令和2年6月県議会定例会知事提案説明要旨1

令和2年6月県議会定例会知事提案説明要旨

【1.新型コロナウイルス感染症への対応】

ただいま提出いたしました議案の概要を御説明申し上げますとともに、当面する県政の課題について所信並びに諸般の報告を申し述べます。

はじめに、新型コロナウイルス感染症への対応についてであります。

全国に発令された緊急事態宣言は、最前線に立つ医療従事者の皆様をはじめ、国民一人ひとり、多くの事業者の皆様の御協力により、5月25日に全面的に解除され、新たな日常が始まっております。

今後、私たちは、この見えざる「ウイルス」との長期戦を覚悟し、第2波、第3波に万全に備えつつ、社会経済の再生との両立を図っていかなければなりません。

人類の歴史は、感染症との戦いの歴史でもあります。尊い人命を奪い、恐怖を駆り立てる未知なる感染症は、形を変え、発生と終息を繰り返してまいりました。そして、時々の社会の有様さえも、大きく変えてきております。

現在、世界に蔓延する新型コロナウイルス感染症に対して、私たちは、終息に向けた戦いに挑んでいる最中であります。

その中で、人々の安心と安定した社会経済活動を取り戻すには、何よりワクチンと治療薬の実用化が重要です。この難局にあたり、希望の光となる東京2020（ニーゼロニーゼロ）オリンピック・パラリンピックを確実に開催するためにも、国に対して、国産のワクチン・治療薬の早期実用化を加速させるよう、強く要望してまいります。

県といたしましては、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期して、防疫体制の更なる強化を図ってまいります。また、緊急事態宣言が解除された後も、消費の落ち込みの影響を受けている多くの中小企業、個人事業主の皆様を、強力に支援してまいります。さらに、新型コロナウイルス感染症に向き合い、今後の社会、経済や個人の価値観の変化を見据えたふじのくにの新しいライフスタイルの創出に向けて、取組を進めてまいります。

感染症対策であるヘルスから、富づくりであるウエルスへと、歩みを加速させる所存でありますので、県民の皆様、そして、県議会の皆様には、引き続き御協力を賜りますよう、お願い申し上げます。