推進員メッセージ(堀住京子)
安倍川花火大会でつながる地域【堀住京子(静岡市)】
私は、安倍川橋の東に位置する田町・駒形の2つの小学校区からなる安倍川中学校区に居住している。安倍川中学校区では、田町小、駒形小、安倍川中の3校でこどもたちが学んでいる。令和6年度からコミュニティ・スクールが始まり、地域の皆さんに御協力をいただき、学校とともに地域の特色を生かした学びを進めている。私は、統括的な地域学校協働活動推進員として、地域と学校をつないでいる。
安倍川中学校区には、毎年7月に行われる「安倍川花火大会」の本部が存在する。その安倍川花火大会本部では、田町・駒形の方が会長と実行委員長を務め、開催までの運営を担っている。小学校でこどもたちは、地域の方々に、安倍川花火大会の歴史について話を聞いている。今年度は、中学校1年生に、花火大会会長が開催までの裏方の仕事について話をしてくださった。花火大会当日には、中学生は静岡駅から花火大会会場までの道案内を、また花火大会翌日には、3校の保護者とこどもたち、先生方が早朝から安倍川の河川敷に集まり、花火が上がった時に落ちるダンボール片「殻」を拾う清掃活動を行う予定であった。しかし「第72回 安倍川花火大会」は、連日の大雨による安倍川の増水により中止となった。中止が決まった時には、地元に大きな衝撃が走った。こどもたちからは、花火大会を惜しむ声、大人たちからは実行委員会の皆さんの心中を心配する声がたくさん聞かれた。花火大会開催時には、聞こえなかった声を聞き、こどもたちに愛郷心が育っていることが分かった。
花火大会会長は「日頃から、安倍川の環境を大切にしてほしい。」と話をしている。これからも花火大会を学び清掃活動などを通じて、こどもたちが地域の方々と交流を深めていく。こどもたちは、地域の大人たちと会話を交わし触れ合うことで自己有用感を高め、様々な大人との出会いがキャリア教育にもつながっている。
花火大会に関わるボランティアに参加することで、大人たちも、自分が住んでいる学区を超えて親睦が広がっている。
静岡市の一大イベントである「安倍川花火大会」を中心に、人と人のつながりが存在している。この地域でのこどもたちと大人のつながりが、人を育んでいると実感している。私はこれからも、地域と学校をつなぎ、寄り添いながら支える活動を続けていきたい。
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