令和4年12月定例会意見書(令和4年12月21日可決)

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ページID1047717  更新日 2023年10月13日

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防災・減災、国土強靱化のさらなる推進を求める意見書

令和4年12月21日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 国土交通大臣
  • 国土強靱化担当大臣

本文

 本県では、今年1月から8月にかけて7回に及ぶ豪雨などの異常気象に見舞われ、断続的に道路や河川などの公共土木施設等に被害が発生した。さらに9月には、台風15号による記録的豪雨のため、県中西部地域を中心に土砂災害、浸水被害、公共土木施設や農地・農業用施設、鉄道への被害など甚大な被害が発生し、県民生活や経済活動に大きな打撃を受けた。これまでの国の国土強靱化対策に対応し、本県が推進してきた各種対策による効果もあったが、さらなる対策が必要な箇所も顕在化した。
 このような激甚化・頻発化している風水害・土砂災害や、南海トラフ地震などの発生が切迫している大規模地震等の自然災害、今後一斉に老朽化することが見込まれるインフラの危機的状況から県民の生命と財産を守るため、一層の県土づくり・地域社会の構築を図ることが急務となっている。
 よって国においては、国土強靱化のさらなる推進に向けて、下記の事項を実施するよう強く要望する。

  1. 災害に強い国土づくりや社会資本の適切な整備、予防保全型の老朽化対策を計画的に進めるため、公共事業関係費を拡大し持続的に確保すること。
  2. 「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」に必要な予算及び財源を確保し、強力かつ計画的に事業を推進するとともに、5か年加速化対策後も、予算・財源を通常予算とは別枠で確保し継続的に取り組むこと。
  3. 経済の下支えとなる公共投資を確実に推進していくため、公共投資に係る地方負担を軽減する財政措置を講ずること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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インバウンドの回復に向けた支援を求める意見書

令和4年12月21日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 外務大臣
  • 財務大臣
  • 国土交通大臣

本文

 世界各国においては経済活動の正常化に向け、既に入国者に対する水際対策の緩和が進んでいるが、我が国においても、去る10月11日から1日当たりの入国者数の上限撤廃、訪日個人旅行の解禁、査証免除措置の適用再開など、水際対策の緩和がされた。
 また、10月28日には観光立国推進閣僚会議において、「インバウンドの本格的な回復に向けた政策パッケージ」が決定され、円安メリットを最大限引き出し、コロナ禍で大きく落ち込んだ訪日外国人旅行消費額の年間5兆円超の早期達成を目指す旨が示された。
 加えて、政府は令和4年度第2次補正予算にインバウンド観光の復活、観光地・観光産業の再生・高付加価値化等を推進するとして1,500億円の追加予算を盛り込んでいる。
 コロナ禍で大きく疲弊した観光関連産業にとって、1人当たりの旅行消費額が大きいインバウンドの回復は大いに期待するところであり、我が国経済、特に地域経済の活性化の点からも極めて重要である。
 しかしながら、インバウンドの回復が望まれる一方で、訪日観光客の受入れ体制は必ずしも万全とは言えない。コロナ禍で大量の離職者が生じた観光関連産業は深刻な人手不足に陥っている。また外国人観光客を受入れる側の国民の意識として、インバウンドを歓迎する準備ができているとは言い難い。そのほか中国のゼロコロナ政策により、コロナ禍以前に中国人観光客の割合が高かった地域では、水際対策が緩和されてもインバウンド需要の回復が遅くなるとの見通しもある。
 よって国においては、インバウンドの回復による観光関連産業の復活と我が国経済の活性化を図るため、下記事項に取り組むことを強く要望する。

  1. 観光関連産業の人手不足解消のため、即戦力となる人材の育成・確保などの観光人材政策を早急かつ積極的に推進すること。
  2. インバウンド来訪に対する国民の不安を解消するため、観光庁ガイドラインの内容や行動規範の遵守事項などについて十分な周知を行うこと。
  3. 政策パッケージや観光地・観光産業の再生・高付加価値化等の推進に向け、地方への助言及び財政支援を積極的に行うこと。
  4. 幅広い国や地域から観光客を誘致するため、全世界に向けたプロモーション活動を行うとともに、地方が実施するプロモーション活動や観光関連施設等の多言語化を支援すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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フリースクール等を利用する不登校児童生徒に対する支援を求める意見書

令和4年12月21日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 文部科学大臣

本文

 文部科学省が実施した令和3年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、全国の小中学校における不登校の児童生徒数は24万4940人と9年連続増加している。本県内でも約8千人が不登校となっており、全国の状況と同じく増加が続いている。
 様々な事情により学校生活になじめずにいる児童生徒にとって、民間のフリースクール等が行う学習活動、教育相談、体験活動等の活動は、社会的自立に向けた学びの場として重要な役割を果たしている。
 しかしながら、フリースクール等は学校教育法に基づく学校に該当しないため、公的な支援制度が適用されず、その運営は大変厳しい状況となっている。平成27年の文部科学省の調査によれば、フリースクール等の利用料は月額3万3千円程度であり、さらにフリースクール等が自宅から離れている家庭では通所費用もかかるため、経済的な理由で利用を諦めざるを得ない児童生徒もいる。
 よって国においては、不登校児童生徒の多様な学びの機会を確保するため、下記の事項を速やかに実施するよう強く要望する。

  1. 不登校児童生徒が、家庭の経済状況に関係なくフリースクール等での学びの機会を確保するため、保護者の負担軽減に資する経済的支援を早急に実施すること。
  2. 不登校児童生徒やフリースクール等に関する実態調査を実施し、実態に即したきめ細やかな施策を実施すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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地方における高速通信環境の整備促進に関する意見書

令和4年12月21日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • デジタル大臣
  • デジタル田園都市国家構想担当大臣

本文

 社会のデジタル化の進展に伴い、情報端末の活用機会は増加しており、これを支える通信環境は重要な社会基盤の一つとなっている。
 スマートフォンを中心に利用される5Gについて、国はデジタル田園都市国家インフラ整備計画において具体的な数値目標を示し、デジタル基盤としての通信環境整備を進めているが、2022年3月末の整備状況に目を向けると、都道府県別人口カバー率において、首都圏・中京圏・関西圏など人口密集地域における整備が突出し、そのほかの地方との格差が生じている。
 また、家庭や事業所等で利用される光ファイバについても、過疎・中山間地等の条件不利地域において、いまだ未整備の地域が残されていることも課題である。
 デジタル田園都市国家構想基本方針において、全国どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会を目指し、取組の柱としてデジタルの力を活用した地方の社会課題解決や、誰一人取り残されないための取組を掲げており、地方においても地域活性化の好機と捉え、方針に呼応した取組に着手している。
 この気運を高め好循環につなげていくためにも、高速通信環境の整備は重要であり整備を促進していく取組が必要である。
 よって国においては、地方における高速通信環境の整備促進を図るため、下記事項に取り組むことを強く要望する。

  1. 地方において5Gの整備が着実に進むよう、人口カバー率のみに着目することなく、面的な広がりを促進する指標を設定し、携帯電話事業者に地方への整備を促すこと。
  2. 条件不利地域に対する5G整備の財政支援について、一定の条件緩和を認め、基地局整備等を促進すること。
  3. 光ファイバの未整備地域の解消に向けて、既存支援制度のさらなる拡充と地方が柔軟に制度を活用できるよう見直しを図ること。
  4. 各地域に設置した地域協議会を通じて、地域の個別の状況を丁寧に聴取し、確実に施策へ反映していくこと。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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帯状疱疹ワクチンの接種に対する助成及び定期接種化を求める意見書

令和4年12月21日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 厚生労働大臣

本文

 帯状疱疹は、過去に水痘に罹患した者の神経節に潜伏感染した水痘帯状疱疹ウイルスが、加齢や過労、ストレスなどによる免疫力の低下により、再活性化し発症するものである。
 国内で実施した大規模疫学調査では、50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が発症すると推定されている。
 また、帯状疱疹による神経の損傷によってその後も痛みが続く帯状疱疹後神経痛をはじめ、角膜炎、顔面神経麻痺、難聴など、様々な合併症を引き起こし、目や耳などに障害が残ることもあり、高齢になるほど重症化の危険性が高くなる。
 この帯状疱疹の発症及び重症化予防には、ワクチン接種が有効とされているが、ワクチン接種に要する費用が高額になることから、接種を諦める方も少なくない。
 よって国においては、帯状疱疹の発症率を下げ、帯状疱疹の合併症に苦しむ方を減らすため、下記事項に早急に取り組むよう強く要望する。

 記

  1. 帯状疱疹ワクチン接種に対する助成制度を創設すること。
  2. ワクチンの定期接種により期待される効果の検証や導入年齢の検討を早急に実施し、最終的に予防接種法に基づく定期接種化を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

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