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ホーム > ようこそ知事室へ > 県議会開会日の提案説明【ようこそ知事室へ】 > 令和2年2月県議会定例会知事提案説明要旨 > 令和2年2月県議会定例会知事提案説明要旨3-1-2

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更新日:令和2年3月16日

県議会開会日の提案説明

令和2年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.人づくり・富づくりを加速するための重点的な取組】
(1)3つの戦略

 

戦略の第2は、「生命・環境を大切にする「水循環」の地域モデルの構築」であります。

本県が擁する富士山や南アルプスは、中央アルプス、北アルプスの連峰、立山や白山などの山々とともに、世界に誇る美しい山岳景観を構成しており、本県は、「山の洲」の一角を担っております。さらに、伊豆半島、駿河湾、遠州灘、浜名湖などの絶景と相まって、“ふじのくに”は、まさに「海と山の風景の画廊」とも形容できる、魅力ある自然と景観を有する美しい地域であります。

海と山は、森から川へ、川から海へと流れる清らかな水でつながり、静岡の海は、多種多様な生物が生息する豊穣の海であります。私は、命の源である「水」と、そこから育まれる恵みの海、豊かな自然環境を守り、次世代に引き継ぐため、全力を尽くす決意であります。

 

 はじめに、リニア中央新幹線建設に伴う大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全についてであります。

去る10月24日に国土交通省の藤田事務次官から提案いただいた「国土交通省が交通整理役となる新たな枠組みの構築」に当たり、12月25日に、水資源、自然環境に関連する全ての省庁の参画と、これまでの静岡県とJR東海との対話の内容の評価を国土交通省に要請いたしました。

その要請に対し、1月17日に国土交通省から、県が求めていた内容とは異なりましたが、有識者会議を設置するという新たな提案をいただきました。また、20日に行われた流域10市町長との意見交換会におきまして、この提案に対する意見を伺った上で、利水者など地元の皆様や環境保全連絡会議の専門部会委員にも御確認いただき、30日に、難波副知事が国土交通省の水嶋鉄道局長に、本県の考え方を伝えたところであります。

この中で、県は、最大の問題は「水」であり、環境省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、厚生労働省などの関与が不可欠であるとの考えを示した上で、「会議は、透明であること」など5つの事項を確保することを前提に、受け入れることを表明いたしました。現在、有識者会議の設置に向け、協議を進めているところであります。

また、「引き続き対話を要する事項」としてJR東海に回答を求めた47項目につきましては、トンネル工事に伴う突発湧水への対応など15項目について、今月10日に環境保全連絡会議専門部会を開催いたしました。しかしながら、JR東海の見解は、本質的に従来と変わっておらず、新たな提案等もなかったことから、今後も対話を継続してまいります。

リニア中央新幹線トンネル工事により、大井川の貴重な水資源と世界が認める豊かな生態系や生物多様性が失われることがないよう、引き続き、県民の皆様の不安の払拭に全力で取り組んでまいります。

 

 次に、美しく豊かな静岡の海を未来につなぐための取組についてであります。

多くの皆様の御賛同を得て、今月14日、「美しく豊かな静岡の海を未来につなぐ会」が発足いたしました。駿河湾や浜名湖など世界に誇るべき、美しく豊かな静岡の海を未来に引き継ぐため、この会を核として、水産や観光、環境など様々な分野で活動する個人、企業、団体等の連携と協働を促進してまいります。

また、近年、多くの魚種で不漁が深刻化している本県水産業の現状を踏まえ、水産技術研究所による調査や、蓄積したデータの活用を進め、MaOI(マオイ)プロジェクトとも連携しながら、駿河湾や浜名湖等から得られる多様な恵みを、未来につなげるための水産環境研究に取り組んでまいります。

 

「森は海の恋人」水の循環研究会につきましては、南アルプスを源流とする富士川水系及び大井川水系と駿河湾沿岸部までをケーススタディとして、森と海を結ぶ水を介した生態系の循環構造の調査研究を行っております。

今後は、森・川・海の水循環と生態系との関係性を定量的に把握することにより、陸や海の環境変化が海の生態系に与える影響の検証を行い、生物多様性の保全と豊かな恵みの持続可能な利活用につなげてまいります。

 

海洋資源を活かした持続可能な産業振興と環境保全につきましては、MaOI(マオイ)プロジェクトにおいて、駿河湾等における環境DNAや海洋微生物のゲノム情報などを蓄積、活用するデータプラットフォームを構築し、食品、水産、創薬、エネルギー等の分野における研究開発や産業応用を推進してまいります。

また、経済産業省のNITE(ナイト)(製品評価技術基盤機構)や東京工業大学などと連携し、海洋プラスチックごみ問題の解決に貢献する海洋生分解性プラスチックの研究を進めるなど、海洋産業の振興と海洋環境の保全に全力で取り組んでまいります。

 


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