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低炭素社会に向けて
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今私たちの住む地球では、18世紀に始まった産業革命以降、石炭や石油、天然ガスなどの化石燃料を使い始めたことによって、二酸化炭素やメタン、 一酸化二窒素 、 代替 フロン類の6種類の温室効果ガスの大気中の 濃度 が増え続けています。 1時間目は、「地球温暖化」と「静岡県の取り組み」について学習していきます。 |

地球温暖化とは?
6種類の温室効果ガスが地球を
覆
う
膜
となって太陽からの熱を地球に
封
じ
込
め、地表を暖めることによって地球の平均気温が
上昇
しています。これが「地球温暖化」とよばれる現象です。
地球の平均気温
地球の平均気温は、過去100年間(1906~2005年)に0.4~0.8℃上昇 しました。とりわけ、1997年以降の気温の上昇が顕著 で、このまま対策がなさなければ、100年後には、1.4~5.8℃上昇すると予測されています。

地球温暖化による影響
- 海水面の上昇
水が 膨張 したり、北極や南極の氷、山岳 氷河が溶 け、2100年には1990年に比べて9~88cm海水面が上昇 すると予想され、関東平野の水郷 地帯や濃尾 平野の輪中地帯、バングラディッシュやタイ・メコン川流域、太平洋の海抜 数m未満の小島国では、国土の多くが海の中に沈 んでしまうことが予想されています。 - 山岳地帯での洪水
ネパールやブータンなどの山岳では、氷河が急速に溶け出し、 泥流 や岩なだれを招き、下流の村落が洪水 に襲 われる危険が高まっています。 - 異常気象
熱帯低気圧や干ばつ、熱波の多発化・強度化、また、台風やサイクロン、ハリケーンの強大化などの異常気象が引き起こされ、 浸水 や海岸侵食 の多発、森林火災の多発、飢餓 の発生、農業収穫 量の減少などが深刻化すると予想されています。 -
水不足
湿潤 ・熱帯地域や高緯度 地域では水利用可能量が増加する反面、中緯度地域や半乾燥 低緯度地域では水利用可能量が減少することによって、数億人分の水不足が懸念 され、また、サンゴの死滅化 やホッキョクグマの絶滅危惧 など、地球規模での種の絶滅リスクが増加するという、水分野や生態系分野への影響 が予想されています。
- 食料分野への
影響
低緯度 地域では穀物生産性が低下し、中高緯度地域ではいくつかの穀物生産性が一時的に増加するが、温暖化の進行により低下するなど、食料分野への影響 も予想されております。
こうした問題の解決のためには、2050年には世界全体の温室効果ガス 排出量 を現在の半分以下に減らさなければならないとされています。
静岡県の計画
静岡県の現状
静岡県の現状はどうでしょうか? 下記の静岡県内の、 (1)温室効果ガス排出量の推移、(2)二酸化炭素排出量の推移の棒グラフを見て下さい。
共に増え続けた排出量 が、静岡県民の皆 さんの努力で2005年(平成17年)をピークに、少しずつですが、減り始めています。しかしながら、2008年(平成20年)の県内の温室効果ガス排出量は、基準年度(1990年度=平成2年度)に比べて、10.8%減少(森林吸収量を含 む)にすぎません。
静岡県のとりくみ
静岡県は2020年(平成32年)までに、下記の指標を示しています。
- 1990年(平成2年)の県内の温室効果ガス(CO2)排出量 34,400,000トンを25%以上減らす
- 太陽光、風力、廃棄物 発電などの「新エネルギー」の導入率を5.1%H21年)→10%以上に
- 車販売 台数の20%以上が電気自動車、プラグインハイブリッド車 に
- 森林の二酸化炭素吸収量の確保*4のため、毎年10,800ha以上の森林を整備する*5(*5は 間伐 面積+保有面積-下刈 、枝打 、除伐 -+森の力再生事業により整備した面積の説明)
その実現のために5つの 施策 を展開し、快適な生活を維持 しながら、大幅 な二酸化炭素の削減 を可能とする社会を、皆 さんと共に造ろうとしています。
2時間目と3時間目は、静岡県の低炭素社会へのとりくみについて学習します。
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