近江富士［三上山］

エリア

近畿エリア

名称

近江富士［三上山］

読み

おうみふじ［みかみやま］

標高

432m

地域

滋賀県野洲市

古代より神が宿ると言い伝えられる神秘に満ちた山。

野洲平野に秀麗な姿を見せる三上山は、湖南の象徴である円錐形の山。古代より「神のいます山、神奈備山（かんなびやま）」として敬い崇められてきた。三上山のなだらかな稜線を描くその美しい姿から、古くから近江富士と呼ばれてきた。麓には御上神社があり、山頂にはその奥宮が建っていて山全体が御神体となっている。「三上」も「御上」も漢字は違うが、同じ「みかみ」と読む。この山を舞台に紫式部や松尾芭蕉など多くの歌人が和歌を詠んだ。紫式部が「打ち出でて　三上の山を　詠れば　雪こそなけれ　富士のあけぼの」と詠んだように近江富士という愛称が古来から定着していたことがうかがえる。山頂付近にある大きな磐座からの眺望が素晴らしく、四季折々に豊かな表情を見せてくれる比良の山々と野洲川が琵琶湖に注ぐ雄大な景色に出会える。湖東平野ののどかな風景を眺めて、その場所に秘められた歴史ロマンに思いを馳せるのもいいかもしれない。