在宅時間の増加に伴う、喫煙・受動喫煙状況の変化

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ページID1033573  更新日 2023年1月11日

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染予防のためのマスク着用や、人と人の接触を減らすことを取り入れた、新しい生活様式が推奨されています。

新型コロナウイルスと喫煙については、生活様式の変化によるストレスを理由にした喫煙量の増加や、在宅時間の長期化による自宅での受動喫煙の増加が懸念されます。また、喫煙所では、たばこを吸うためにマスクを外したり、喫煙室内で感染した事例も報告されていることから、感染リスクの高い場面や行動についての注意が必要です。

在宅時間の増加に伴う変化

感染予防のための外出自粛が推奨されるとともに、企業によっては在宅勤務の推進が行われています。国立がん研究センターが公表した「新型コロナウイルスとたばこに関するアンケート調査報告書」によると、喫煙者(1000人)を対象に、ステイホームや在宅勤務などによって、喫煙量が増えているか質問したところ、「増えている」が18.0%、「変わらない」が69.6%、「減っている」は11.4%、「(ほぼ)やめることができた」は1.0%という結果でした。

さらに、喫煙が「増えている」と答えた喫煙者(180人)に対して、最も大きな原因を質問したところ、「感染リスク増大、あるいは日常生活や社会環境の変化に伴うストレスの増加のため」をあげた人は49.4%と最も高く、次いで「職場は禁煙となっているが、自宅は制約がないため(環境要因)」をあげた人は33.9%、「職場では周囲の目が気になるが、自宅では周囲の目が気にならないため(人的要因)」をあげた人は10.0%の順となっていました。

逆に、喫煙が「減っている」と答えた喫煙者(114人)に対して、最も大きな原因を質問したところ、「飲み会や会食などがなくなり、喫煙する機会が減ったため」を理由にあげた人は29.8%と最も高く、次いで「自宅では家族の目が気になる、あるいは家族を受動喫煙から守りたいため(人的要因)」をあげた人は19.4%、「自宅では喫煙環境がないため(環境要因)」をあげた人は14.5%の順となっていました。

その一方で、「感染症による重症化がこわいから」を原因とする回答は12.9%と少ない状況でした。

次に、非喫煙者(1000人)に対して、同居人の喫煙による受動喫煙か増えているか質問したところ、818人から回答が得られ、「増えている」と回答したのは10.6%、「変わらない」が19.3%、「減っている」は1.6%、「喫煙する同居人はいない」は68.5%となっていました。

「喫煙する同居人はいない」を除くと、受動喫煙が「増えている」という回答は34%になり、相当程度いることをうかがわせる結果になりました。

この調査報告書は、20歳以上を対象としたものですが、同居する未成年の子どもたちが、望まない受動喫煙にさらされている可能性があることが懸念されます。

禁煙のススメ

WHO(世界保健機関)は昨年、喫煙は心血管疾患、癌、呼吸器疾患、糖尿病などの非感染性疾患の主要な危険因子でもあり、さらに、これらの持病をもって生活している人々は、新型コロナウイルス感染時には重症化しやすくなるという科学的概要を発表しました。

喫煙は単なる習慣ではなく、「依存症=病気」と診断されるようになりました。禁煙治療に健康保険が適用されますが、一定の要件がありますので、禁煙治療を始めたいと思った方は、富士健康福祉センター医療健康課までお問い合わせください。(電話:0545-65-2151)

≪参考資料≫「新型コロナウイルスとたばこに関するアンケート調査報告書」

(国立研究開発法人国立がん研究センター/令和3年5月31日)

このページに関するお問い合わせ

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