県議会開会日の提案説明
平成13年2月県議会定例会知事提案説明要旨

<農林水産業の振興(ビジョン、茶業振興、花き産業振興、林業振興、駿河湾深層水の総合利用、豊かな海づくり大会)>

 次に、農林水産業の振興についてであります。

 21世紀初頭の本県農林水産業と農山漁村地域のあるべき姿を県民の視点で展望し、「豊かな農林水産物の安定供給」、「農山漁村地域が持つ多面的機能の発揮」、「環境に配慮した地域社会の創造に貢献する農林水産業の確立」を目指した「静岡県農林水産業新世紀ビジョン」を、本年1月に策定いたしました。今後は、農林水産業と農山漁村地域が、「安全で美しく、住みやすい県土を築く基礎」として、「県民共通の財産」となりますよう、県民の皆様をはじめ市町村や関係団体等の御理解と御協力をいただきながら、このビジョンの実現に向けて、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 茶業振興対策につきましては、本年10月5日から8日までの4日間、お茶に関わる21世紀の産業、学術、文化について考え、交流する「世界お茶まつり」を開催し、さらに、この「世界お茶まつり」の成果を継承していくため、「世界緑茶協会」を設立することとしております。また、小規模な茶園整備や改植に対する新たな助成制度を設けるなど、本県のお茶の生産性を高めるための各種施策に関係団体と一体となって取り組んでまいります。

 花き産業の振興につきましては、県下各地で「花咲くしずおか」運動を展開するとともに、「しずおか緑・花・祭」や「しずおか国際園芸博覧会」を盛り上げていくため、関係団体や地域の皆様と一体となって、花と緑にあふれる県づくりを推進してまいります。

 次に、林業の振興につきましては、「しずおか優良木材供給センター」の設立を支援し、品質・性能が明確で、優良な県産材の供給を促進するなど、時代の要請に対応した体制づくりを進めてまいります。

 次に、駿河湾深層水の総合利用につきましては、今年の10月までに、新焼津漁港に給水施設を含めた連続取水施設を整備し、漁港施設や民間企業等に深層水の試験分水を開始するとともに、深層水の特性を利用した、魚介類の種苗生産研究等を行うための深層水水産利用施設の整備に取り組んでまいります。

 また、10月28日に、新焼津漁港で開催する「第21回全国豊かな海づくり大会」につきましては、式典、稚魚の放流などの公式行事に加え、多くの歓迎行事や催し物を企画するなど、できるだけ多くの県民の皆様に御来場いただき、水産業を身近に感じ、楽しんでいただける魅力ある大会となるよう準備を進めてまいります。

<産業を担う人材の育成(職業訓練体制の整備、技能五輪国際大会、国際アビリンピック)>

 次に、産業を担う人材の育成についてであります。

 本県のものづくりにおける優位性を維持、発展させていく原動力となる優秀な技術者、技能者の育成を目指して、平成14年度から新たな職業訓練体制をスタートさせることとし、訓練カリキュラムの抜本的な見直しや訓練機器・設備の整備、指導員の資質向上などに取り組んでまいります。

 また、「技能五輪国際大会」及び「国際アビリンピック」につきましては、平成19年の開催に向け、大会の会場計画やボランティアの体制整備などについて、本県独自の基本構想を策定するとともに、選手の育成・強化についても、早期に準備を進めてまいります。


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