結核理解度チェックの回答と解説

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ページID1033469  更新日 2023年1月13日

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1.日本は結核の低まん延国の水準に至っていない。

回答:正しい

解説:平成27年1年間の全国結核死亡者数は1,955人で、前年より145人減少しましたが、多くの先進国が結核罹患率10を下回り低まん延国である中、日本は14.4となっており、中まん延国です。

2.日本において現在1年間で新しく報告される結核患者の約6割は60歳以上である。

回答:正しい

解説:平成27年1年間に全国で報告された結核新患者数(肺結核+肺外結核)は18,280人です。そのうち60歳以上は13,124人で割合は71.8%でした。

3.結核菌は日当たりが悪く、閉鎖的な環境で感染しやすい。

回答:正しい

解説:結核菌は、紫外線に弱く、日光に当たれば、急速に死滅します。感染が起こるのは、たんの中に菌が出るようになった重症の患者がせきやくしゃみをしたときに出るしぶき(飛沫)を短時間のうちに吸い込んだ場合です。よって閉鎖的で、換気が悪く、日当たりが悪い場所、例えばカラオケボックスやサウナなどで接触した場合、非常に感染する確率が高くなります。

4.結核菌に感染しても、必ず発病するとは限らない。

回答:正しい

解説:結核菌に感染しても、発病するのは10人のうち1~2人です。感染後数ヶ月から2年ぐらいの間に発病する場合は初感染発病と呼ばれ、子どもや若者にみられます。多くの場合は免疫の働きによって、結核菌の増殖が抑えられているため発病しません。しかし結核菌は、免疫の力だけでは菌を殺すことはできず、体内に残った結核菌は休眠状態で生き続けます。よって老化や病気などでからだの免疫が低下すると、再び結核菌が活動をし始め発病してしまいます。これを既感染発病といいます。現在の結核患者の多くはこの既感染発病によるもので、高齢者が多いのはこのためです。

5.結核は肺以外でも発症する病気である。

回答:正しい

解説:肺以外で発病する結核を肺結核に対して肺外結核といいます。結核菌はリンパ管、血管を通って多くの臓器(胸膜、咽頭、腎臓、骨、皮膚など)に病巣をつくる可能性があります。

6.BCGとは、結核の重症化を防ぐワクチンである。

回答:正しい

解説:BCGは毒性を弱くした牛型結核菌です。前もって弱い結核菌を接種し、からだに軽い結核のような反応起こすことによって、抵抗力をつけておくのが目的です。特に乳幼児などはもともとのからだの抵抗力も弱いので、結核になると重症化する危険性が高くなります。よって早めのBCG接種が望まれます。(BCG接種に関するお問い合わせは各市町村まで。)

7.結核が発病しても、病状により必ずしも隔離されることはない。

回答:正しい

解説:結核菌に感染し発病したとしても、たんの中に結核菌が含まれていないような症状が軽い場合は、人に感染させる可能性が少ないため、外来治療が可能です。ただし、たんの中に結核菌が含まれており、人に感染させる可能性がある場合には、病院等の結核病棟で入院治療が必要です。

8.現在、結核は服薬で治るようになった。

回答:正しい

解説:不治の病と呼ばれた結核も現在では、3~4種類の薬を6~9ヶ月間服用すれば、治るようになりました。ただし、自覚症状がなくなった等の理由で、途中で服用をやめてしまうと、菌が薬に対して耐性をもち、薬が効かない結核に変わってしまいます。その場合、その人から結核菌をもらってしまうと、同様に薬が効かない結核になってしまいます。よって、このような感染を防ぐためにも、保健所では患者が完治するまでの間、確実に服薬するための服薬支援を行っています。

9.結核の医療費に関して公費負担制度がある。

回答:正しい

解説:結核患者の経済的負担を軽減するために、感染症法による結核医療費公費負担制度があります。入院、外来を問わず、結核医療費の一部(または全額)が公費により負担されます。ただし、公費負担を受けるためには、医療機関からレントゲン写真と治療内容、菌所見を記載した申請書を保健所に提出し、診査を受ける必要があります。なおこの制度は、日本国籍を持たない外国人の方も受けることができます。

10.感染性の高い患者と濃厚な接触があった人はその後2年間検診を受ける必要がある。

回答:正しい

解説:たんの中に結核菌が含まれている患者は非常に感染性が高く、そのような患者と接触があった方は、感染している可能性が非常に高いと考えられます。よって、接触があったときから、およそ2年間は結核が発病する可能性がある期間として、定期的に検診を受ける必要があります。検診の内容は主にレントゲン撮影ですが、年齢の若い方には感染しているかどうか検査するために、IGRA検査を行います。費用はすべて無料で、保健所が接触者の方と連絡をとりながら進めていきます。

正解数

8問~10問・・・すばらしい知識をお持ちのあなた。ぜひその知識を周りの人に教えてあげてください。

5問~7問・・・あともう一息。結核の正しい知識が人を救えるかもしれません。頑張ってください。

2問~4問・・・まだまだ知識が足りません。ご希望の方には結核のパンフレットを差し上げます。

0問~1問・・・黙って、下記のリンク先のページをご覧ください。

このページに関するお問い合わせ

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