静岡県の土砂災害と砂防の歴史

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ページID1029573  更新日 2023年2月8日

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静岡県の砂防の歴史は古く、明治30年の砂防法施行後、同34年に安倍郡玉川村仙俣(現在静岡市)が『砂防指定地』に指定され、翌35年に初めて国の補助事業による砂防工事が実施されました。さらに、明治43年、44年には全県下に渡る大災害を被り、砂防指定地が大幅に拡大され、安倍川、瀬戸川流域を中心に砂防工事が施工されました。その後、大正時代に造られた空石積みによる砂防えん堤は現在もなお、その効用を発揮しています。

西暦 元号 事項
1705 宝永2年6月16日 豪雨により白鳥山南側の前衛山で崩壊。内房境川をせき止める。芝川町塩出で36名死亡
1707 宝永4年10月4日 宝永地震により日本三大崩れの1つの大谷崩が形成される。
白鳥山(芝川町)の大崩壊により富士川をせき止める。
1707 宝永4年11月23日 富士山の宝永噴火
1751 宝暦元年6月27日 沼津市西浦で豪雨。沼津市長浜住本寺の裏山で崩壊。32名死亡
1792 寛政4年 静岡市日影沢で山崩れ25名死亡
1854 嘉永7年11月4日 安政東海地震により、富士川流域の白鳥山、稲子川の池ノ谷(芝川町)、笹間川の遠見場山(川根町)で川をせき止める。
1859 安政6年7月25日 狩野川流域にて大水害。「未の満水」
1897 明治30年3月30日 「砂防法」制定
1901 明治34年 安倍郡玉川村奥仙俣が砂防指定地に編入
1902 明治35年 安倍川水系仙俣川で砂防工事実施
1903 明治37年9月6日 台風により県下で水害発生。山崩れ1,100箇所以上
1907 明治40年7月11日 梅雨前線豪雨により、芝川流域で山地崩壊が多数発生。県下で19名死亡
1907 明治40年8月22日 台風により東部・中部で被害大。静岡市梅ヶ島で山崩れにより死者17名
1910 明治43年8月7日 豪雨により志太山地(岡部町~島田市周辺)が崩壊(1,200箇所以上の山地崩壊)千葉山崩壊(島田市)により死者9名
1911 明治44年8月3日 台風により周智郡、磐田郡で1,800箇所以上の山がけ崩れが発生
1912 大正元年頃 木和田川砂防えん堤群が竣工
1914 大正3年8月29日 台風により静岡市街で大災害。安倍川沿岸で死者45名
1919 大正8年9月14日 台風により県下で水害発生。死者17名。西豆村・土肥村(現土肥町)で山崩れ
1920 大正9年9月29日 台風により、伊豆地方で被害大。大仁町田中山で山津波発生。死者多数。
1923 大正12年9月1日 関東大震災により、小山町で土砂災害が発生
1924 大正13年4月 鮎沢川上流部(小山町)で直轄による震災復旧砂防工事に着手
1930 昭和5年11月26日 北伊豆地震で奥野山(修善寺町)大崩壊。狩野川を一時せき止める。天城湯ヶ島町町梶山で死者15名
1933 昭和8年 海岸砂防事業に着手。菊川河口、太田川河口、馬込川河口
1937 昭和12年 安倍川にて直轄(国)砂防工事が着手
1938 昭和13年 6月末~8月末までに立て続けに水害発生。死者20名以上
1940 昭和15年4月1日 砂防課設置
1941 昭和16年5月3日 富士山大沢から豪雨融雪により土砂流出。潤井川で河床が1月8m上昇
1941 昭和16年7月11日 梅雨前線豪雨により県下で水害発生。死者23名。由比町寺尾で山崩れ
1944 昭和19年7月1日 砂防課廃止(河港課へ統合)
1945 昭和20年10月4日 台風により玉川(現静岡市)で土砂崩壊し、安倍川、天竜川で堤防決壊
1948 昭和23年9月15日 アイオン台風により狩野川支川筏場川に大崩壊発生。由比町中の沢で土砂流出東海道本線不通。県下の死者7名
1952 昭和27年 地すべり対策にて国庫補助制度発足。地すべり事業着手(島田市赤松地区)
1952 昭和27年6月23日 ダイナ台風により瀬戸川、土肥大川で土石流発生。両河内村村中河内(静岡市)で山崩れで8名死亡。県下の死者25名
1954 昭和29年9月17日 台風14号により安倍川、丸子川、朝比奈川等で被害。犬居村(春野町)で山崩れ。県下の死者24名
1958 昭和33年3月31日 「地すべり等防止法」制定
1958 昭和33年9月10日 地すべり防止区域の県内第1号指定。「逆川」(掛川市)
1958 昭和33年9月26日 狩野川台風により伊豆温泉郷が大被害。県下の死者701名
1959 昭和34年 狩野川上流域で直轄(国施工)砂防工事を着手
1959 昭和34年8月12日 台風7号により安倍川、大井川流域、西伊豆町で被害。県下の死者11名
1959 昭和34年9月26日 伊勢湾台風により県下で水害発生。県下の死者5名
1960 昭和35年8月12日 室戸台風により朝比奈川、瀬戸川、大井川、太田川などで被害。県下の死者18名
1961 昭和36年6月23日 梅雨前線豪雨により狩野川流域、丸子川、天竜川に被害。天城湯ヶ島町で山崩れ3名死亡。県下の死者24名
1962 昭和37年7月27日 台風7号により小笠郡で豪雨。筬川、新野川、朝比奈川で被害。県下の死者4名
1964 昭和39年 富士山「大沢崩れ」で補助砂防事業(県施工)に着手
1966 昭和41年 砂防課設置
1966 昭和41年9月25日 台風26号により県東部・中部に被害。静岡市の梅ヶ島(安倍川水源)に土石流、旅館数戸流出。県下の死者47名
1968 昭和43年 急傾斜崩壊対策事業に着手。南伊豆町妻良地区、富士川町旭町地区、御前崎町井戸沢地区
1969 昭和44年 富士山「大沢崩れ」で直轄(国施工)砂防工事を着手
1969 昭和44年7月1日 「急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律」(急傾斜地法)制定
1970 昭和45年3月3日 急傾斜地崩壊危険区域の県内1号指定。「天神上」(蒲原町)、「片瀬」(東伊豆町)、「明伏」(松崎町)、「久料」(沼津市)
1974 昭和49年5月9日 伊豆半島沖地震により南伊豆町中木で土砂災害27名死亡。
1974 昭和49年7月7日 台風8号により静岡市、清水市、由比町に被害(七夕豪雨)。県下の死者8名
1978 昭和53年1月14日 伊豆大島近海地震、直後の豪雨により土砂災害発生、伊豆半島で被害大。がけ崩れ191箇所、死者25名
1982 昭和57年7月31日 台風10号により三島市で堤防決壊、山崩れなど。県下でがけ崩れ1475箇所。死者2名
1988 昭和63年3月 富士山南西山麓野渓で直轄砂防工事を実施
1991 平成3年9月10日 台風15号通過後低気圧が東へ進み、伊豆半島南部で局地的豪雨。山崩れ等24箇所、死者4名
1992 平成4年 土砂災害危険区域図を作成・配布を開始。県内第1号は河津町
1993 平成5年3月 富士山南西山麓野渓の直轄砂防工事の範囲を拡大
1998 平成10年8月26日 前線・台風により県東部など記録的豪雨。
1999 平成11年4月1日 砂防室設置(県の組織改正による)
2000 平成12年5月8日 「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」(土砂災害防止法)制定
2001 平成13年1月16日 大峠局地レーダ雨量計(南伊豆町)の運用開始
2002 平成14年 静岡の砂防100周年
2002 平成14年6月 木和田川砂防堰堤群(岡部町)が登録有形文化財に登録
2002 平成14年8月 木和田川砂防流路工(岡部町)が登録有形文化財に登録
2003 平成15年3月 土砂災害危険箇所の公表15,193箇所
2004 平成16年5月28日 全国で2番目となる土砂災害警戒区域等を指定。「大和田沢」、「小野下沢」(静岡市)
2005 平成17年4月 由比地区で直轄地すべり対策工事を実施
2007 平成19年4月1日 国土交通省、林野庁、農村振興局の3省の地すべりを砂防室が所管(県の業務再編による)
2007 平成19年6月15日 土砂災害警戒情報の運用を開始
2009 平成21年8月11日 駿河湾を震源とする地震発生。緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)を要請し、伊豆市で活動
2010 平成22年4月1日 砂防課設置(県の組織改正による)
2010 平成22年9月8日 台風9号により、小山町で土砂災害が39件発生。人的被害はなし
2013 平成25年4月23日 浜松市天竜区春野町で地すべりが発生。緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)を要請
2015 平成27年8月 土砂災害危険箇所の見直し15,193箇所→18,581箇所
2018 平成30年3月13日 富士山火山噴火緊急減災対策砂防計画策定
2018 平成30年4月 火山噴火に起因する土砂災害対策を富士山全周において直轄が実施
2019 平成31年3月29日 伊豆東部火山群火山噴火緊急減災対策砂防計画策定
2020 令和2年3月31日 土砂災害警戒区域の指定が必要な18,215箇所の区域指定が完了
2020 令和2年5月26日 土砂災害警戒情報の発表基準の変更

このページに関するお問い合わせ

交通基盤部河川砂防局砂防課
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ファクス番号:054-221-3564
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