推進員メッセージ13(髙橋豊宏)

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ページID1018591  更新日 2023年3月2日

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小さな町の「人づくり地域懇談会」【髙橋豊宏推進員(小山町)】

私たちを勇気づけるために、この世に遣わされた方々がいると感じているこの頃です。「人づくり百年の計委員会」の故草柳大蔵先生や正木健雄先生も静岡県の人づくりに携わることを運命づけられていらっしゃったのでしょう。

お二人の提言を地域懇談会でよく引用させていただいています。特に正木先生の『子どものからだと心の問題-体づくりを通しての人づくり-』は私の提言普及活動の中心となっています。

先生は長年の調査研究により、小学生の「ちゃんと座っていられない」「授業中じっとしていない」などの事象が単なる“体力低下”ではなく、“神経や脳が発達できていない”という問題と“環境によって体の調子が狂わされている”ためと指摘しています。体温調整と自律神経機能の発達不全のため熱中症で亡くなる例も紹介されていました。その対処法として先生は早い時期に汗をかくくらいの外遊びをすることを提唱されています。私は、地域懇談会に先生の出演されている番組のビデオを持参して、子ども達の現状を伝えています。特に幼稚園での懇談会は親子でできる簡単な外遊びを紹介します。

「静岡県の人づくり」についての提言を紹介した後の懇談会は少人数のグループでお願いしています。地域の役職の方を交えての(幼稚園の)若いお母さんたちの真摯な話し合いには頭が下がります。「親が見本を見せる」「それぞれの子どもにあったしつけや言葉がけを心がけている」「しかった後のフォローをしっかりとする」「やって失敗したときには、ここまでできて偉かったよと言ってあげる」私の所属したグループでお母さんたちが気負いなく語った内容の一部です。

グループは小さい方が、そして気軽に話せる仲間と一緒の方が、話し合いが深まるように感じます。祖父母や父親とのしつけへの考え方の違いに悩みながらも、家族のそれぞれが子どものことを思ってくれているからこその葛藤であることに、グループの受容的な雰囲気の中で気づいていく場面を目の当たりにしました。

家庭や地域社会の教育力がまだ崩壊していない小山町は、素朴で素直な子ども達が多い小さな町ですが、少子・高齢化など、時代の変化は確実に押し寄せています。体や心に関する人づくりは待ったなし、早ければ早いほど効果的です。地域懇談会で提言普及をするこの職務、いささか荷が重いと感じていますが、それでも未就学児の保護者を対象にした懇談会に行くのはちょっぴり楽しみです。

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