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更新日:平成24年5月25日

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自然共生社会学2時間目

自然環境保全

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静岡県では、県民の貴重な財産である自然公園などの優れた自然 環境 かんきょう の保全に 配慮 はいりょ しつつ、県民に愛され、利用される 施設 しせつ を目指しています。

自然、歴史、文化などの地域特性を活かした、美しく 魅力 みりょく 的な景観の創造と保全、豊かな緑や うるお いの空間の確保を推進しています。

2時間目は、自然環境保全について学習します。

博士

森・川・海の保全と復元

静岡県では、森、川、海が連続しているという認識の下、多様な生物の生息・生育場所であり、人が身近に自然を感じることができる いこ いの空間でもある森林や河川、海岸などの保全と再生に取り組んでいます。

県では、2006年(平成18年)4月から「もりづくり県民税」を導入し、この税により 荒廃 こうはい した森林12,300haを、10年間で再生する「森の力再生事業」を 実施 じっし しています。事業は着実に進んでおり、2010年度末(平成22年末)には約6,100ha(全体計画の半分程度)の荒廃した森林の整備を終えました。

整備後の森林では、草木・大木植物が表土を おお う割合が増え、 雨滴 うてき による表土 浸食 しんしょく が軽減され、また、発生した樹木の種類の増加や落葉層の発達により、生物多様性や保水力も高まりつつあり、「森の力」が回復する兆しが着実に現れています。県では引き続き、荒廃した人工林の整備を進めるとともに、今後は県民生活に身近な荒廃した竹林の整備を 拡充 ほじゅう していく計画です。

自然 環境 かんきょう 配慮 はいりょ した公共事業の推進

静岡県では、公共事業の 実施 じっし にあたっては、事業の計画・設計段階から貴重な自然環境のある場所はなるべく守ることを基本として、環境の保全や回復を図っています。 あわ せて、必要な安全性を確保しつつ、地域の暮らしや歴史・文化との調和に配慮して実施しています。

富士山の自然 環境 かんきょう 保全と世界文化遺産登録に向けた取り組み

富士山は、日本列島の中央部に位置し、標高3,776mの日本一の高さを ほこ 円錐 えんすい 型の美しい姿を持つ 独立峰 どくりつほう で、外国の人々にも日本の 象徴 しょうちょう としてよく知られています。

昔から人々は、富士山の 圧倒的 あっとうてき な存在感に対し、神聖さと気高い美しさを感じてきました。広大な 裾野 すその を持つその 雄姿 ゆうし は、古くから万葉集などを始めとする多くの文学作品にも えが かれ、また、 葛飾北斎 かつしかほくさい 浮世絵 うきよえ のモチーフとなるなど優れた芸術作品を生む源として、多くの人々に愛され続けています。

富士山の世界遺産登録

このような高い文化的な価値を持つ富士山を、人類共通の財産として後世に残していくため、本県と山梨県では、毎年2月23日を「富士山の日」と名付け、富士山体とその周辺の文化財を一体のものとして、世界遺産登録するための取り組みを進めています。

富士山のごみ問題

「ヒマラヤを富士山のようにするな」と世界的に有名な登山家 が言ったそうです。近年、エベレストなどに多くの登山隊が訪れるようになり、テントや食料などが放置されてしまう状況を憂えての発言です。このような悪い例えに富士山の名前が持ち出されるほどに、富士山のごみ問題 は、世界的に有名な話です。

このような富士山のごみ問題が、これまで何度となく富士山の世界遺産登録が見送られた理由でもあります。実際に富士山に登山をしてみればよくわかりますが、至る所にゴミが捨てられています。ゴミや吸い殻を気軽に捨ててしまう登山客が後を絶たないのは、非常に残念なことです。富士山ではご来光を拝むため、夜間に登山する人が多いので、暗いからつい捨てたりするのです。

富士山の清掃活動

富士山の自然を守り引き ぐため、ボランティアの みな さんとの協働による 清掃 せいそう や広葉樹の植林活動、シカ食害対策として広葉樹の幹へのテープ巻きや 環境 かんきょう にやさしいトイレの整備を行っています。 県自然保護課では、ボランティアを 募集 ぼしゅう して「富士山ごみ減量大作戦」を行い、遠くから見ても、近くに行っても、富士山は日本一美しい山だと言われるよう、富士山五合目以下の道路や公園を中心とした清掃活動しています。

みなさん 、富士山が世界遺産に登録されるために協力しましょう。

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