県議会開会日の提案説明
平成15年2月県議会定例会知事提案説明要旨

 <交通安全対策の推進>

 次に、安全な交通社会を目指す交通安全対策の推進についてであります。

 昨年の県内における人身交通事故は、発生件数、死者数、負傷者数とも前年に比べ減少いたしました。

 特に死者数は、昭和32年以降最少となる269人で、前年に比べ38人減少し、平成13年度から取り組んでいる「みんなで進める交通安全県民運動」の目標である、死者数300人以下を達成することができました。

 しかしながら、本年に入り死亡事故が多発し、特に高齢者の死者数は、1月末で16人を記録する全国ワーストワンという結果となり、大変厳しい状況になっております。

 このため、平成15年度は、交通事故を更に削減するため、「ストップ ザ・交通事故検討委員会」での検討結果を踏まえ、市町村をはじめ、関係機関・団体、警察本部と連携して、交通安全教育の充実、効果的な広報・啓発の展開、道路交通環境の整備、さらには、悪質運転の撲滅に向けて、積極的に取り組んでいくこととしております。

 <犯罪対策の推進>

 次に、すべての人が安全に暮らせる犯罪対策の推進についてであります。

 安全社会づくりを進めるためには、警察活動に頼るばかりでなく、行政、学校、職場、地域が一体となって犯罪を未然に防止する対策を講じることが必要と認識しております。

 そこで、昨年「防犯まちづくり有識者懇談会」を設置し、県民の皆様との協働による犯罪防止施策の検討を進めており、平成15年度には、これを「しずおか防犯まちづくり行動計画」として取りまとめ、全県を挙げた防犯運動を展開してまいります。

 同時に、治安基盤を充実するため、警察法施行令の改正に伴い警察官140人の増員を行うとともに、東海地震等大規模災害に対する拠点施設として警察署や交番を整備し、治安基盤の充実を図ってまいります。

 <食品安全対策>

 次に、食品安全対策についてであります。

 国際化の進展などにより、食を取り巻く環境がますます複雑・多様化する中で、全庁を挙げて迅速かつ総合的な対応を図るため、「しずおか食の安全推進委員会」を設置し、3月中にアクションプランを策定してまいります。

 平成15年度におきましては、生産から流通・消費における食の安全確保を推進するため、関係部局による合同監視活動を実施するなど監視指導活動の強化を図るとともに、食品に係る健康危害等に速やかに対応するための検査機器の整備など試験検査体制の強化を図ることとしています。

消費者が安心できる安全な農水産物の生産とその安定供給につきましては、生産段階における農薬等の適正管理と適正使用の徹底や、農水産物の生産履歴情報を消費者へ提供するトレーサビリティシステムの構築とともに、生産から消費に至る信頼関係の確立に向けた取組をしてまいります。

食品表示の適正化につきましては、食品の偽装表示等により消費者の食品表示への不信感を招いている中、県の実態調査においても食品表示の定着が未だ不十分であることから、監視指導体制を強化し、生鮮食料品店の巡回点検を行うなど、食品表示制度の一層の周知・徹底を図ってまいります。


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