あなたは気付ける? ヤングケアラーの心のSOS

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ページID1059687  更新日 2024年1月31日

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大人に代わって家事や家族の世話を日常的に行っている「ヤングケアラー」。子どもたちは当たり前のように家族のお手伝いをしているつもりでも、学業や本来あるべき生活に影響があるケースが目立ちます。モヤモヤした悩みを抱えている子どもたちに、私たちはどう手を差し伸べたらいいのでしょうか?

静岡県の現状(静岡県ヤングケアラー実態調査/令和3年度)

家族のケアをしている子どもは全体の4.6%。およそ22人に1人の割合でいる
ケアの相手は兄弟姉妹母親が多い
内容は家事兄弟姉妹の世話などの他、感情面のサポートを行っており、精神的な負担も大きいことが分かっている
ケアラーの1/4学校生活に影響があると回答している
  • ・友達と遊ぶ時間がない
    ・勉強する時間もない


    自分の時間がない

  • ・進学を諦めた
    ・ずっとこの生活が続くのか…


    将来が不安

私たちの声を聞いてください!

ケアラーが置かれた状況は人それぞれで、どんなことで悩んでいるのか、どんなサポートが必要なのかも人によって異なります。ケアラーとして現実に向き合い、アクションを起こしている2人の高校生に、その思いを聞いてみました。

ケアラーのための子ども食堂を発案

平松さんは、両親が共働きのため日常的に幼い妹2人の世話を行っています。特に大変と感じていたのは食事を作ること。そこで、自身の体験を元にしたビジネスプラン『ケアラーのための子ども食堂』を発案。地域の飲食店の利用客に一口100円で寄付を募り、たまると子どもたちが食事できるという仕組みです。このプランが高校生を対象とした全国規模のビジネスグランプリで審査員特別賞を受賞し、注目を集めています。


▲子ども食堂は伊東市の商店街にある協力店(居酒屋)で運営されている




  • 県立伊豆伊東高等学校 3年生
    平松 美紅さん

    プランをきっかけにヤングケアラーの認知を広げていきたいです。ケアラーだけではなく、子どもたちが交流できる場があれば、さまざまな悩みを抱える子も気軽に話せると思います。

  • さらにフカボリ!

    プラン思案中の平松さんを直撃!

冊子にケアラーたちの思いを込める

小学校低学年の時に母親が病で倒れ、父親と祖父が立て続けに他界したことで突然ケアラーになってしまった平井さんは、周りに相談できない孤独や、将来の不安と隣り合わせの日々を過ごす中、地域のシンクタンクの協力の下、当事者としての経験を生かした冊子を制作しました。ケアラーたちがどんな気持ちで過ごしているのか、周りの人たちにどう接してほしいのか、リアルな思いをぜひ、ご覧ください。


▲冊子の中面。友人作のイラストが使われている




  • 不二聖心女子学院高等学校 3年生
    平井 香歩さん

    ケアラーの子はそれぞれ環境が違い、グラデーションがあります。「ケアラーだからこうだ」という固定観念を持たないで、ヒアリングした上で何ができるか考えてもらえたら、みんなが安心して暮らせると思います。

  • 冊子「子ども・若者ケアラーって知ってる?」はこちらで読めます


社会全体でケアラーを支えていこう!

身近にいるケアラーに対してどんなサポートが必要なのか、ヤングケアラーの居場所を運営するピアサポーターとアドバイザーの声を聞きました。


  • ピアサポーター 一般社団法人ルミナス
    尾朝おあさ 健太郎さん

  • ヤングケアラーにとって、家でも、学校でもない第3の居場所であるピアサポート(当事者同士の支え合いの場)は、安心して過ごせる場所としてとても大切です。スタッフが子どもとそのご家族と対話をして信頼関係を結び、彼らの思いを尊重し、良質なおせっかいができるよう活動しています。


  • 県ヤングケアラーアドバイザー鈴木 洋貴さん

  • ヤングケアラーの中には、プライドを持ってケアをしている子もいます。「困っているだろう」と思うのではなく、まずは子どもの気持ちを受け止めることが大切です。具体的な支援については、その日その時の支援だけではなく、家事時短術など生活していくためのスキルの提供も重要です。

ヤングケアラーの相談窓口

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