卓越した技能者（厚生労働大臣表彰）令和4年度被表彰者一覧

小田巻正明（静岡市葵区）金属手仕上げ工

所属：株式会社静岡鐵工所

高性能の工作機械製造において必ず必要となる「キサゲ作業」において、JIS規格の20μmを遥かに上回る4μm以内の精度を誇る。取引先の話を丁寧に聞きとり試作を重ね、フライス盤（EF-800H）を開発し、非常に高い評価を得ている。また、技術の伝承のために若手職人一人一人に対し手を取りながら丁寧に教え、各業界から試作相談に応じる等、製品の技術向上に努め産業の発展に寄与し、日本の高精度な工作機械製造を支えている。

勝又正美（御殿場市）宮大工

所属：有限会社勝又工務店

伝統木造技術を継承し、その技術をもとに伝統建築（社寺仏閣、数寄屋等）の建築全体を統括しながら、設計・工事監理及び施工（木工技術）までを行っている。地元の建設業組合の会長を務め、業界の発展のために多大な貢献をしているとともに、認定職業訓練校の講師や校長を務め、業界における第一人者の地位を築いた。

芹澤國夫（裾野市）紳士服仕立職

所属：セリザワ洋服店

着心地と美しさを兼ね備えた紳士服を作り出すために、改良を重ねて独自に考案した方法を用いて製図し、ミリ単位で作り上げる縫製技術など高度な衣服製造技能を有している。平成29年に開催された技能グランプリでは金賞を受賞し、その高い縫製技術を勉強会、講習会等で披露し後進の指導育成にも力を注いでいる。

武内昭人（静岡市清水区）潜水作業員

所属：株式会社鉄組潜水工業所

潜水士という特殊な職業において、港湾に関する工事・調査を中心として、波浪、潮流、水圧、浮力等、水中での特異な条件の中、数々の成果・実績を挙げてきた。水中での視界が十分に確保されていない（水の濁り、光が届かない水深等）状況下においても、長年培った経験をもとに、目的とする構造物の出来形や調査結果を的確に判断できる技能を有している。また、関連する資格や講習会の講師なども務め、後進の育成を図っている。