世界最大級のプラモデル・鉄道模型の見本市 「第62回静岡ホビーショー」が開催されました
静岡県は、プラモデルの出荷額が全国第1位、約8割のシェアを誇り、世界的に注目されるプラモデルの一大産地です。
今回は、本県のプラモデルの歴史と5月8日(水曜)~12日(日曜)に開催された「第62回静岡ホビーショー」について紹介します。
1 プラモデルの歴史
(1)プラモデルのルーツ
静岡県は良質な木材が豊富であったことから、古くから木材加工が盛んで、優秀な職人が全国各地から集まり、優れた木製玩具や木製模型の生産が始まったといわれています。
(2)木製模型飛行機からプラモデルへ
木工業の発展に伴って、昭和初期に、木製模型飛行機メーカーが数多く誕生しました。戦後、欧米からプラモデルが輸入されるようになると、タミヤ、アオシマ、ハセガワといった現在に続くメーカーが、いち早くプラスチックへの素材転換に成功し、昭和30年代後半のスロットルレーシングカーやキャラクター商品、昭和50年代のスーパーカー、ガンプラ、昭和60年代のレーサーミニ四駆など次々にヒット商品を生み出して、プラモデル産業の集積地となりました。
2 静岡ホビーショーについて
(1)国内外から8万人以上が来場する世界最大級の見本市
静岡ホビーショーは、昭和34年に浮月楼(静岡市葵区)において「第1回生産者見本市」が開催されたのが始まりで、今では国内外から8万人以上が来場する世界最大級のプラモデル・鉄道模型の見本市となりました。
62回目となる今回は、過去最多の99社・団体が出展し、会場のツインメッセ静岡(静岡市駿河区)は多くの来場者で賑わいました。
(2)「小中高校生招待日」(5月10日)
子供たちにものづくりの魅力を体感してもらうことを目的として、令和元年に初めて開催されました。参加した子供たちはもちろん、業界からも好評を博し、今回が4回目となります。
当日は、静岡県内58校から3,665人の児童生徒が来場し、各社による新製品の展示、プラモデルの製作体験、ラジコンカーの操縦体験等の様々なプログラムが行われました。普段は体験できないような多数の企業による壮大なホビーショーに、子供たちは興味津々で、目を輝かせて楽しんでいる様子があちこちで見られました。また、城南静岡高等学校及び静岡聖光学院中学校の生徒がボランティアとして参加しました。
参加した児童は、「初めて作った。ものづくりに興味を持つきっかけになった。家でも作ってみたい」「たくさんのパーツがあり意外に難しかったけれど楽しかった!」と嬉しそうに話してくれました。ボランティアで参加した高校生の中には、「ものづくりに興味があり、将来はものづくり関係の職に就きたい」と話してくれた生徒もいました。
また、出展企業からは「実際に作っているところや反応を見ながら、改良するところがあるか考える良い機会になっている」「普段はゲームをやっている子供たちがものづくりに興味を持ってくれることが嬉しい」という声が聞かれました。
このほか、使用済みランナー(プラモデルの枠の部分)をリサイクルして新たなプラスチック製品が生み出される様子を間近で見学できるコーナーもあり、プラモデル業界で進められているサステナブルな取組や技術革新を体験することができました。
今後とも、静岡ホビーショーの開催を通じて、より多くの皆様に、ものづくりの素晴らしさを実感いただけるよう、静岡模型教材協同組合、静岡市等と共に取り組んでまいります。
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