令和2年4月県議会臨時会知事提案説明要旨1

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ページID1011019  更新日 2023年1月13日

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令和2年4月県議会臨時会知事提案説明要旨

【1.令和2年度一般会計補正予算の概要】

ただいま提案いたしました議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。

第78号議案は、令和2年度一般会計補正予算であります。

新型コロナウイルス感染症につきましては、4月7日に新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が7都府県に出され、4月16日には、全国に拡大されました。本県におきましては、実施方針を定め、県民の皆様の不要不急の外出や催し物等の開催について、自粛していただくよう要請してまいりました。県民及び事業者の皆様には、日々、大変な御苦労と御協力をいただいておりますことに心から感謝を申し上げます。

一方で、県内におきまして、初めて感染経路の不明な感染者が確認されたほか、県境の飲食店や遊技場等に、県外から多くの来訪者があり、市町からも、より具体的な流入抑制対策を求める声が寄せられております。

こうした状況を踏まえ、4月25日から5月6日までの間、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、キャバレー、ナイトクラブ等の遊興施設や、パチンコ店等の遊技施設などに対しまして、休業を要請したところであります。また、これに合わせまして、休業要請に応じていただいた事業者に、市町とも連携いたしまして協力金等を支給することといたしました。

新型コロナウイルス感染症対策につきましては、本県の最重要課題として、既に補正予算を編成し、実行に移すなど、積極的な対応を図ってまいりました。しかしながら、感染症流行の収束はいまだ見通せず、県内の経済状況は厳しさを増しております。このため、国の緊急経済対策に呼応しつつ、県独自の対策も盛り込み、第2弾となる補正予算案を編成いたしました。

主な内容につきまして、4つの柱に沿って御説明いたします。

1つ目の柱「感染拡大防止策と医療提供体制の整備」についてであります。

感染者の急増に備え、医療提供体制を維持するため、軽症者や症状のない方の療養施設として民間宿泊施設を借り上げます。また、マスクや消毒液などの衛生用品を確保し、医療機関、高齢者施設、保育所、在宅で医療的ケアを受けている方など、必要としている施設等に確実に配布いたします。さらに、PCR検査につきましては、民間検査機関の御協力を得て、検査可能数を現在の約2.5倍となる1日1,000件まで拡大することにあわせ、集中的に検査を行う専門外来を整備し、検査体制を強化するなど、感染拡大の防止と医療提供体制の整備に全力で取り組んでまいります。

2つ目の柱「学校の臨時休業などへの対応」についてであります。

感染拡大を防止するための学校の臨時休業に伴い、放課後児童クラブや放課後等デイサービスの利用日数の増加、開所時間の延長などにより負担が増加する保護者や市町を支援いたします。また、休業が長期化し対面型の授業ができない事態に備え、県立学校及び県内公立大学に遠隔授業を行うための環境を整備してまいります。

3つ目の柱「事業者や生活者への支援」についてであります。昨年度末に創設した県制度融資「新型コロナウイルス感染症対応枠」に、多くの利用がありましたことから、国制度と連携した新しい融資制度を創設し、融資枠を大幅に拡大するなど、中小企業の皆様の資金繰りを強力に支援してまいります。また、感染症拡大という危機を乗り切るため、宅配やテイクアウトサービスなど、将来の希望となる新たな事業展開に取り組む地域企業を支援してまいります。さらに、感染症の影響を受け収入が減少した世帯に対し、生活資金の貸付、高校生等の授業料減免や修学資金の貸付等を行うなど、生活に困っている県民の皆様への支援を着実に実施してまいります。

4つ目の柱「今後への備え」についてであります。

新型コロナウイルス感染症や経済の動向は、刻々と変化しております。状況に応じて、必要な対策を迅速かつ機動的に実施していくため、予備費を増額いたします。

補正予算の規模は、264億6,700万円で、これを加えました本年度の予算の累計額は、1兆3,080億6,400万円となります。また、債務負担行為は中小企業向制度融資に関する補正であります。