県議会開会日の提案説明
平成15年12月県議会定例会知事提案説明要旨

(10)県立静岡がんセンターにおける陽子線治療

 次に、県立静岡がんセンターにおきましては、世界でも最先端と言われておりますがんの陽子線治療を10月22日から開始いたしました。

 この陽子線治療は、手術や他の治療法では困難ながんの治療において、大きな成果が期待できるものであり、これにより県内のがん治療が一層進むものと考えております。

 治療開始1か月で7人の患者さんが実際に照射を受け、順調な滑り出しができました。

 今後も、がんの高度専門医療機関として、県民の皆様に最先端の医療を提供できるよう努めてまいります。

 

(11)中小企業への支援

 次に、中小企業への支援についてであります。

 景気は上向きの傾向もみられますが、多くの中小企業は、長引いた景気低迷の影響を受け、資金調達におきまして、まだまだ厳しい環境におかれております。

 こうした中小企業が安心して活動できるよう、今年度は、県制度融資への借換制度の導入や、返済方法に選択肢を設けるなど中小企業者の資金繰りの安定を図ってきたところであります。

 しかしながら、これまでの長期にわたる景気低迷と冷夏に伴う個人消費の落込みなどによる売上不振、加えて、金融庁の指導に基づく信用保証協会の担保価値の再評価などにより、年末に向けて、中小企業者の資金繰りが一段と厳しくなることが懸念されます。

 こうした不安を解消するため、担保が再評価後も機能を維持できるよう、県制度融資において、全国でも初めて、土地の担保割れ相当分を返済するための資金の融資を行う「信用補完借換枠」を創設したいと考えております。

 今後とも、中小企業者の経営安定確保のため、適時適切な対応を図ってまいります。


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