静岡県生活排水処理長期計画の令和4年度末の進捗状況

1.概要

静岡県では、「令和18年度の汚水処理人口普及率95％」を目標とする静岡県生活排水処理長期計画を令和元年度に策定し、生活排水処理対策をより効率的かつ適正に推進させるため、毎年、生活排水処理の課題に対する施策の進捗状況を公表しています。

2.各施策の進捗状況

静岡県生活排水処理長期計画の基本方針である「県民の生活に適応した生活排水処理（普及）」、「下水道を軸とした持続可能な汚水処理（経営）」、「健全な水環境と循環型社会への貢献（環境）」及び「災害に対して強靱な施設整備（防災）」に対して設定した6つの指標項目は、いずれも目標の達成に向けて進捗しています。

特に、指標（5）の「合併処理浄化槽を適正に検査している割合」については、令和3年度に対して1.4ポイント（目標に対する実績の達成割合では2.1ポイント）上昇し、県や市町、検査機関が協力して行ってきた定期検査に関する広報活動の効果が大きく現れています。

また、指標（6）の「耐震化が行われた管渠施設の割合」については、令和3年度に対して11.0ポイント（目標に対する実績の達成割合では11.0ポイント）上昇し、県や市町がストックマネジメント計画や総合地震対策計画に基づき、管渠の耐震化や長寿命化を進めてきた効果が大きく現れています。

今後も引き続き、静岡県生活排水処理長期計画に定める「県・市町・県民が連携して『安全で安心でき、快適で住みよいまちづくり』を進めます」の理念の下、生活排水処理施設の早期概成や持続可能な生活排水処理の実現に向けて取り組んでいきます。

上段：目標値及び実績値、下段：目標に対する実績の達成割合（「実績値」／「目標値」）

（注1）当該年度の前年度に対する増減。

【基本方針】普及

【設定指標】指標項目	【目標年度】令和18年度	【基準年度】平成28年度	【実績】令和3年度	【実績】令和4年度	【実績】増減（※1）
1.処理施設を使える人口の割合（※2）	95% （100%）	79.6% （83.8%）	84.3% （88.7%）	84.9% （89.4%）	0.6% （0.7%）
2.処理施設に接続している割合（※3）	95% （100%）	91.0% （95.8%）	92.0% （96.8%）	92.4% （97.3%）	0.4% （0.5%）

• （注2）汚水処理人口普及率。下水道、農業集落排水、漁業集落排水、コミプラ、合併処理浄化槽を対象。
• （注3）下水道のみを対象。

【基本方針】経営

【設定指標】指標項目	【目標年度】令和18年度	【基準年度】平成28年度	【実績】令和3年度	【実績】令和4年度	【実績】増減（※1）
3.適正な使用料と汚水処理費用（※4）	100% （100%）	85.5% （85.5%）	86.7% （86.7%）	87.2% （87.2%）	0.5% （0.5%）

（注4）汚水処理費用が使用料で賄われた割合。下水道（特環を含む）、農業・漁業集落排水を対象。汚水処理費は資本費を含む。

【基本方針】環境

【設定指標】指標項目	【目標年度】令和18年度	【基準年度】平成28年度	【実績】令和3年度	【実績】令和4年度	【実績】増減（※1）
4.合併処理浄化槽で適正に処理されている割合（※5）	78% （100%）	43.2% （55.4%）	49.6% （63.6%）	50.8% （65.1%）	1.2% （1.5%）
5.合併処理浄化槽を適正に検査している割合（※6）	65% （100%）	46.8% （72.0%）	60.7% （93.4%）	62.1% （95.5%）	1.4% （2.1%）

• （注5）下水道等の集合処理区域内の浄化槽設置基数は除く。
• （注6）県内全域の浄化槽を対象。

【基本方針】防災

【設定指標】指標項目	【目標年度】令和18年度	【基準年度】平成28年度	【実績】令和3年度	【実績】令和4年度	【実績】増減（※1）
6.耐震化が行われた管渠施設の割合（※7）	100% （100%）	50.0% （50.0%）	58.7% （58.7%）	69.7% （69.7%）	11.0% （11.0%）

（注7）「下水道施設の耐震対策指針と解説（2014年）」で示された「重要な幹線等」を対象。