第16回伊豆文学賞 入賞作品決定

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ページID1044381  更新日 2023年1月11日

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文学のふるさと伊豆・東部をはじめ静岡県内を題材とする文学作品を公募した第16回伊豆文学賞の入賞作品が次のとおり決定しました。
表彰式は3月3日(日曜)に、に伊豆市湯ヶ島の天城会館ホールでの「伊豆文学フェスティバル」として開催します。表彰式の後には、「伊豆文学塾」を併せて行います。内容は、伊豆文学賞の審査員を務める作家の村松 友視 さん、 嵐山 光三郎 さん、太田 治子 さんによる文学座談会です。
フェスティバルの当日には、伊豆市の主催による関連イベント「伊豆文学散歩」も行われます。
(「伊豆文学フェスティバル」の案内は次のリンクをご覧ください)

1 審査結果

入賞作品のあらすじは「7 入賞作品のあらすじ」のリンクをご覧ください。

(1)小説・随筆・紀行文部門

作品名 部門 氏名 居住地
最優秀賞 ばあば新茶(しんちゃ)マラソンをとぶ 小説 鴻野(こうの) 元希(もとき) 静岡県掛川市
優秀賞 十一月(じゅういちがつ)の夏(なつ)みかん 小説 岩本(いわもと) 和博(かずひろ) 東京都日野市
佳作 うみしみ 小説 風霧(かざきり)みぞれ(筆名) 静岡県浜松市南区
佳作 「与平(よへい)の日記(にっき)」を歩(ある)く 紀行文 斎藤(さいとう) 久(ひさし) 静岡県富士市

(2)メッセージ部門

作品名(部門) 氏名 居住地
最優秀賞 浜名湖一周の旅 増田(ますだ) 瑞穂(みずほ) 静岡県湖西市
優秀賞 藤枝大祭 海野(うんの) 葵(あおい) 静岡県藤枝市
優秀賞 天城峠 志賀(しが) 幸一(こういち) 静岡県浜松市中区
優秀賞 伊豆は巨樹王国 川村(かわむら) 均(ひとし) 神奈川県横浜市
優秀賞 湖西焼き物考 宮司(みやじ) 孝男(たかお) 静岡県湖西市
優秀賞 やがて静かに海は終わる 清水(しみず) きよし(筆名) 静岡県湖西市

メッセージ特別賞

学校奨励賞

  • 学校名:静岡県立御殿場高等学校
  • 内容:応募多数

2 最優秀賞受賞者のコメント

(1)小説・随筆・紀行文部門 小説「ばあば新茶マラソンをとぶ」 鴻野 元希

受賞の知らせを聞いて

とても嬉しく思います。前回、優秀賞だったのでチャレンジし続けてきました。今回、良いめぐり会いと良い題材が得られてラッキーでした。諦めず、コツコツ書き続けてきた甲斐がありました。

伊豆文学賞応募の動機や静岡県とのかかわり

経済優先の世の中で、文化的なものに目を向け、それを育もうとしている、静岡県の文化行政に心から感動しています。そうした政策に少しでも関わることができればと、勇を鼓して、拙い小説を毎年応募しています。

作品にこめた思い

マラソンを人生に準えることはよくあります。自分も市民ランナーとしてレースを楽しんでいます。その中で出会った一人の女性ランナー(現在76歳)の生き方をヒントに、走ることの楽しさや苦しさをその人生とオーバーラップさせて書いてみました。

(2)メッセージ部門 「浜名湖一周の旅」 増田 瑞穂

受賞の知らせを聞いて

嬉しくて感動しました。いつも暮らしていて、身近な存在である浜名湖を題材に書いてみました。父が亡くなったことを活字に残しておこうと思い、この作品を書きましたが、最優秀賞を受賞できて、本当に良かったです。

伊豆文学賞応募の動機や静岡県とのかかわり

昨年は、「湖西連峰の山寺跡」で優秀賞をいただきました。今年も、自分の生活の身近なところにある場所を題材に、書こうと思いました。生まれてからずっと、静岡県西部でくらしています。

作品にこめた思い

幼い頃、果たせなかった浜名湖一周の夢の実現と、亡き父が愛してやまなかった浜名湖の魅力を知るために、自転車で旅をしました。車で通過してしまうのではなく、自転車だったからこそ、判ることがありました。

3 最優秀賞作品についての審査員コメント

(1)小説・随筆・紀行文部門

今回は、ディテールの書き方などに魅力の多い作品が集まった。一見軽妙ながら、汲みとるものがある作品が上位に入ったことはいい傾向である。少し昔の時代や、歴史の中のある一部分に焦点を当てて、自分の経験が通じる範囲で書くことで作品として成立し、読む者の共感を呼ぶ作品が選ばれた。

最優秀賞の「ばあば新茶マラソンをとぶ」について、マラソンを人生にたとえる作品は多いが、ありきたりな展開でないところがいい。主人公の心と身体のありようが見事に一致して描かれ、孫娘とのやり取りも現実性がある。単なるハッピーエンドでなくて感激させる構成力があり、そのままでドラマにもなる作品である。

(2)メッセージ部門

メッセージ部門3回目の審査となり、この部門の作品として落ち着いた文章が多くなったと感じた。文章が短い入門編としてはいるが、文章力と、テーマに対するこだわり、そこにメッセージ力を加える必要がある。決して簡単ではないが、入賞した作品は、その力を持っていた。

最優秀賞の「浜名湖一周の旅」は、サイクリングを一緒にしているように臨場感が豊かで、景色が浮かぶところが多い。家族で出かけただけの話ではなく、リアリティーを感じさせてくれる。

4 審査員

(1)小説・随筆・紀行文部門

三木 卓(第69回芥川賞、日本芸術院会員)
村松 友視(第87回直木賞)
嵐山 光三郎(第58回読売文学賞)
太田 治子(第1回坪田譲治文学賞)

(2)メッセージ部門

村松 友視(第87回直木賞)
清水 眞砂子(翻訳者・児童文学評論家)
中村 直美(株式会社交通新聞社第1出版事業部編集部長)

5 賞

(1)小説・随筆・紀行文部門

  • 最優秀賞 賞金 100万円
  • 優秀賞 賞金 20万円
  • 佳作 賞金 5万円

(2)メッセージ部門

  • 最優秀賞 賞金 5万円
  • 優秀賞 賞金 1万円

6 募集結果

(1)応募総数

475編
(小説204編、随筆37編、紀行文14編、メッセージ220編)

(2)年代別応募数

年代 10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代 不詳
小説等

6

6

16

27

68

80

40

10

2

メッセージ

178

2

4

6

7

16

6

1

0

184

8

20

33

75

96

46

11

2

(3)居住地別応募数

居住地 静岡県 東京都 神奈川県 埼玉県 愛知県 その他 海外
小説等

127

31

30

10

5

49

3

メッセージ

205

2

5

2

0

6

0

332

33

35

12

5

55

3

7 入賞作品のあらすじ

次のリンクをクリックすると「あらすじ」ページを表示できます。

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スポーツ・文化観光部文化局文化政策課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2252
ファクス番号:054-221-2827
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