強度行動障害について

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ページID1023689  更新日 2023年7月3日

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強度行動障害とは

食べられないものを口に入れる、危険につながる飛び出しなど本人の健康を損ねる行動、他人を叩いたり物を壊す、大泣きが何時間も続くなど周囲の人のくらしに影響を及ぼす行動が、著しく高い頻度で起こるため、特別に配慮された支援が必要になっている状態のことをいいます。

行動障害は、本人が生まれ持っている「生きづらさ」があり、適切な支援や分かりやすい環境が提供されない中で起こります。

強度行動障害を有する人は、自傷、他害行為など、危険を伴う行動を頻回に示すことなどを特徴としており、このため、現状では事業所の受け入れが困難であったり、受け入れ後の不適切な支援により、利用者に対する虐待につながる可能性も懸念されています。

一方で、施設等において適切な支援を行うことにより、他害行為などの危険を伴う行動の回数が減少するなどの支援の有効性も報告されており、強度行動障害に関する体系的な研修が必要とされています。

強度行動障害の原因

強度行動障害は、興味関心の限定やこだわり、それに対する過度な執着性や感覚の過敏性といった障害特性に環境がうまく合ってないことにより、人や場に対する嫌悪感や不信感を高めてしまうことが原因となります。

強度行動障害が起こる年齢は、人それぞれですが、特に、思春期以降に強いこだわりや、自傷行動、他傷や破壊行動などが重篤化する場合が多いとされています。学校卒業後に比較的落ち着くケースもあります。

県の取組

強度行動障害は、本人が困っているサインだと捉えて、周りの人たちが特性や周囲の環境などをきちんと把握し、行動の原因を探っていくことが大切で、それぞれに合った支援を見つけることが必要となります。

このため、強度行動障害のある人を支える従事者の養成研修を行い、強度行動障害を有する人への適切な支援ができる人材育成に取り組んでいます。

支援者養成研修

行動障害を有する者のうち、いわゆる「強度行動障害」を有する人は、自傷、他害行為など危険を伴う行動を頻回に示すことがあり、障害福祉サービス事業所が受入れに消極的であったり、身体拘束や行動制限などの虐待につながる可能性も懸念されることから、適切な支援を行う職員を養成することを目的に実施します。

なお、本研修は、国が示したプログラムに基づき実施しています。

県主催研修の概要

  • 基礎研修(令和3年度のプログラム例)
    • 講義(強度行動障害の理解、チームプレイの基本、家族の気持ち理解等)
    • 演習(基本的な情報収集、特性の分析等)
  • 実践研修(令和3年度のプログラム例)
    • 講義(支援計画の組立て、組織的なアプローチ手法、関係機関との連携等)
    • 演習(アセスメントの方法、支援手順書の作成、記録の分析等)
  • 指導者研修
    • 研修の講師を養成するため、国が実施する指導者養成研修に職員等を派遣しています。

県が実施する研修以外にも指定研修事業者により研修が行われています。

指定研修事業者

  • 有限会社ホットラインワールド
  • 特定非営利活動法人静岡県作業所連合会「わ」
  • 特定非営利活動法人地域生活応援団あくしす
  • 特定非営利活動法人クリエイティブサポートレッツ
  • スマートキッズ株式会社
  • 社会福祉法人あしたか太陽の丘
  • 株式会社東海美工

県立磐田学園(児童福祉法に基づく福祉型障害児入所施設)

磐田学園は、昭和23年に静岡県内初の障害児入所施設(当時は精神薄弱児施設)として設置しました。

他施設では、処遇困難な強度行動障害児、被虐待児、障害幼児の入所支援を実施しています。

入所支援以外には、支援技術の研究、他施設の職員研修、大学生、専門里親の実習受入れなど、県内の知的障害児施設の中核として、福祉人材の確保・育成等にも積極的に取り組んでいます。

施設の老朽化、被虐待児の増加、家庭における養育力の低下等を背景に、大舎制(大部屋)から小規模ユニット(個室)制を取り入れた施設への建替えを行いました。(令和2年12月:新園舎竣工)

強度行動障害に関する支援

  • 乳幼児
    児童発達支援における支援、幼稚園・保育所の支援、ペアレントトレーニング
  • 学齢期
    特別支援学校の支援、「放課後デイサービス」「行動援護事業」「短期入所事業」
  • 成人期
    • 訓練等給付の「就労継続支援事業B型」、介護給付の「生活介護事業」
    • 生活支援の「行動援護事業」「短期入所事業」
    • 共同生活介護(グループホーム)

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部障害者支援局障害福祉課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3319
ファクス番号:054-221-3267
shougai-fukushi@pref.shizuoka.lg.jp