主要事業の紹介
巴川流域における総合治水対策
近年、市街化の進展や局地的な豪雨の増加に伴い、河川勾配の緩い小河川流域や河川への排水が困難な低平地などで浸水被害が頻繁に発生しています。また、全国各地でこれまでに記録した降雨量をはるかに超える記録的な大雨が毎年のように発生するなど、豪雨による浸水被害が一層深刻化しています。このため、河川管理者が実施する河川改修だけでは被害の解消が困難であり、流域の関係機関や地域住民が一体となって、ハード対策とソフト対策を組み合わせた総合的な治水対策を行う必要があります。
巴川では、流域全体で治水安全度を向上させるため、大谷川放水路、麻機遊水地等の治水施設整備と、雨水貯留施設等の流域対策からなる総合的な治水対策を行っています。昭和54年度に第1期計画(5分の1規模)に着手、平成11年度から第2期計画(10分の1規模)を実施しており、平成21年度から「特定都市河川浸水被害対策法」を適用し、内水対策と流域対策の強化促進に取り組んでいます。
令和4年台風第15号により浸水被害を受けた巴川水系巴川及び大沢川において、取り組む治水対策が浸水対策重点地域緊急事業に新規採択されました。これにより令和5年度から令和9年度にかけて緊急的に浸水被害の軽減を強力に進めてまいります。
令和4年台風第15号に伴う豪雨により、床上浸水3,533戸、床下浸水1,288戸の甚大な浸水被害が発生しました。静岡市では、静岡地方気象台観測所で時間最大雨量107mm/h、24時間最大雨量416.5mmを観測し、巴川ではこれまでの大谷川放水路、麻機や大内の遊水地の整備により、昭和49年七夕豪雨と比較して、浸水家屋数が約8割減少しましたが、さらなる地域の安全性の向上のため、あらたに浸水被害対策を重点的に実施していきます。
本事業は、令和4年9月洪水と同規模の洪水に対して、河川からの氾濫による床上浸水被害の軽減を目指し、麻機遊水地の早期完成、巴川本川の河道掘削や橋梁架替等の整備に新たに着手します。また、静岡市と連携した内水対策や土地利用規制等の流域対策の推進、特定都市河川浸水被害対策法に基づく流域水害対策計画の変更による浸水被害軽減に取組みます。
沼川新放水路(仮称)の整備
一級河川富士川水系沼川流域は、富士山南麓の急峻な山地と排水困難な低平地からなる地形特性などにより、昭和49年7月の豪雨では床上浸水695戸、床下浸水1,369戸に及ぶ未曾有の被害が生じ、近年でも令和3年7月の集中豪雨による出水で、床上浸水213戸、床下浸水83戸の被害が発生しています。
平成24年に策定された「一級河川富士川水系富士山麓ブロック沼川河川整備計画」に基づき、年超過確率1/10規模の降雨による洪水に対して、流域内の浸水常襲地区における家屋浸水被害を概ね解消することを目標に、沼川新放水路(仮称)や江尾江川などの整備を推進します。
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沼川新放水路(仮称)計画
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