静岡県防犯まちづくり条例（前文）

前文

安全に安心して暮らせることは、私たちすべての願いである。

私たちは、温暖な気候と富士山、浜名湖、駿河湾などの豊かな自然の中で、先人たちのたゆまぬ努力で築かれた安全な社会を基盤として、多彩な産業を展開し、発展を遂げてきた。

しかしながら、近年、都市化、国際化や情報化の進展などによる社会環境の変化に伴い、全国的に犯罪が増加する中で、静岡県においても急激に犯罪が増加し、県民生活や社会経済活動に多大な不安と損害を与えている。

このように県民生活の安全と社会経済活動の安定を脅かしている犯罪を減らすためには、警察活動に頼るだけでなく、私たち一人ひとりが防犯意識を高め、犯罪に遭わないように行動するとともに、地域の連帯感を高め、互いに見守り合い、助け合う地域の力を取り戻し、さらに、犯罪の防止に配慮した都市環境の整備を図るなど犯罪の起きにくい防犯まちづくりに自ら積極的に取り組む必要がある。

私たちは、安全な県民生活と安定した社会経済活動を回復し、訪れる人や進出する企業にとっても魅力ある静岡県を実現するため、一丸となって防犯まちづくりを推進することを決意し、この条例を制定する。