河川が本来有する多様性の確保

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ページID1042425  更新日 2023年1月30日

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河川整備においては、自然の営みを視野に入れ、地域の暮らしや歴史・文化との調和にも配慮し、河川が本来有している生物の生息・生育・繁殖環境及び多様な景観を保全・創出することを目指し、「多自然川づくり」を展開しています。

多自然川づくり

自然や人にやさしい川づくり

多自然川づくりは、必要とされる治水上の安全性を確保しつつ、生物の良好な生息・生育環境をできるだけ改変しない、あるいは最低限の改変にとどめるとともに、良好な河川環境の保全・復元を目指した川づくりです。従来の治水優先の川づくりから、自然環境と調和のとれた、そして川自身が持つ自然のダイナミズムをいかした川づくりが求められています。

「多自然川づくりは、あらゆる治水事業、利水事業や河川管理において実践されるべきすべての川づくりの基本です。」

これからの川づくり

1.多様な自然環境を保全・復元しよう

イラスト:河川と河川周辺の生物のイメージ

その川がもともと有していた生物の多様な生息・生育環境を保全・復元することによって種の多様性を確保することができます。

2.連続した環境を確保しよう

イラスト:河川が流れる様子

河川やその周辺に生息・生育する生物にとって、河川の上下流方向、横断方向の連続性や、周辺とのネットワークを確保することはとても重要です。

3.その川らしい生物の生息・生育環境を保全・復元しよう

写真:河川と河川に生育する生物のイメージ

希少種や絶滅のおそれのある種はもちろんのこと、その川の特徴的な環境に生息・生育する動植物を代表する生物に着目することにより、その川らしい生物の生息・生育環境を保全・復元していく視点が必要です。

4.水の循環を確保しよう

地下水や湧水など自然の水の流れを遮断しないように、水際域の透水性を確保するなど、水の循環の確保に努めることが必要です。

5.市民、学識者、関係団体等の理解と協力を得よう

河川に関する情報を発信するとともに、川に関心を持つ市民や学識者、関係団体等と日常的に情報交換や意見交換を行うことが重要です。

近年の取り組み

多自然川づくりに関する取組について、情報共有を図り更なる技術力向上を目的とする「全国多自然川づくり会議」が、国土交通省主催により毎年行われています。この会議では、全国から選りすぐりの取組事例が発表されますが、その前段に各地方予選となる会議が存在し、静岡県は「中部ブロック多自然川づくりサロン」に参加しています。
近年、静岡県の取組が全国的にも注目されています!

地域の歴史・文化と結びついた川づくり 一級河川風祭川の事例

平成25年度には、富士土木事務所の「地域の歴史・文化と結びついた川づくり~風祭川~」が、国及び他県の10事例から中部ブロック代表に選出され、「全国多自然川づくり会議」では、国及び他県の29事例から優秀4事例のひとつに選出され、高い評価が得られる結果となりました。

写真:風祭川の事例

目的

当該箇所の巨石群は祭壇跡で、天下泰平、五穀豊穣を祈念する神事が室町時代以前から行われていた場所で、「風祭壇跡」を後世に伝えるために保存の声が高かったため、河川の流下能力をチェックしながら護岸の配置を検討し、可能な限り巨石群を残して祭事史跡の保全を図りました。

工夫した点等

  • 河道内にある祭り石群の保存に対して地元の関心が非常に高かったため、計画の見直しを行い極力残すよう配慮し護岸の配置を検討しました。
  • 巨石積み護岸には富士山の大沢扇状地から採取した石を使用し、祭事史跡との景観の調和を図りました。

施工4年後の現状

河道内に自然地形を残したことから、瀬・淵の保全が図られ、植生も促されて河床や水際の環境が維持でき周囲の景観とも馴染んでいます。

名勝復活“白糸の滝” 歴史・文化と結びついた川づくり 一級河川芝川の事例

平成26年度にも、「名勝復活“白糸の滝”~歴史・文化と結びついた川づくり~」が中部ブロック代表に選出され、全国でも高い評価が得られる結果となりました。

写真:芝川の事例

目的

“白糸の滝”は、これまでの観光開発等により、景観や歴史的文化価値を大きく損ない、名勝とは云い難い状況にあったため、本質的価値の回復・向上を図り、富士山世界文化遺産の構成資産として登録されるべく、各関係団体と連携して滝つぼ周辺の河川整備を行いました。

工夫した点等

現地採取した巨石を用い、滝つぼ周辺の景観を損なわないよう、石の配置に細心の注意を払いつつ、緩やかな傾斜の自然河岸及び水際部を再生しました。

このページに関するお問い合わせ

交通基盤部河川砂防局河川海岸整備課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3036
ファクス番号:054-221-3380
kasen@pref.shizuoka.lg.jp