新型コロナワクチン接種を受ける意義

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ページID1033568  更新日 2023年1月11日

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新型コロナウイルス感染症患者が富士保健所管内で初めて発生してから、ほぼ一年が経過しようとしております。

現在は、静岡県内でも高齢者を含む一般住民へのワクチン、予防接種の準備が進んでおります。一方で、ワクチン接種を受けるべきか悩んでいらっしゃる方もおります。日本経済新聞が実施した今年2月末の調査によれば、ワクチンを「直ちに接種したい」人は31%で同様の質問をした昨年12月から18%上昇しましたが、「副反応などの状況を見極めてから接種したい」人が57%おります。

人口の一定以上の割合の人が新型コロナウイルスに対する免疫を持てば、「集団免疫」という新規感染者が出ても他の人への感染が広がらなくなる状態になり、社会全体が感染から防衛されることになります。自然感染でも「集団免疫」を達成することもできますが、死者や重症者など多くの犠牲を伴います。そこでワクチン接種によって集団免疫を確立することを目指します。

感染症による感染力は、「基本再生産数」で示し、これはある感染症に罹患した人が、免疫を全く持たない集団に入ったときに、直接感染させる平均の人数のことです。WHO(世界保健機関)は、新型コロナウイルス感染症の基本再生産数を、暫定的に1.4から2.5と示しております。仮に2.5とすれば、8割の効率で免疫を獲得するワクチンを接種した場合、75%の人が受ければ集団免疫を達成できます。「見極めてから接種したい」人たちにも是非接種していただき、集団免疫を早急に確立できればと思います。

ワクチン接種は多かれ少なかれ副反応を伴いますが、そのほとんどが一時的な身体症状で、本当に罹患した場合のリスクに比べると軽く、重度の副反応は極めて稀です。重篤な副反応としてアレルギーの一種であるアナフィラキシーが挙げられておりますが、頻度としては10万回接種で1、2件と低く、その原因が化粧品などに含まれるポリエチレングルコール等であることが分っているため、丁寧な問診で予診時に除外できます。それでも発生してしまった時は早期に適切な医療を受けていただき、万が一障害が残ってしまった場合は医薬品医療機器総合機構(PMDA)という国の組織によって被害が救済されることになっております。

新型コロナウイルス感染症は家庭内感染者が多数を占めます。正しい知識をもって、多くの人にワクチン接種を受けていただき、皆さまの大切な人の健康を守りたいものです。よろしくお願いします。

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