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静岡県総合計画『富国有徳の理想郷“ふじのくに”のグランドデザイン「後期アクションプラン」』全文(PDF:4,743KB) |
本県は、おおむね10年後の目指す姿を描く「基本構想」と構想を実現するための最初の4年間(平成22年度~平成25年度)の具体的取組を示す「基本計画」で構成する静岡県総合計画「富国有徳の理想郷“ふじのくに”のグランドデザイン」を平成23年2月に策定しました。
甚大な被害が想定される南海トラフ巨大地震をはじめ、依然として予断を許さない経済・雇用情勢、エネルギーを取り巻く環境変化、人口減少の進行など、総合計画策定後の社会経済情勢は大きく変化しています。
こうした本県を取り巻く環境の変化への的確かつ迅速な対応を図り、「県民幸福度」の最大化を目指す“ふじのくに”づくりの総仕上げに向け、平成26年度から平成29年度を計画期間とする「後期アクションプラン」を策定しました。
計画の基本理念として、「富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくり~ポスト東京時代の日本の理想郷を創る~」を掲げ、まずは全てに優先される「「命」を守る危機管理体制の充実」に取り組み、徳のある人材の育成と豊かさの実現を図り、相互に助け合いながら、“ふじのくに”の「徳のある、豊かで、自立した」地域づくりを進めていきます。こうした取組を進めることで、「県民幸福度」の最大化を目標とした「住んでよし訪れてよし」、「生んでよし育ててよし」、「学んでよし働いてよし」の理想郷の実現を目指していきます。
富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくり |
日本の国土のシンボルであり、世界の宝である富士山を擁する静岡県は、県政運営を行う上での基本理念として、「富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくり」を掲げます。
「富士」は、物の豊かさと心の豊かさを示すとともに、尽きることのない価値の源泉としての「不尽」、不老長寿のシンボルとしての「不死」、幸せでやさしい思いやりにあふれる「福慈」、そしてオンリーワンを表わす「不二」など、歴史をさかのぼると様々な漢字が当てられ、そうした多様な意味を含めて、ひらがなで「ふじ」とも書かれます。こうした、「ふじ」が意味する多様な価値を希求し、多彩な広がりを有する“ふじのくに”になることを目指していきます。
富国有徳の考え方 豊かさの集積を「富」、廉直な心を堅持する者のことを「士」とすれば、両者を兼ね備えたものが富士であり、富士山は、「豊かにかつ廉直に生きること」を示唆します。 「富国有徳」は、徳のある人が、物心ともに豊かに暮らす、ヒトとモノをともに大切にする国や地域を実現しようとする考え方です。本計画は、堅実な経済成長を実現しながら、県民誰もがより良く暮らし、文化力を高め、他を惹きつける魅力を磨くという理想郷づくりに向けた、富士の名を体したビジョンです。 |
ポスト東京時代の日本の理想郷を創る |
日本は、その歴史において、国の中心地を移してきました。時代順には平城(奈良)→平安(京都)→鎌倉→室町(京都)→江戸、そして東京となります。これらの中心地を地図上に落としこむと、日本列島には中心地が多数あることになります。日本は世界でも珍しい多中心の国柄です。
日本は、その歴史において、東西の文明の波をかぶりましたが、まず東洋文明を受容しました。東洋文明を受容した中心地は京都です。その受容は室町時代で終わりました。日本は、東洋文明から自立したことを、中心地を江戸に移すことによって示しました。明治維新で、朝廷が京都から江戸に移り、江戸は東京に改められました。東京は西洋文明の受容の中心地となりました。現代の東京は西洋のどの都市にも勝るとも劣りません。こうして、奈良時代から現代までの間に、日本は東洋文明を京都に、西洋文明を東京に受容し、ついに東西の文明の受容を終えました。
明治以降の日本は、天皇の一世一元の例に従い、大正、昭和、平成をもって時期区分としますが、東京が中心地であり、「東京時代」といえます。東京時代とは、日本が西洋文明を東京に受容して、それを各地に広めた時代です。その結果、日本各地にミニ東京が生まれました。
しかし、もはや東京を真似るのは時代遅れです。各地方が特色を活かした地域づくりを進めるときが来ています。地方分権・地域主権が日本の課題です。東京を中心にした中央集権体制から、地方が自立して新時代を開く前夜にあります。すでに日本は、西洋文明を模倣する立場から、むしろ日本が海外から模倣される立場に劇的に変わっています。日本がモデルとなり、海外の人々を惹きつける時代が到来しているのです。
日本の国土のシンボルは富士山です。富士山は国土の中心に位置します。富士山を擁する静岡県は、富士山から導き出される価値に立脚した地域づくりを進めるのが、その地域性にもっともかなうのです。“ふじのくに”静岡は「ポスト東京時代」の新しい日本の理想郷になりえます。
物の豊かさとともに、心の豊かさも同じように大切にすることは、この時代に生きる私達に問われている課題であり、ブータン国王の提唱した「国民総幸福度」GNH(Gross Nationa lHappiness)に通ずる考え方です。
こうした考え方の下、本県では「県民幸福度」の最大化を目標に、県民が誇りと希望を持ち、人生の質を高めながら活躍する社会の実現を図っていきます。
理想郷を社会全体のイメージとして表すならば、「住んでよし」の地域であり、それは、周囲から見ると憧れを抱き惹きつけられる地域、言い換えると「訪れてよし」の地域です。
また、県民一人ひとりの立場で、生き方や成長のステージに応じた着眼をすれば、明日への活力がみなぎり、未来を築く子どもたちが生まれ、将来の夢を描きながら育てられる「生んでよし育ててよし」の地域、加えて、人々が学校や仕事、生活での経験を通じて自己の能力を伸ばし、モノに固有の価値を見出し、生き方や暮らしに厚みをつけて、豊かになる「学んでよし働いてよし」の地域が理想となります。
静岡県は、多様な価値観を持つ県民それぞれが幸せを感じることのできる「住んでよし訪れてよし」、「生んでよし育ててよし」、「学んでよし働いてよし」の理想郷を目指していきます。
【静岡市清水区吉原からの富士山】
(1)“ふじのくに”づくりの総仕上げに向けた道筋の明確化
(2)目標(数値目標)の明示
1.“ふじのくにづくり”の戦略体系(第3章)
2.戦略ごとの具体的取組(第4章)
(3)工程表の明示
第1章計画の基本方針
第2章“ふじのくに”づくり総仕上げに向けた重点取組 【8つの重点分野】 第3章“ふじのくに”づくり戦略体系 【32の数値目標】
第4章戦略ごとの具体的取組 平成26年~平成29年までの後期4年間における具体的取組 【261の数値目標、491の主な取組】
第5章地域づくりの基本方向 【5圏域】 |
“ふじのくに”が目指す「県民幸福度」の最大化、そのための「住んでよし訪れてよし」、「生んでよし育ててよし」、「学んでよし働いてよし」の理想郷の実現に向けて、本県の求心力を高め、地域力を十二分に引き伸ばす次の8点について、今後4年間、総力を挙げて重点的に取り組みます。
1.大規模地震への万全な備え
2.「内陸のフロンティア」を拓く取組
3.人口減少社会への挑戦
4.富士山を活かした地域の魅力づくり
5.健康寿命日本一の延伸
6.新成長産業の育成と雇用創造
7.エネルギーの地産地消
8.多彩な人材を生む学びの場づくり
〈「命」を守る危機管理体制の充実〉
○「命」を守る危機管理【危機管理】
〈徳のある人材の育成〉
○「有徳の人」づくり【教育】
○「憧れ」を呼ぶ“ふじのくに”づくり【文化・観光】
〈豊かさの実現〉
○一流の「ものづくり」と「ものづかい」の創造【経済産業】
○「和」を尊重する暮らしの形成【くらし・環境】
○「安心」の健康福祉の実現【健康福祉】
〈自立の実現〉
○ヒト、モノ、地域を結ぶ「基盤」づくり【交通基盤】
○「安全」な生活と交通の確保【防犯・警察】
○地域主権を拓く「行政経営」【経営管理・企画広報】
お問い合わせ
知事直轄組織政策推進局総合政策課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2145
ファックス番号:054-221-2750
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