県議会だより第124号(4) ピックアップ本会議(2)

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ページID1059714  更新日 2024年1月28日

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産業

太陽光発電の普及

Q.カーボンニュートラルの実現に向けた太陽光発電普及の取り組みは。

A.大規模な太陽光発電設備は地域住民の生活への影響が大きいため、中小企業等が工場の屋根などに自家消費型設備を導入する際の補助事業等により、住宅や工場の屋根への設置を重点的に進めている。また、農地の上部空間に太陽光パネルを設置する営農型太陽光発電の導入支援や、軽量かつ柔軟で建物の壁面や曲面等にも設置できるペロブスカイト太陽電池といった新技術の活用も検討していく。

水素エネルギーの活用

Q.本県の水素関連産業の育成に向けた山梨県の研究開発拠点等との連携状況と産業の土壌づくりの方策は。

A.令和4年に企業間連携を促進する協議会に水素部会を設置し山梨大学の水素に関する人材養成講座を会員に向け配信したほか、山梨県で技術研究を行う専門家を講師に燃料電池自動車の開発動向等に関するセミナーを実施した。長年の研究実績を持つ山梨県と全国有数のものづくり県である本県がそれぞれの強みを活かして連携し、新たな産業の土壌づくりに取り組む。

インドとの交流の推進

Q.著しい発展の可能性のあるインドとの交流を今後どのように進めていくか。

A.インドは市場や製造拠点、人材採用の面で県内企業とのつながりが多いことから、交流の重要性を認識している。これまで県内企業の現地展開を支援するビジネスサポートデスクの設置や、インド人材を県内企業に取り込むための就職面接会の開催、インド系企業のサテライトオフィス誘致等を行ってきた。今後は地方政府や現地大学等との関係構築を図り、一層の人的・経済的交流を推進する。

くらし・環境

有害鳥獣対策の推進

Q.農林漁業や生態系に影響を与えるカワウやニホンジカへの対策は。

A.カワウに対しては、河川監視カメラ等の映像から繁殖地の特定を進め、ドローンを活用し、上流から下流へねぐらを移動させる紐張りや、卵のふ化を抑制するドライアイスの投入等により駆除する。 ニホンジカに対しては、捕獲範囲を広げ、生息密度の高い奥山での捕獲の強化に加え、ドローンやデジタル技術を活用した捕獲など新技術の導入を進める。また隣接県と連携し県境付近の捕獲に取り組む。

画像:ドローンを活用したニホンジカの生息調査の様子
ドローンを活用したニホンジカの生息調査の様子

リニア開業後の新幹線ダイヤ編成

Q.県としても新幹線ダイヤの在り方を検討し、JR東海及び国へ申し入れるべきだが、県の所見は。

A.リニア開業後のダイヤの在り方は県内外への移動だけでなく、地域経済の発展にもつながる重要な課題と認識している。今回、国の調査により、新幹線の停車回数が増加する可能性が示された。今後、沿線市町と連携し、県民の利便性の向上や交流人口の拡大を見据え、ひかりの増便などの改善要望とともに需要喚起策の検討を進め、国やJR東海に働き掛けていく。

リニア問題の解決策

Q.定例記者会見で知事が発言したリニア問題の解決策とはなにか。ルート変更を意識してのものか、それとも他に具体的な妙案があるのか。

A.JR東海との対話を速やかに進めるため、丹羽社長に強いリーダーシップを持って取り組んでほしいとの思いを述べた。意思決定者は私ではないため、JR東海と対話をしない限り解決にはつながらないが、現行ルートを前提とした上で、開通できる状況になった部分から開通させることが、営業実績となり、解決策になると考えている。

医療・福祉

養育費の確保

Q.養育費の支払率は全国で28.1%と極めて低いが、養育費確保に係る取り組みは。

A.子どもの権利である養育費の確保には離婚前の対応が特に重要であることから、市町の担当者に研修を実施し、離婚届受付時にひとり親をサポートする情報提供や養育費の取り決めを確認するよう働き掛けている。また、静岡県ひとり親あんしんLINEや市町の相談窓口、ひとり親サポートセンターでの相談対応のほか弁護士による毎月の無料法律相談会や市役所等での出張無料相談を実施している。

健康寿命延伸に向けた取り組み

Q.外出自粛の長期化による高齢者の体力や認知機能の低下等の健康二次被害対策と、オーラルフレイル予防の取り組みの効果と課題は。

A.「ふじのくにむすびば」で通いの場への参加を促し、通いの場の魅力向上、指導を行う専門職のスキルアップを図る。オーラルフレイル予防については正しい歯磨きの促進等により、80歳で自分の歯が20本以上ある方は平成28年度の約6割から令和4年度は約7割へ増加した。認知度の低さが課題のため、SNSの動画配信等で周知を図る。

用語解説:オーラルフレイル

オーラル(口腔の)フレイル(虚弱)という意味の造語。噛む、飲み込む、話す等の口腔機能の低下を指し、早期の重要な老化のサインと言われる。それら機能の低下により、食生活に支障を及ぼしたり、滑舌が悪くなることで人や社会との関わりの減少を招くなど、全身の機能低下との深い関係も指摘されている。

用語解説:ふじのくにむすびば

新たな生活様式に対応した県民の健康づくりを推進するため、多様な健康づくりの取り組みを紹介するポータルサイトで、令和3年12月に開設された。県内各地のご当地体操やハイキング、減塩レシピ等の動画発信や地域の「通いの場」など活動の場について分かりやすく紹介している。

画像:ふじのくにむすびば
ふじのくにむすびば

このページに関するお問い合わせ

静岡県議会政策調査課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2559
ファクス番号:054-221-3572
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