第30回地域のアイデアを形にして、島田市の魅力を引き出す、NPOシマシマ

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ページID1059428  更新日 2024年1月5日

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第30回

NPOシマシマ代表の加藤さん

こんにちは。静岡県中部地域局です。

地域活動に取り組む方々や、イノベーションを起こしている企業にスポットを当て、地域と関わるようになったきっかけや活動内容について、中部地域局の職員がインタビューし、みなさんが元気になる情報をお届けします。

第30回となる今回は、島田市で、地域の皆さんと一緒に魅力的なまちづくりにつなげる活動を実践している、NPOシマシマの加藤潤(かとう じゅん)様にインタビューしました。

名古屋市からの移住者として、島田市のまちづくりに関わり始める

山の家でのイベントの様子

私は、愛知県名古屋市でWeb関係の仕事をしていました。WEBディレクターとして毎日目まぐるしく業務をこなす日々でしたが、私自身は自然豊かな場所への憧れを持っておりました。妻の出身地である島田市に来た時に、初めて川遊びを体験し、水中めがねを着けて伊久美川に潜ると、様々な魚たちが視界に飛び込んできて、その非日常の世界に感動したのを覚えています。

名古屋時代も定期的に島田市を訪れ自然に親しんでいた私ですが、7年前に市が募集していた「地域おこし協力隊」を知り、これまで経験したことのないまちづくりの仕事に興味を持ち応募しました。

無事採用され、そのまま会社を退職し島田市に移住することとなりました。実際島田市で地域活動を始めると、地域の課題に対して人手不足であることがわかってきましたが、逆にその人手不足な状況は「活躍の場がたくさんある」と感じられ、今までやってきたディレクターとしてのスキルを活かしながら、少しづつ仕事をこなしながらまちづくりとは何かを理解していきました。

島田市は住人同士の距離が近いことあり、地域の方は協力的でいわゆる村八分的なことは全くなく、すべての方が好意的に受け入れてくれたのも自分にとってはありがたいことでした。

最初の頃は、島田市の野外活動センター山の家で施設の30周年イベントコンサートを行ったり、スタンプラリーを達成するとごはん食べ放題など、話題を呼びそうな企画を実行して、山の家をもっと知っていただく工夫をしました。イベント当日は自分自身で司会を務めるなど、未経験の仕事への挑戦にもなりました。

他にも、山の家が閑散期になる冬にお客さんを呼ぶため、クラシックコンサートとスイーツとアートを融合させたイベントを開催しました。手作りケーキを食べながらクラシック音楽を楽しみ、アーティストがその場で仕上げた作品を発表するという、盛り沢山な内容で、お客さんにも好評でした。

地域おこし協力隊として1年間勤めた頃、まちづくりは1人でやるよりも仲間を募ってみんなで進めた方がより多くのことができると思い、平成29年に「NPOシマシマ」を立ち上げました。

立上げ当初はまちづくりのワークショップのファシリテーターとしての依頼が多く、テーマに沿って住民同士でまちづくりのヒントになるようなアイデアを出しあい、そのアイデアをまちづくりに活かしてもらえるような働きかけをしておりました。

自分たちで企画するイベントも基本的にはワークショップ形式でアイデアを出し、それを形にしていくという取り組みをいつも行ってきました。

例えば地元の「いくみまつり」を盛り上げるため参加したときは、まずは伊久美という土地を知るために伊久美ツアーを開催し、そのあとお祭りで何ができるかを考えるワークショップを開催し、そこから生まれたアイデアを皆で形にしました。このときは「子どもお仕事体験」や「まちの保健室」などを実施してお祭りが盛り上がるようにお祭り主催者と一緒に取り組みました。

島田市の良いところを見つけ、まちを盛り上げる

島田がこうなったらいいな展の様子

島田市の魅力を考えるとき、「外」向けと「内」向けの両方から考えるようにしています。外とはずばり観光です。観光に訪れた人にどれだけ非日常を感じてもらえるか。

内は既に島田市に住んでいる住民が、より住みやすくなるためのはどうしたらよいかを考えることです。

島田市の川根町で観光のワークショップを開催したときのことです。参加者に印象に残っている観光の思い出を出してもらったところ、訪れた先で出会った地元の人とのふれあいが思い出に残っているという意見がたくさん出ました。歴史建造物やうっとりするような風景やきらびやかなお店などももちろん大切で欠かせない要素ですが、大切なのは結局人なのだと、そのときあらためて気づかされました。もしかしたら何もない場所でも地元の方々が目いっぱいおもてなしするだけで市外から人が訪れてくれるのかもしれません。

今度は「内」について話しましょう。近年取り組んでいる「島田がこうなったらいいな」という企画があるのですが、これは市民の皆さんから率直に「島田がこうなったらいいな」と思う意見を募集して、集まった意見を市民で形にしていくというものです。

市の公式LINEで「島田がこうなったらいいな」を募集したところ、約800件の意見をいただきました。集まった意見を題材にワークショップを開催し、参加者でチームになり自分たちでできる「こうなったらいいな」を楽しく実現していきました。実際に形にしたものとしては、子どもの苗植え体験や一日限定の駄菓子屋や子育て世代が気軽に行ける公園調査などです。こういった活動を通じてまちづくりの「気軽さ」や「楽しさ」、「仲間と一緒に活動する素晴らしさ」などを感じてもらい、「自分にもまちづくりってできるんだ!」「またやってみたい」そんな風に思ってもらえれば、との思いで開催しています。実際この企画に参加した市民がシマシマの活動に参加したり、環境に配慮したお店をオープンしたり、まちづくりプレイヤーが誕生するきっかけとなっています。

まちづくりと聞くと私たちはつい行政に要望することを考えがちですが、「自分たちの町は自分たちで作る」というスタンスでると、自分にできることが見えやすくなり、その結果まちづくりに参加する人が増え、町はより住みやすい場所へと変化していくのではないかと考えています。

それには行動するためのエネルギーが必要ですが、行動するためのモチベーションを生み出すのは「楽しさ」であると考えています。楽しそう!と感じれば人は放っておいても行動します。NPOシマシマは、「楽しいシマシマ」をテーマに市民が自分らしくのびのびとまちづくりに参加できるための場づくりを進めています。

新施設「かなうぇる」の活用

金谷地区生活交流拠点施設かなうぇる

島田市金谷地区の生活交流拠点施設として、「かなうぇる」が令和5年10月にオープンしました。現在シマシマではかなうぇるを拠点に活動をしています。

オープン1週間前には隣地の公園を活用し、子どもも大人も楽しめるオープニングイベントを開催しましたが、このときも島田市の住民に声をかけて、イベントでやってみたいことを出し合うワークショップを開催し、そこで出たアイデアを投票して実際にオープニングイベントで形にしていきました。

また、12月にはクリスマスイベントを開催しましたが、市民の方の「やってみたい」を叶える形でイベント全体を構成しました。結果、イベント当日は多くの来場者で館内はあふれかえり、発案してくれた方も「自分のやってみたいことが形になり感激しました!」とおっしゃってくれましたが、このように、まちづくりへのチャレンジと成功体験をシマシマで後押ししていければ、まちづくりに関わる方もだんだん増えていくのではないかと考えてます。そのためにはいかに潜在的に「まちに貢献したい」と思っている市民を掘り起こしていけるかがカギになると考えてます。

その他、館内にみんなで飾りつけができる手作りのクリスマスツリーを用意しました。ツリーだけではなく館内の壁にも来館者が工作して飾りつけできるようにしています。また、ストリートピアノならぬストリートギターも置いて誰でも演奏できるようにもしたいなと考えてます。「かなうぇるに来るとワクワクする!」そんな場所に育てていけたらと思っています。

(NPOシマシマの紹介動画を、ぜひ御覧ください。

https://youtu.be/GqQ0kA-kAkw?si=Dy208tA5td69Yw0j )

「かなうぇる」から広がる取組

今後は、公園の活用に力を入れていきたいと考えてます。行政に公園を作ってもらうのではなく、市民が自ら作る公園として「手作り公園プロジェクト」を現在準備中です。大人も子供もそれぞれの「やってみたい」を叶える舞台として公園が存在するようになれば自然と人の交流も生まれてくるのではないかと思っております。

また、かなうぇるを使ってイベントを開催してくれる団体を増やしたいと考えています。広い無料駐車場があり、開放的な屋内施設があり、子ども用のプレイルームがあり、カフェがあり、隣接する広場(公園)もあり、おまけにSLも走る。こんな好条件が揃った場所はなかなかないと思うので是非これらをふんだんに活用してもらいたいです。イベント開催するときにシマシマも一緒に企画を考えたり、住民を巻き込むアイデアを出したりイベントがより盛り上がるようにサポートしていければと考えてます。

その他には、金谷のまちづくりアイデアコンテストに取り組んでおり、そこで発案されたアイデアを形にする手伝いをしながらまちづくりプレイヤーを発掘していきたいと思います。

加えて、現在は福祉に関する取組であるまちなか保健室も不定期ですが開催してます。社会的処方と呼ばれる、人とのつながりを活用して元気になってもらう方法があるのですが、まちなか保健室では地域の方がケアの専門家と健康相談をしながら、色々な話をすることで、地域の課題を発見したり、助けを必要としている人の情報を得たりすることができます。それとは別に野菜の朝市を企画しているのですが、朝市で訪れた人がまちなか保健室に立ち寄るなど、人の流れを作っていくことも大切なことだと考えております。さまざまな方がかなうぇるに訪れ、わくわくする世代間交流が実現する環境を作れればと考えています。

こうした取り組みによってかなうぇるがが果たすべき任務は、ソーシャルキャピタルの醸成、つまり人と人との間に信頼関係を構築し、そのつながりを活用して地域課題を解決するためのプラットフォームとなることです。

 一口に地域課題と言ってもその内容は様々ですが、かなうぇるがつながりを作り、そこでできたつながりが、市民同士の助け合いを生んでいく。そんな循環を作ることを目指していきたいです。

島田市のここが好き!

なんと言っても人柄がやさしいです。人と人の距離が近く、加えて人懐こくておおらかな人が多いと思います。

このページに関するお問い合わせ

中部地域局地域課
〒426-0075 藤枝市瀬戸新屋362-1 藤枝総合庁舎2階
電話番号:054-644-9102
ファクス番号:054-645-1152
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