新成長研究

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ページID1025656  更新日 2025年7月8日

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新成長戦略研究とは

新成長戦略研究は、「静岡県の試験研究機関に係る基本戦略」に基づき、本県の新たな成長に貢献することを目的として、研究計画の策定から成果の社会還元まで、産学官によるプロジェクトチームを構成して戦略的に進める研究事業です。

静岡県では平成23年度から新成長戦略研究を実施しています。

静岡県新成長戦略研究成(令和6年度完了課題)

令和6年度の成果集の表紙

令和6年度に完了した新成長戦略研究の成果を公開しています

気候変動に対応した超晩生温州みかんの早期普及と みかん産地静岡の生産力強化

着色時期が異なる春しずかと青島温州を比較した写真

 農業産出額が全国3位(令和5年)の温州みかんは、本県の果樹生産において重要な品目である。特に貯蔵性に優れた‘青島温州’を主体とした貯蔵みかん産地であり、年内に収穫した果実を貯蔵し、年明けに出荷することで、他産地との競合が少ないことが強みとなっている。しかし、近年の気候変動の影響は大きく、浮き皮の多発や安定生産の難しさが懸念されている。

 そこで、本研究では本県が育成した浮き皮発生が少ない超晩生温州みかん‘春しずか’の早期普及に向けて生育特性の解明と、安定生産のための樹体診断技術の開発に取り組んだ。

カーボンニュートラルの実現に向けた新たな森林経営モデルの開発 ~早生樹による荒廃農地等の活用~

ユーカリ育成の写真

 2050年の達成目標である「カーボンニュートラル」を実現するには、森林の二酸化炭素の吸収・固定や木材の炭素の長期貯蔵、バイオマス利用によるCO2排出削減等、森林・林業分野に課せられた役割は大きい。そこで、本研究では、昔ながらのスギ・ヒノキ林業だけでなく、より成長が早く炭素吸収に優れた「早生樹」を活用する新しい森林経営モデルを開発する。また、傾斜が緩やかで道路に隣接するなど、搬出効率の向上が期待される荒廃農地等を活用する、新たなCO2吸収源の作出に取り組む。

設備、モノ、ヒトの統合的データ分析による生産性の効率化

生産状況を3DCGモデル上に表示した写真

 県内企業ではIoT導入への関心が高まっているが、その活用は稼働状況の見える化に留まり、収集したデータから経営判断に結びつくような活用法が求められている。デジタルツインは、現実空間を仮想空間上に再現しシミュレーション等を行う技術であり、データ活用手段の一つとして注目されている。しかし、デジタルツインの構築には多大なコストがかかるため、中小企業での導入事例は少ない。そこで本研究では、安価かつ容易に構築可能な中小企業版デジタルツインを構築し、実際にプレス金属加工を行う県内企業をモデルに、現場が抱える課題に対し、設備・モノ・ヒトのデータをデジタルツイン上へ統合、分析し、仮想空間上で課題解決をシミュレーションすることで生産性向上を目指した。

(政策課題指定枠)茶のJ-クレジット制度の実装に向けた茶園炭素収支量等の解明

3月下旬の茶園土壌の雑草繁茂の状況を比べた写真

 J-クレジットの方法論として認定されている茶園での石灰窒素の利用が進まない要因として、生産現場における石灰窒素に対する懸念がある。このため、石灰窒素施用による茶の収量・品質への影響を明らかにする必要がある。また、期待が寄せられている茶園の炭素貯留機能の解明については、既往研究では推定にとどまっている茶園の炭素収支量を、実測に基づき数値化する必要がある。

これまでの新成長戦略研究成果集

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平成22年度以前の重点研究

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このページに関するお問い合わせ

経済産業部産業革新局産業イノベーション推進課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2609
ファクス番号:054-221-2698
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