に売却を進められたい。

令和元年度は、今後30年間の建替えや集約化等の管理方針及び対策に要する費用を記載した「個別施設計画(公共建築物)」を策定し、公共建築物の総量適正化と長寿命化の取組を計画的に推進することとしている。

特に「総量適正化」については30年間で公共建築物の15%の削減を目標としているが、当該目標を早期に達成し、更なる削減に努められたい。

また、「施設の長寿命化」、「維持管理経費の最適化」、「施設の有効活用」についても、引き続き、積極的に取り組まれたい。

基金運用状況審査意見書の概要

1.審査の対象

静岡県立美術博物館建設基金

2.審査の期間

令和2年7月21日から令和2年8月28日まで

3.審査の方針

静岡県立美術博物館建設基金条例の趣旨に従って適正に運用・管理されているか、調書と関係帳簿及び証拠書類等を調査照合し審査を行った。

4.審査の結果及び意見

審査の結果、本基金は適正に運用されており、計数にも誤りはなかった。

静岡県公営企業決算審査意見書の概要

地方公営企業法第30条第2項の規定に基づき審査に付された令和元年度静岡県公営企業の決算を審査し、その結果について、令和2年9月7日に知事へ意見書を提出しました。

意見書全文

静岡県公営企業決算審査意見書の概要

1.審査の対象

令和元年度静岡県工業用水道事業
令和元年度静岡県水道事業
令和元年度静岡県地域振興整備事業
令和元年度静岡県立静岡がんセンター事業
令和元年度静岡県流域下水道事業

2.審査の期間

令和2年7月21日から令和2年8月28日まで

3.審査の方針

令和元年度静岡県公営企業の決算審査は、次の点に重点を置き、関係諸帳票及びその他証拠書類の照査、関係当局から聴取等を行うとともに、定期監査及び例月出納検査等の結果も考慮し実施した。

(1)決算報告書及び財務諸表は、地方公営企業法等関係法令に準拠して作成されているか
(2)決算報告書及び財務諸表は、経営成績及び財務状態を適正に表示しているか
(3)各事業は、地方公営企業法第3条の経営の基本原則の趣旨に従って運営されているか

4.審査の結果

工業用水道事業ほか4事業の決算報告書及び財務諸表は、いずれも地方公営企業法等関係法令に準拠して作成され、令和2年3月31日現在の財政状況及びその日をもって終了する事業年度の経営成績を適正に表示しているものと認める。

また、一部に厳しい経営状況の事業もあるが、各事業は、地方公営企業の基本原則の趣旨に従い、おおむね適正に運営されているものと認める。

5.審査の意見

(1)工業用水道事業

工業用水道事業は、資産売却益の減少により、当年度純利益が前年度比1億4,783万5千円(45.1%)の減益となったが、純利益1億8,006万9千円を確保した。

工業用水道別に見ると、7工業用水道のうち当年度に純損失を計上した工水は、平成30年度に大口受水企業の給水収益の減少の影響を受けた東駿河湾のみとなっている。純利益が前年度より減少した工水は、静清、西遠、湖西の3工水である。うち、西遠は前年度より2億3,502万7千円の減少となったが、これは平成30年度に計上された固定資産売却による特別利益がなくなったためである。

一方、年間需給水量を見ると、7工水の合計で前年度比17,204千立方メートル(9.3%)減少した。今後も水需要の減少や節水技術の向上等により、給水収益が中長期的に減少を続ける可能性が高いことに加え、施設等の老朽化による維持管理費用の漸増は避けられず、経営の圧迫要因になると予想される。

このような状況の中、企業局では、平成30年度から10年間の経営の基本計画である「経営戦略(第4期中期経営計画)」を実行している。

併せて、コスト縮減に当っては、若手職員によるタスクフォースを設置し、積極的に取り組んでおり、電力調達方法を見直し、2億円のコスト縮減を達成するなど、多くの成果を上げている。

こうした点を踏まえ、事業の経営について次のとおり意見を述べる。

1.「経営戦略(第4期中期経営計画)」に基づいて、施設整備費の縮減や運営コストの削減等による経営基盤の強化に努める一方、新規顧客開拓等に向け、最大限の経営努力を継続されたい。

特に、急速な経営悪化が見込まれる東駿河湾と富士川工水については、再編を含めた施設の効率的な運用や新規需要開拓など経営改善に向けて、早急に対応されたい。

2.工業用水の安定供給等に資するため、「第5期長期修繕・改良計画」及び「第3期耐震計画」を着実に推進するとともに、計画された大規模施設改修等に併せて、新たな民間的経営手法の導入について検討を進め、更なる経営の安定化に努められたい。

(2)水道事業

水道事業は、当年度、3水道事業のいずれも純利益を計上した。榛南及び遠州において、前年度より純利益が減少したものの、駿豆は前年度より増加した。ただし、年間需給水量については3水道事業のいずれも減少し、当年度の3水道の合計受給水量は、前年度比2,004千立方メートル(2.6%)の減少となった。

水道事業においては、水需要の減少に伴う施設規模の適正化が課題のひとつであるほか、将来、大規模な施設更新等による建設改良費の増加が見込まれている。

このような状況の中、水道事業は、県民の健康な生活の維持に不可欠な公益事業であり、更なる経営改善と安定的な施設管理の両面が求められている。また、台風による駿豆水道の破断への早期対応に示されたように、危機管理についても万全の対応を取ることが強く求められる。

こうした点を踏まえ、事業の経営について次のとおり意見を述べる。

1.「経営戦略(第4期中期経営計画)」に基づき、将来にわたる健全経営を維持していくため、経営を取り巻く環境変化に柔軟に対応できるよう、計画の前提となる水需要の動向や、受水市町の意見及び意向を十分に踏まえ、適宜計画の見直しを図られたい。

2.安全で安心な水を安定的に供給するため、「第5期長期修繕・改良計画」及び「第3期耐震計画」に基づき、施設、管路の耐震化を計画的に進めるとともに、災害、漏水事故等緊急事態に対し、常に迅速・的確な対応が取れるよう、関係機関と連携しつつ、訓練等の危機管理に万全を期せられたい。

(3)地域振興整備事業

地域振興整備事業は、レディーメード方式により整備した「富士山麓フロンティアパーク小山」の事業が、平成30年度に引き続き令和元年度も4区画を分譲するなど順調に進んでいる。前年度同様に土地売却収益を出し、当年度は3億8,723万3千円の純利益をあげた。

一方、「藤枝高田」は造成工事を施工中であり、令和3年度の引渡しを予定し、「富士大淵」については、用地買収・実施設計に着手し、令和4年度の引渡しを予定している。

両整備箇所はいずれも「セミ・オーダーメード」方式で整備を進めているが、企業局では「セミ・レディーメード」方式を新たに創設し、市町や企業の多様な需要に応えていく方針である。

こうした状況を踏まえ、事業の経営について次のとおり意見を述べる。

1.「富士山麓フロンティアパーク小山」については、完売へ向けて着実に取り組まれたい。

2.「藤枝高田」及び「富士大淵」については、関係する市町と連携し、計画に沿った事業の推進に努められたい。

3.「レディーメード」、「オーダーメード」、「セミ・オーダーメード」、新たに創設した「セミ・レディーメード」方式など多彩な用地造成方式を活用し、企業等のニーズに対応した工業用地等の供給を市町と連携して迅速に進められたい。

(4)静岡がんセンター事業

静岡がんセンターは、本県がん対策の中枢を担う高度がん専門医療機関として、平成14年9月に313床で開院し、令和2年4月には全床開棟して615床となった。令和2年3月には、厚生労働大臣からがんゲノム医療中核拠点病院の指定を受け、県内のがんゲノム医療を更に推進することが期待されている。

また、令和元年度の経営状況は、対前年度比で病院事業については利益が増加したが、研究所事業は改善が見られたものの損失を計上した。結果として全体で179万3千円の純損失が生じ、未処理欠損金も増加している。

こうした点を踏まえ、次のとおり意見を述べる。

1.令和元年度の病院事業の純利益は、前年度から改善し、新公立病院改革プランで見込んだ黒字額を上回った。しかし、研究所事業の損失を含めた全体では、損失が縮小したものの発生しており、当年度未処理欠損金が35億184万3千円となっている。

未処理欠損金の解消には、病院事業の一層の収益向上が望まれる。新公立病院改革プランは令和2年度が最終年度であることから、目標達成に向け、経営戦略会議等による適切な目標設定と進捗管理、その他の管理指標の分析等を行い、引き続き効率的な病院経営に取り組まれたい。

2.過年度未収金は、前年度に比べ339万7千円増加しており、1億482万8千円と多額である。引き続き、新たな収入未済の発生防止と早期回収に努められたい。

3.本県がん対策の中枢を担う高度がん専門医療機関として、増加するがん患者に高度専門医療を継続して提供し、がんゲノム医療や臨床研究の体制強化を図るため、医師等の確保対策に努められたい。

(5)流域下水道事業

流域下水道事業は、平成31年4月から公営企業会計へと移行し、令和元年度の純利益は、6億1,973万5千円となった。

事業に必要な財源を関係市町が負担していることから、当面は安定した経営が見込まれるが、老朽化した施設の更新需要の増大や人口減少などの社会環境の変化により、流域下水道事業を取り巻く経営環境は今後、厳しくなるものと予想される。

こうした点を踏まえ、事業の経営について次のとおり意見を述べる。

1.公営企業会計への移行初年度となった令和元年度は、堅実に純利益を計上するなど、順調にスタートしたところであるが、将来にわたり事業を安定的に継続するため、中長期的な基本計画である「経営戦略」を速やかに策定し、更なる経営の効率化に取り組み、経営基盤の強化に努められたい。

2.事業着手から40年以上が経過しており、多くの施設の改築、更新期を迎えていることから、事業費の増大が懸念される。平成31年3月に策定した「ストックマネジメント計画」の着実な実施により、事業費の平準化、施設の長寿命化を進め、計画的かつ効率的な施設管理に努められたい。

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